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【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。
昨夜、劇的な勝利を飾った自転車ロードレース界のレジェンド、アルベルト・コンタドール(トレック・セガフレード)のグランツールラストランとなる「ブエルタ・ア・エスパーニャ 最終第21ステージ」が、このあとマドリードの周回コースへ向かう117.6kmで開催されます。
一時、2016年シーズンでの引退を示唆していたコンタドールですが、もう一度「ツール・ド・フランスの総合優勝を狙いたい」という想いを胸に現役続行を決意し、2017年シーズンは古巣の「トレック・セガフレード」と契約して34歳の新たなシーズンを迎えました。
しかし、春先こそまずまずの走りで「パリ~ニース 総合2位」などのリザルトを残すものの、その後は未勝利のまま本番の「ツール・ド・フランス」に突入し、地元のメディアに酷評されるなかで総合9位という不本意な結果でツールを終えてしまいます。
その直後、コンタドールは2017年シーズンいっぱいでの引退を表明し、同時に母国でのグランツールである「ブエルタ・ア・エスパーニャ」への出場も発表しました。
そして、ラストラングランツールとなる「ブエルタ・ア・エスパーニャ」が開幕しましたが、第3ステージではやくも遅れをとってしまい、「コンタドールの輝く姿はもう見れないのか...」とファンは心の中である意味覚悟決めたようにも感じます。
しかし、その後みるみると復活していったコンタドールは、とうとう「クイーンステージ」となる伝説の峠「アングリル」を制してステージ優勝を飾ったのです!!!
「事実は小説より奇なり」という言葉がありますが、今回のコンタドールのステージ優勝に向かう「ストーリー」というのは、まさにこの言葉がピッタリとくるような世界中のファンの心をわしづかみにした劇的な展開だったといえます。
そのコンタドールのグランツールラストランを、自転車ロードレースに関わる者の「義務」として、今夜、しっかりと目に焼き付けたいと思います。
◯放送予定
ブエルタ・ア・エスパーニャ 第21ステージ(アロヨモリノス~マドリード)
9月10日(日)23:55~29:00
J SPORTS 4
ありがとう!アルベルト・コンタドール