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このブログについて

プロフィール写真【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。

2022年10月31日

「3分でわかるツール・ド・フランス2023」CCRウィークリーニュース10/31

しゅ~くり~むら by 栗村 修
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10月17日に「ジロ・デ・イタリア」のルートプレゼンテーションがイタリア・ミラノで開催されたばかりですが、10日後の10月27日に世界最大の自転車レース「第110回 ツール・ド・フランス」のルートプレゼテーションが花の都フランス・パリで開催されました。

先週、「ジロ・デ・イタリア」のコース概要をお伝えした際に「総獲得標高51,300m=ヤリス・ギ・イタリア(褒め言葉)」と表現させていただきましたが、今年のツール・ド・フランスの総獲得標高はなんとジロ超えの「56,266m 」となっている模様です(えっ?)

一方、スプリンター向けのステージもたっぷり用意されているという不思議な今年のツール(形も不思議!)について、恒例の「3分でわかるツール・ド・フランス2023」をお届けしつつその内容をしっかりチェックしていきたいと思います。それでは早速いってみましょう!


キャッチ
「ヨコギル・ゾ・フランス(西から東へ)」


日程
7/1(土)スタート:ビルバオ(スペイン・バスク地方)
7/23(日)フィニッシュ:パリ
※21ステージ
※休息日2回
※開幕3ステージはバスク(あとはフランス国内)
※バスクでのグラン・デパールは1992年のサン・セバスチャン以来2回目
※フランス国外でのグランデパールは25回目


総距離
3404km
5つの山脈&山塊すべてを通過。ピレネー山脈 → 中央山塊 → ジュラ山脈 → アルプス山脈 → ヴォージ山脈


総獲得標高
56,266m(えっ?ジロの51,300mを大きく超えてる)


ステージ構成
平坦ステージ:6(2022年は6)
丘陵ステージ:6(2022年は7)
山岳ステージ:8(2022年は6)山頂F=4|ほぼ山頂F=2
個人TT:1 合計22km(2022年は2回で合計53km)
※公式HP上でステージプロフィールと概要説明で平坦&丘陵ステージの数が合っていませんでした(上記数字はステージプロフィール上の数字)


ステージ(距離|種類|獲得標高|特徴)
1:182km|丘陵|3238m|F前に丘
2:209km|丘陵|2943m|F前に丘
3:185km|平坦|2511m
4:182km|平坦|1420m
5:145km|山岳|3659m|F前に山
6:145km|山岳|3922m|コテレカンバスク山頂F/16km-5.4%
7:170km|平坦|725m
8:201km|丘陵|1784m
9:184km|山岳|3494m|ピュイドドーム山頂F/13.9km-7.7%
10:167km|丘陵|3127m
11:180km|平坦|1852m
12:169km|丘陵|3088m
13:138km|山岳|2410m|グランコロンビエ峠山頂F/17.4km-7.1%
14:152km|山岳|4281m|F前に山
15:180km|山岳|4527m|サンジェルヴェモンブラン山頂F/7.2km-7.7%
16:22km|個人TT|638m|上りF
17:166km|山岳|5405m|ロズ峠ほぼ山頂F/28.4km-6%(クイーンステージ)
18:186km|丘陵|1211m
19:173km|平坦|1949m
20:133km|山岳|3484m|プラッツァーヴァーゼル峠ほぼ山頂F/7.1km-8.4%
21:115km|平坦|598m


その他
・タイムトライアル以外のステージでトップスリーに10秒、6秒、4秒のボーナスタイム
・山頂などに設定してあるポイントでトップスリーに8秒、5秒、2秒のボーナスタイム
・賞金総額は233万ユーロ(約3億4,200万円)で個人総合優勝の賞金額は50万ユーロ(約7,350万円)


10月30日時点の出場予定選手
POGAČAR Tadej/UAE
VINGEGAARD Jonas/Jumbo
BILBAO Pello/Bahrain
CARAPAZ Richard/EF
MATTHEWS Michael/BikeExchange
GIRMAY Biniam/Intermarché
MARTIN Guillaume/Cofidis
GROENEWEGEN Dylan/BikeExchange
MEINTJES Louis/Intermarché
SKJELMOSE Mattias/Trek
YATES Simon/BikeExchange
GAUDU David/Groupama
EWAN Caleb/Lotto


Tポガチャル
「第17ステージのロズ峠が鍵を握ると思う。個人TTはは1つしかないが僕向きのルート」
02.jpg
(c)A.S.O.


主催者側は「クライマーズツール」と表現しており、「総獲得標高の多さ」と「タイムトライアルの総距離の短さ(しかも1回あるTTも上りフィニッシュ)」から総合優勝を争う上でクライマーが有利なツールであることは間違いなさそうです。

一方、生き残りさえすればピュアスプリンターが狙えそうなステージが8回もあるとのことで、まるでイリュージョンの様な不思議なルートとなっています。

西から東へ向かう変形型の「第110回ツール・ド・フランス」の開幕が今から待ち遠しくて仕方ありません。今週もドキがムネムネ!

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