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一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。
本日はコースチェック作業のため、雨のなか関係者の方々と共に、対象となるコースを細かな道路状況などを見ながらまるっと1周してきました。
毎度思うことは、ロードレースのコース上に存在しているリスクを判断することの難しさです...
本気で全てのリスクを排除しようと思うとレース開催自体を断念するという判断に繋がりかねません。
また、安全を意識しすぎたコースというのは、レースの魅力を大幅に低下させてしまいます。
もちろん、これはロードレースの開催だけに限ったことではなくて、他のスポーツ、他の各種イベントについてもリスクを100%取り除くことは不可能ですし、そもそもそれを追求し過ぎると、極端な話し人間は一切の活動を中止しなくてはいけなくなります。
ですので、常にどこかに落とし所をみつけて前に進まなくてはいけないのですが、その"落とし所"というのが非常に繊細かつ重要なキーワードになってきます。
ちなみに"落とし所"というのは、時代、地域、歴史、規模、主催者の影響力、その他もろもろで大きく変化していきます。
これらの勘を身につける（空気を読む）ためには、やはりある一定の経験を積まなくてはなりません。
今後、様々な障害や失敗を乗り越えつつ経験を積んだスペシャリストが増えなくては、良いレースの数も増えていかないのだと感じました。