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【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。
昨日は、埼玉県行田市で開催された「第13回 東京六大学対抗ロード(クリテリウム)大会」及び「2018年度 全日本学生ロードレースカップシリーズ第9戦 浮城のまち行田ラウンド」に会場解説として参加いたしました。
コースは、「行田総合公園周辺」の一般道を使用した1周2kmの周回コースで、合計6個の直角コーナーが設定されたテクニカルな公道サーキットとなっています。
「全日本学生ロードレースカップシリーズ(RCS)」は年間12戦で競われる大学生のシリーズ戦で、2018年度シーズンは2019年3月10日に神宮外苑で開催予定の「明治神宮外苑⼤学クリテリウム」が最終戦となります。
ちなみに第8戦終了時のRCSランキングは以下の様になっています。
1位 孫崎大樹(早稲田大学)154P
2位 渡邉慶太(明治大学)114P
3位 野本空(明治大学)100P
4位 石原悠希(順天堂大学)78P
5位 植益和行(大阪産業大学)65P
6位 小林弘幸(信州大学)56P
今回のレースの優勝候補は、来季、「チーム ブリヂストン サイクリング」入りが内定しているRCSポイントリーダーの孫崎大樹選手(早稲田大学)と、同じく国内コンチネンタルチーム入りが予定されている大前翔選手(慶應義塾大学)の二人となっていました。
そんな中、人数を揃えた「日本体育大学」勢が積極的にレースを展開し、最後はアタックを繰り返したチームメイトの動きに報いる形で篠田幸希選手(日本体育大学)がスプリントで孫崎選手(2位)と大前選手(3位)を押さえて見事優勝を飾りました。
また、併催レースとして、今年で13回目の開催となる「東京六大学対抗ロード(クリテリウム)大会」も開催されました。
こちらはレース名通り東京六大学(法政大学・慶應義塾大学・明治大学・東京大学・早稲田大学・立教大学)によるポイントレース形式の団体戦で、1周目から孫崎選手と大前選手が二人で飛び出して順調にポイントを稼いでいき、最後はチーム力で上回る早稲田大学がぶっちぎりの18点を獲得して勝利を手にしました。
私自身、高校を中退してフランスへ行ってしまうと人生を経てきているため、いつも大学生たちのレースをみるととても新鮮な気持ちになります。
日本の社会というのは、他の学生スポーツなどをみていてもわかるように、「出身校を応援する」という文化がとても根強く残っています。
このマインドはどこか「地域愛」に似ている部分があり、もっとうまく活用することによって、経済的後ろ盾の獲得などに繋げられるのでは?とも感じてしまいます。
多くの指導者が語っているように、「ロード選手にとって最も大切な4年間(U23)」に該当する大学生たちのレース。引き続き注目していきたいと思います。