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このブログについて

プロフィール写真【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。

2022年07月11日

ツール2022最新各チーム分析!9ステージ終了時点(サッとおさらい)

しゅ~くり~むら by 栗村 修
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「第109回 ツール・ド・フランス」は、前半の9ステージを終え、スイス国境付近で最初の休息日(7月4日は移動日だったため)を迎えています。

熱狂のデンマークからフランスへと戻った「ツール・ド・フランス」ですが、連日スペクタクルな展開のレースが繰り広げられており、その中でもワウト・ファンアールト(ユンボ)とタデイ・ポガチャル(UAE)の二大スターが中心的な役割を果たしています。

出し惜しみをしない二大スターの走りにツール全体の熱量も高止まり状態となっていて、まだ折り返し前にも関わらず多くの選手が若干お疲れ気味になっているとのこと...。

ということで、2度目の月曜日の成績と各チームの戦力分析をサッとおさらいしていきたいと思います!まずはフランスに戻ってからの第4〜9ステージのレース結果を改めて振り返ります。


◯第4ステージ結果(クラシック風丘陵ステージ)
1位 VAN AERT Wout/Jumbo
2位 PHILIPSEN Jasper/Alpecin(勘違いガッツポーズ)
3位 LAPORTE Christophe/Jumbo
「3ステージ連続2位という凄いのだけれども本人的には"笑えない"状態に陥っていたワウトの走りに注目が集まったフランスに戻ってからの最初のステージ。春先のクラシックレースなどでも使用される丘陵コースはある意味でワウト向きであり、ラスト10キロに設定された4級山岳が勝負所とみられるなか、誰しもが予想し構えるタイミングでユンボが真っ向勝負で仕掛けていき、まるで漫画の様なベタベタな強さを発揮したワウトがマイヨジョーヌを着たままラスト10キロを単独で平均速度61km/hで走り切るという意味がわからない走りを披露して"4度目の正直"となるステージ優勝を見事勝ち取りました」


◯第5ステージ結果(石畳ステージ)
1位 CLARKE Simon/Israel
2位 VAN DER HOORN Taco/Intermarché
3位 BOASSON HAGEN Edvald/TotalEnergies
「今年の大会のみどころの一つとなる石畳ステージが5日目に登場。毎回総合勢の誰かが犠牲になる残酷なパヴェステージですが、今回犠牲となってしまったのがここまで最強の走りをみせていたユンボ勢でした。序盤にマイヨジョーヌを着るワウトが落車し、その後、セカンドエースのJヴィンゲゴーがメカトラ。そして、良い位置を走っていたエースのPログリッチが路上に転がっていた干草に絡んで落車し肩を脱臼してしまいます...。ステージ優勝は逃げ切った4名でのスプリントを制したベテランのSクラーク。一方、Tポガチャルは終盤にJストゥイヴェンと共にメイン集団から飛び出し、他の総合ライバル勢からタイムを奪う形になっています」


◯第6ステージ結果(アルデンヌ風丘陵ステージ)
1位 POGAČAR Tadej/UAE
2位 MATTHEWS Michael/BikeExchange
3位 GAUDU David/Groupama
「アルデンヌ地方を駆け抜けるハードな丘陵ステージ。逃げ切りを狙う多くの選手がアーリーアタックに参加した結果、スタートから1時間以上逃げが決まらずに、Tポガチャル曰く"過去最高にクレイジーな展開"の厳しいステージとなります。そして、ようやく3名と少なめの逃げが決まりますが、なんとこの中にマイヨジョーヌのワウトが入ります。ワウトはラスト10kmまで単独で逃げ続けて敢闘賞を獲得、そしてこの日をもってマイヨジョーヌを脱ぐことになります。そのワウトからマイヨジョーヌを受け取り、上り基調の集団スプリントを制してステージ優勝を飾ったのがディフェンディングチャンピオンのTポガチャルでした」


◯第7ステージ結果(山頂フィニッシュステージ)
1位 POGAČAR Tadej/UAE
2位 VINGEGAARD Jonas/Jumbo
3位 ROGLIČ Primož/Jumbo
「今大会最初の本格的な山頂フィニッシュ(ラ・シュペール・プランシュ・デ・ベルフィーユ)となる第7ステージ。10年前に初登場してから今年で早くも5回目の採用となるいま流行のヴォージュの山になります。前日にマイヨジョーヌを手にしたUAE勢が序盤から逃げ切りを許さないペースでプロトンをコントロール。そんな中、今シーズン好調のLケムナが逃げ集団から単独で飛び出してステージ優勝まであと一歩の走りをみせますが、最後の最後でJヴィンゲゴーとTポガチャルが後ろからカッ飛んできてLケムナを捉え、最後はTポガチャルがJヴィンゲゴーを差してステージ2連勝を飾りました」


◯第8ステージ結果(丘陵ステージ)
1位 VAN AERT Wout/Jumbo
2位 MATTHEWS Michael/BikeExchange
3位 POGAČAR Tadej/UAE
「最後が上り基調のためピュアスプリンターには厳しいコースと目された丘陵ステージ。ワウトでの2勝目を狙うユンボ勢が精力的にプロトンを牽引した結果、残り3.5kmで逃げはすべて吸収され、最後は総合系と生き残ったパンチャー系ライダーのスプリント勝負となり、一瞬囲まれつつも最後に一気に加速したワウトがMマシューズを差し切り見事今ツールステージ2勝目を飾りました」


