最近のエントリー
カテゴリー
アーカイブ
このブログについて
【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。
今週末は、北海道・美瑛町で開催された「第9回 丘のまちびえいセンチュリーライド」に参加いたしました。
「センチュリーライド」とは100マイルを走るライドイベントの総称であり、100マイルをキロ換算する160キロになります。
「びえいセンチュリーライド」ではこの160kmという距離を2日間に分けて走る設定となっており、私も1日目に60km(あいにくの雨でした...)、2日目に100kmの距離をなんとか走りきり、アップダウンが連続する美瑛の美しくも厳しいコースを今年もなんとか走破することができました。
北海道では2018年9月6日未明に北海道胆振地方中東部を震源とした震度7の地震が発生し、震源地周辺では大きな被害がでたほか、連鎖的な発電所の停止により、道内全域約295万戸で停電が発生するという甚大な被害に見舞われました。
その結果、翌7日に開幕予定だった日本を代表するステージレースである「第32回 ツール・ド・北海道」が開催中止となり、すでに現地入りしていた出場チームがしばらく旭川に足止めになってしまうという事態にまで発展してしまいました...。
私自身、「ツアー・オブ・ジャパン」の大会ディレクターを務めていることもあり、長い時間をかけて準備してきた大会が、この様な形で開幕前日に開催中止となってしまう状況のことの重大さと、関係者の皆さんの精神的なダメージなどについて痛いほど理解することができます...。
震災から2週間というタイミングで開催予定だった「びえいセンチュリーライド」についても大会が開催されるのか一部で心配されていましたが、しかし、こんな時こそ「北海道に元気を!」ということで、大会主催者は開催の決断をしてくれました。
美瑛町は、フランスの運動を手本に「日本で最も美しい村連合(62の自治体などが加盟)」を立ち上げ、その活動が認められて、2010年には世界連合(フランスやイタリア、ベルギー、カナダ、スペインなどが加盟し準加盟国も多くの国々で活動が展開されている)に加盟しています。
そんな世界に誇る美しい丘陵地帯を走るライドイベントを実施することで、「北海道は元気です!」というメッセージを日本全国及び世界に発信することがで可能になります。
来年、「びえいセンチュリーライド」は10周年の記念大会を迎えます。
美瑛の美しさを満喫できるよりパワーアップしたイベントが開催されることをいまから楽しみにしたいと思います。