最近のエントリー
カテゴリー
アーカイブ
このブログについて
【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。
この1週間に伝わったニュースの中から栗村が選んだ話題を一言コメント付きでご紹介する「しゅ〜くり〜む ら(CCR)ウィークリーニュース 4/4号」。
本格的にシーズンインしたこともあり、最近はレースプレビューが続いておりましたが(新コーナーの我らワールド・インフォーメーションもありました!)、久々にCCRウィークリーニュースをお届けいたします。
と言いつつも、今回は昨日開催されたサプライズだらけの「第106回 ロンド・ファン・フラーンデレン」の振り返りスペシャル回としてみたいと思います!
それでは早速「ロンド2022 サプライズ5選」いってみたいと思います!
ロンド2022 サプライズ1「Wファンアールトが欠場」
シクロクロス世界選手権をパスして4月のロンドとパリ〜ルーベに照準を合わせてきたワウトでしたが、2〜3月の連戦連勝の勢いを全て帳消しにしてしまう本番3日前のコロナ陽性によりまさかのロンド欠場となってしまいました。本人曰く「コロナ禍がはじまってから感染しない様にずっと最大限の注意を払ってきた。どこで感染したのか全くわからない。恐らく先週のレース前後なのだろう。それにしても最悪のタイミングで感染してしまった。まずは回復を優先してから今後のスケジュールを考えたい」と...。これまでずっと地元ベルギー最大のレースの女神に見放され続けているワウトは現在27歳。来年こそは勝って欲しい!の前に4月19日開催のパリ〜ルーベはなんとしても獲りたい。
「ロンドの女神に見放されまくっているワウト...涙」
#RVV22
-- Team Jumbo-Visma cycling (@JumboVismaRoad) April 1, 2022
Wout van Aert has to forfeit for the Ronde. pic.twitter.com/krw9FXi8xU
ロンド2022 サプライズ2「Mファンデルプールが優勝候補最右翼」
長引く背中の痛みからロンドに間に合うかどうかと報道されてきた2020年覇者のマチューが3月19日開催のミラノ〜サンレモに突如現れていきなり3位。そしてイタリアのステージレースで1勝し、ロンド直前の前哨戦ドワーズ・ドールでも優勝して、なんと優勝候補最右翼としてロンドのスタート地点に並ぶことになりました。これまでもファンを魅了する「マチュー劇場」を何度も魅せてきたマチューですが、今回も天性のスター性を存分に発揮してくれています。
「ハンバーガーをほおばるマチュー。なにをやっても絵になります!」
Moi au dîner après avoir regardé le Ronde assis sur une chaise pic.twitter.com/ZuFzDRBUcv
-- Josselin Riou (@josselin_riou) April 3, 2022
ロンド2022 サプライズ3「Tポガチャル強すぎ」
若くしてツール2連覇を達成しあのEメルクス氏が「わしの後継者はタデイじゃ」と太鼓判を押すポガチャルさんが、今年のツール第5ステージに登場する石畳対策としてロンドに初出場。ポガチャルは「初めてなんで何を目標にしていいのかすらわかってないっす。とにかくレースを楽しみま〜す」と語ってスタート。だがしかし!前哨戦のドワーズ・ドールで要領をつかんだ23歳の怪物は、オウデ・クワレモント(2回目)→コッペンベルグ→オウデ・クワレモント(3回目)→パーテルベルグ(2回目)とメインの上りで4回にわたって攻撃を仕掛け、好調のマチューですらもう少しで撃沈寸前というところまで追い詰めるちょっとビックリ過ぎる走りをみせました。ちなみに追い風の影響もあったかもしれませんが、最後のオウデ・クワレモントやパーテルベルグの登坂タイムは昨年よりも速かったとのことです。
「Twitter上で同じくプロ選手である彼女に向けて"パリ〜ルーベで会いましょう?" えっ出るんすか?」
See you in @Paris_Roubaix ? https://t.co/PWJZ6VYvcx
-- Tadej Pogačar (@TamauPogi) April 3, 2022
ロンド2022 サプライズ4「マッチスプリント!え〜〜〜〜〜〜〜!」
そして迎えたロンド2022の勝者を決めるオーデナールデでのゴールスプリント対決。勝負は3年連続となるマッチスプリント(2名でのゴールスプリント)に持ち込まれました!異常な強さを発揮したポガチャルになんとか食らいついてきたマチュー。果たして力を残しているのはどちらか。マチューが先頭で牽制状態に入ります...。入ります...。入り過ぎます。えっそこまで落とすの?。たしかに力余らせているので後ろの二人に追いつかれてまあ大丈夫かと思いますが...。大丈夫かとは思いますが...。え〜〜〜〜〜〜〜!ということで下記映像をご覧ください...。
「ポガチャルはフィニッシュ後不満タラタラでしたがそれらは全て経験不足な自分に対しての苛立ちだったとのことです」
#RVVmen
-- Ronde Van Vlaanderen (@RondeVlaanderen) April 3, 2022
WHAT A RACE! @mathieuvdpoel wins Flanders' Finest after an amazing finale! @DylanvanBaarle and @MadouasValentin join him on the podium. #RVV22 pic.twitter.com/hCp76KVyBg
ロンド2022 サプライズ5「Vマデュアスさんそんなでしたっけ」
昨年まで石畳系のクラシックレースでトップテンに入ったことのなかった二世選手のマデュアスが、フランス人選手としては実に11年ぶりとなるロンドの表彰台に上がりました。前哨戦のE3で7位に入り密かに期待が高まっていましたが、まさかあのサプライズゴールスプリントでポガチャルを押さえてしまうとは!ある意味で持っている選手と言えるでしょう!
「元プロ選手だったマデュアスのお父さんとマデュアスご本人」
Le petit Valentin Madouas avec son cycliste de père. pic.twitter.com/h6FbDT6euj
-- David Guénel (@davidguenel) April 3, 2022