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このブログについて

プロフィール写真【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
主幹調査役
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在はツアー・オブ・ジャパン大会ディレクターとしてレース運営の仕事に就いている。

2020年01月07日

国内のスポーツバイク市場について

しゅ~くり~むら by 栗村 修
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お正月休みが明けて世の中すっかり通常営業モードとなっていますね(通勤電車は少し空いている感じはしますが...)。

それにしてもお正月休み中には道路上を走る数多くのロードバイクを目にいたしました。

ここ数年、「国内(世界的にも)のスポーツバイク市場は踊り場に入っている」との話をよく聞いたりもしますが、一方で、実際にスポーツバイクに乗っているコア層の人数自体はそれほど減少していないようにも感じます。

「市場(マーケット)」というのには、大きく分けて二つの概念があります。


◯販売マーケット
自転車や関連商品を買う人たちや売る人たちで形成。
全員が日常的に乗っているとは限らない。
一度買って(揃えて)満足する層も一定数存在する。
近年「踊り場」と言われているのはこちらのマーケットが中心か?

情報番組などで紹介された健康食品などが一時的にスーパーの売り場から姿を消す現象というのをたまに見かけたりします。要するに流行りに敏感な人たちが一気に購入へと走るため、それまでの平均的な需要に大きな変化が生じて品薄状態となります。しかし少し経つとスーパーの売り場には以前と同じ様にその商品が陳列されている状況が戻ります。需要と供給の均衡点に落ち着くわけです。恐らくピーク時の需要に比べればかなり減少するでしょうが、一方でブーム前の需要よりかは増えた状態で安定期に入るはずです。近年のスポーツバイクのマーケットというのは、恐らくまだこの均衡点に到達していないのかもしれません(供給体制が過剰気味)。


◯乗車マーケット
スポーツバイクを楽しむための道具を一式揃えて定期的に自転車に乗っている層で形成。
レースやイベントなどに定期的に参加。
レースやイベントには参加しないが休日などにサイクリングを楽しむ。
主に通勤でスポーツバイクに乗る。

一つのブームが過ぎ去った後の均衡点(ハード面)に到達したあとに「販売マーケット」を支える層がこちらの「日常的に乗るひとたち」になります。高価なスポーツバイクの平均的な買い替えサイクルはそれほど短くないので新車需要は当然落ち込みますが、一方で消耗品(整備)などの需要はずっと継続していきます。これらが潜在的なマーケットの大きさになります。食品などと違う点は、毎日新しい商品を買うわけではないので、供給体制(メーカーの製造体制や販売店数など)のアジャストが容易ではないという点です。ブームに合わせて規模を拡大させてしまった場合は、正しい均衡点に向けて一定のリストラが必要になってきます。そしてこの調整が終われば必ず安定期がやってきます。


昔からずっと課題に感じていることではありますが、業界全体が既存顧客に向けたサービスの拡充にうまく取り組めていないように感じます。

ブームによる「販売マーケット」の拡大は100%終わりを迎えます。ですので、ベースとなる「乗車マーケット」の拡充こそが、継続的な市場育成のカギになってくるのは間違いありません。

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