◯第9ステージ結果(山岳ステージ)
1位 JUNGELS Bob/AG2R
2位 CASTROVIEJO Jonathan/INEOS
3位 VERONA Carlos/Movistar
「休息日を前にした獲得標高3,743mの本格的な山岳ステージ。但し、厳しい山頂フィニッシュでないため、逃げ切りが容認されるレースになるかと思いきや、逃げ集団にウランなどが入ったこともあってUAE勢が強力にプロトンを牽引。それでも、大きな逃げ集団から早めに飛び出したBユンヘルスやTピノらがが最後まで抵抗して逃げ切りを勝ち取り、最後はBユンヘルスが追い上げるTピノらを退けて見事復活のステージ優勝を飾りました」


◯第9ステージ終了時点個人総合時間順位
1位 POGAČAR Tadej
2位 VINGEGAARD Jonas 0:39
3位 THOMAS Geraint 1:17
4位 YATES Adam 1:25
5位 GAUDU David 1:38
6位 BARDET Romain 1:39
7位 PIDCOCK Thomas 1:46
8位 MAS Enric 1:50
9位 POWLESS Neilson 1:55
10位 QUINTANA Nairo 2:13
11位 ROGLIČ Primož 2:52
12位 VLASOV Aleksandr 3:12
13位 PARET-PEINTRE Aurélien 3:31
14位 CARUSO Damiano 3:40
15位 LUTSENKO Alexey 4:58
16位 JUNGELS Bob 5:53
17位 MEINTJES Louis 6:39
18位 MADOUAS Valentin 6:51
19位 MCNULTY Brandon 7:25
20位 KONRAD Patrick 7:48


◯第9ステージ終了時点ポイント賞
1位 VAN AERT Wout 284p
2位 JAKOBSEN Fabio 149p
3位 POGAČAR Tadej 139p


◯第9ステージ終了時点山岳賞
1位 GESCHKE Simon 19p
2位 JUNGELS Bob 18p
3位 PINOT Thibaut 14p


◯第9ステージ終了時点ヤングライダー賞
1位 POGAČAR Tadej
2位 PIDCOCK Thomas 1:46
3位 MCNULTY Brandon 7:25


◯第9ステージ終了時点チーム総合時間順位
1位 INEOS Grenadiers
2位 Jumbo-Visma 1:04
3位 UAE Team Emirates 9:55


続きまして、チーム単位での戦力分析(第9ステージ終了時点)です。


◯UAE Team Emirates
POGAČAR Tadej 2勝 総合1位 ヤングライダー
MCNULTY Brandon 総合19位
LAENGEN Vegard Stake DNS Stage8(コロナ陽性)


◯Jumbo-Visma
ROGLIČ Primož 総合11位
VAN AERT Wout 2勝 ポイント賞
VINGEGAARD Jonas 総合2位


◯INEOS Grenadiers
THOMAS Geraint 総合3位
MARTÍNEZ Daniel Felipe
GANNA Filippo
PIDCOCK Thomas 総合7位
YATES Adam 総合4位


◯AG2R Citroën Team
COSNEFROY Benoît
JUNGELS Bob 1勝 総合16位
PARET-PEINTRE Aurélien 総合13位
BOUCHARD Geoffrey DNS Stage8


◯BORA - hansgrohe
VLASOV Aleksandr 総合12位
KÄMNA Lennard 総合21位
KONRAD Patrick 総合20位
SCHACHMANN Maximilian
VAN POPPEL Danny


◯Quick-Step Alpha Vinyl Team
JAKOBSEN Fabio 1勝
LAMPAERT Yves 1勝
ASGREEN Kasper DNS Stage9


◯Movistar Team
MAS Enric 総合8位
JORGENSON Matteo


◯Cofidis
GESCHKE Simon 山岳賞
LAFAY Victor
THOMAS Benjamin
MARTIN Guillaume DNS Stage9


◯Bahrain - Victorious
CARUSO Damiano 総合14位
MOHORIČ Matej
TEUNS Dylan
HAIG Jack DNF Stage5


◯Groupama - FDJ
GAUDU David 総合5位
KÜNG Stefan
MADOUAS Valentin 総合18位
PINOT Thibaut
STORER Michael


◯Alpecin-Deceuninck
VAN DER POEL Mathieu
PHILIPSEN Jasper
GOGL Michael DNF Stage5


◯Team DSM
BARDET Romain 総合6位
DAINESE Alberto
VERMAERKE Kevin DNF Stage8


◯Intermarché - Wanty - Gobert Matériaux
KRISTOFF Alexander
MEINTJES Louis 総合17位
VAN DER HOORN Taco


◯Astana Qazaqstan Team
LUTSENKO Alexey 総合15位
MOSCON Gianni DNF Stage8


◯EF Education-EasyPost
URÁN Rigoberto 総合22位
BETTIOL Alberto
BISSEGGER Stefan
CORT Magnus
POWLESS Neilson 総合9位
GUERREIRO Ruben DNS Stage9


◯Team Arkéa Samsic
QUINTANA Nairo 総合10位
BARGUIL Warren
HOFSTETTER Hugo


◯Lotto Soudal
EWAN Caleb
WELLENS Tim


◯Trek - Segafredo
PEDERSEN Mads
CICCONE Giulio
MOLLEMA Bauke
SIMMONS Quinn
STUYVEN Jasper
KIRSCH Alex DNF Stage6


◯TotalEnergies
SAGAN Peter
LATOUR Pierre
TURGIS Anthony
VUILLERMOZ Alexis
OSS Daniel DNS Stage6


◯Israel - Premier Tech
FROOME Chris
CLARKE Simon 1勝
FUGLSANG Jakob
WOODS Michael


◯Team BikeExchange - Jayco
MATTHEWS Michael
GROENEWEGEN Dylan 1勝


◯B&B Hotels - KTM
BONNAMOUR Franck
ROLLAND Pierre

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