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【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。
19年ぶりに雨の中の泥んこレースとなった「秋のパリ〜ルーベ」が終了し、いよいよ2021年のUCIワールドツアー最終戦となる「イル・ロンバルディア」が今週の土曜日に開催されます。
世界5大クラシック「モニュメント」の中では「リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ(獲得標高:約4,000m)」と並んで難易度の高いコースを走る「イル・ロンバルディア」ですが、今年は新しいルートが採用されてその獲得標高はなんと約4,500mに達します!
近年は基本的に「コモ」と「ベルガモ」を繋ぐレースとなっているので「パリ〜ルーベ」風に表現すると「コモ〜ベルガモ」というレース名になってもおかしくないのですが、そこはやはり「ロンバルディア州推し」ということなのでしょう。
2017年から2020年大会は進行方向が「ベルガモ(スタート)〜コモ(フィニッシュ)」となっていましたが、今年は2016年(チャベスが優勝)以来となる「コモ(スタート)〜ベルガモ(フィニッシュ)」というコース取りとなります。
お馴染みのサイクリスト教会「マドンナ・デル・ギザッロ」はコース序盤にでてくる形となるので勝負どころにはならない感じですね。
中盤以降にでてくる上りは、「ロンコラ(9.4km/6.6%/最大17%)」「ベルベンノ(6.8km/4.6%/最大8%)」「ドッセナ&ザンブラ(2段階上り合計20.5km/最大11%)」「ガンダ(9.2km/7.3%/最大15%/セルヴィーノの裏側)」となっており、最後に「アペルト」の急坂をこなしてベルガモバッサ通りにフィニッシュとなります。
ということで、恒例の独断と偏見による有力選手紹介を行っていきたいと思います(10月4日時点)。
◯Deceuninck - Quick Step
ALAPHILIPPE Julian
ALMEIDA João
BAGIOLI Andrea
CATTANEO Mattia
DEVENYNS Dries
EVENEPOEL Remco
VANSEVENANT Mauri
一応、優勝もしくは上位に来そうな選手をピックアップしているのですが、ウルフパックは全員ピックアップとなってしまいました(汗)これはいったいどういう作戦を立ててくるのでしょうか。普通に考えると2年連続世界チャンピオンとなったアラフィリップとエヴェネプールの2枚看板体制でしょうが、この二人を軸にするだけでもなかなかバランスが難しそうですね(大汗)
◯AG2R Citroën Team
CHAMPOUSSIN Clément
COSNEFROY Benoît
O'CONNOR Ben
PARET-PEINTRE Aurélien
若くて活きがいい選手を揃えてきました。ここのところ好調のコスヌフロアに注目です。
◯Alpecin-Fenix
TULETT Ben
来季イネオスへの移籍が決まっている若きシクロクロッサー20歳のテュレットが面白い存在です。
◯Androni Giocattoli - Sidermec
BAIS Mattia
CEPEDA Jefferson Alexander
名将サビオマジックが見られるか?
◯Astana - Premier Tech
VLASOV Aleksandr
FELLINE Fabio
LUTSENKO Alexey
SÁNCHEZ Luis León
来季ボーラへ移籍するウラソウがアスタナでの最終レースに挑みます。
◯Bahrain - Victorious
LANDA Mikel
HAIG Jack
MÄDER Gino
PADUN Mark
TEUNS Dylan
WILLIAMS Stephen
みんな強いバーレーンですがエースナンバーはやはりランダです。今シーズンの有終の美を飾れるか。
◯Bardiani-CSF-Faizanè
ZANA Filippo
ツール・ド・ラヴニール総合3位の若きザナに期待です。
◯BORA - hansgrohe
SCHACHMANN Maximilian
ALEOTTI Giovanni
BUCHMANN Emanuel
FABBRO Matteo
GROßSCHARTNER Felix
KONRAD Patrick
ドゥクーニンク同様に全員エースの様なロースターで挑むボーラ。昨年の事故(コースに入ってきたクルマと衝突)を乗り越えてシャッフマンがベルガモで両手を挙げれるか。
◯Cofidis, Solutions Crédits
MARTIN Guillaume
LAFAY Victor
ROCHAS Rémy
フルメンバーに近い感じでイタリアに乗り込むコフィディス。中心選手はやはり「哲学の秋」マルタンでしょう。
◯EF Education - Nippo
URÁN Rigoberto
HIGUITA Sergio
POWLESS Neilson
ウラン&イギータの仲良しコロンビアコンビとアメリカンライダー、ポウレスに注目。
◯EOLO-Kometa
FORTUNATO Lorenzo
ジロでゾンコランを制したフォルトゥナートがエースナンバー。お陰でチームオーナーのコンドール氏はマドリードからミラノまで1,600kmを自走するはめになっております。
◯Groupama - FDJ
PINOT Thibaut
GAUDU David
VALTER Attila
2018年の覇者ピノはまだ本調子ではないでしょう。新エースのゴデュに託す感じでしょうか。
◯INEOS Grenadiers
YATES Adam
DUNBAR Eddie
GEOGHEGAN HART Tao
MOSCON Gianni
SIVAKOV Pavel
アダムに期待。パリ〜ルーベで好走をみせたモスコンもエントリー、この2レースを走る選手はあまりいませんね。
◯Intermarché - Wanty - Gobert Matériaux
EIKING Odd Christian
HIRT Jan
MEINTJES Louis
ROTA Lorenzo
TAARAMÄE Rein
シーズン前半は気持ちが入らなかったアンテルマルシェのチーム紹介ですが、なんと今回はその反動で5名も選手を挙げてしまいました!がんばれエレキング!
◯Israel Start-Up Nation
MARTIN Dan
FROOME Chris
WOODS Michael
現役最後のWTとなるマーティン。2014年に勝った時も今回と同じベルガモフィニッシュでした。ウッズも調子は良いので楽しみです。
◯Team Jumbo-Visma
ROGLIČ Primož
BENNETT George
KRUIJSWIJK Steven
OOMEN Sam
VINGEGAARD Jonas
先日のジロ・デッレミリアを制したログリッチは優勝候補最右翼。相変わらずメンバーも良く注目です。
◯Lotto Soudal
KRON Andreas
VANHOUCKE Harm
WELLENS Tim
パリ〜ルーベでのフェルメルシュの様に若手が突然良い走りをみせるのが今年のロット。ウェレンス先輩と共に輝けるでしょうか。
◯Movistar Team
SERRANO Gonzalo
こ、これは!10月4日時点ではエース級の選手をリストアップしていないモビスター...。そんな感じなんですね。
◯Team Arkéa Samsic
QUINTANA Nairo
BARGUIL Warren
山岳コースはやはりこの二人で!
◯Team BikeExchange
YATES Simon
CHAVES Esteban
チームは別々となりましたがサイモン兄弟が同じレースを走ります!
◯Team DSM
BARDET Romain
BENOOT Tiesj
HINDLEY Jai
ブエルタでステージ優勝を飾ったバルデは引き続き好調なのでもしかするかもしれません。
◯Team Qhubeka NextHash
POZZOVIVO Domenico
再びチーム存続に黄色信号が灯っているクベカ。やるしかありません!
◯Trek - Segafredo
NIBALI Vincenzo
MOLLEMA Bauke
地元で開催されたジロ・ディ・シチリアで涙の逆転総合優勝を決めたニバリ。今季限りで退団するトレックにありがとうフィニッシュを贈れるでしょうか。
◯UAE-Team Emirates
POGAČAR Tadej
AYUSO Juan
FORMOLO Davide
HIRSCHI Marc
MAJKA Rafał
MCNULTY Brandon
ULISSI Diego
こちらも強力なロースターを揃えてきたUAE。但し、エースのポガチャルの調子が今ひとつ上がっていないのが不安要素です。
◯Vini Zabù
ZARDINI Edoardo
ワイルドカードです。
尚、J SPORTSでは、「イル・ロンバルディア(10月9日開催)」の前哨戦となる「ミラノ〜トリノ(10月6日開催/アラフィリップ、ログリッチ、ポガチャルなどが出場)」も放送いたしますので、是非こちらのレースもセットでお楽しみください!
また、「グラン・ピエモンテ(10月7日開催/コルブレッリが出場)」も放送予定ですので、今週は水・木・土曜日と3日間イタリアのワンデーレースを楽しめます!