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【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。
パリ市内で運用されているシェアサイクル 『ヴェリブ』 。
想像していた以上にスタシオン(駐輪ポイント)の数が多く、すっかりパリ市民の身近な移動手段になっていました。
日本各地でもシェアサイクルの運用ははじまっていますが、まだまだ“試験段階”といった感は抜け切れていません。
シェアサイクルが本領を発揮するエリアというのは、お台場周辺の様な 『比較的広めのエリアに各施設が点在している』 場所となるのでしょうか?
その点では公共交通機関が発達し、お世辞にも“自転車が走りやすいとは言えない”パリ市内であそこまでヴェリブが利用されているのは若干不思議ではありました。
一つには自転車という乗り物が、“クルマ”や“モーターサイクル”とほぼ同等に扱われている“文化の違い”に起因している気がします。
日本で自転車が車道を走る際、どうしてもクルマに気を遣いながらの走行となっています。
自転車がクルマの流れを妨げることがあれば、かなりの確率でクラクションを鳴らされてしまうでしょう。
しかし、パリ市内を走る自転車は、堂々と“クルマと同じ存在感”を示しながら道路上に存在しています。
日本では、大型車>乗用車>モーターサイクル>自転車=歩行者、といような力関係になっていますが、欧州では、大型車=乗用車=モーターサイクル=自転車=歩行者、という感じがしました。
文化の違いと言えばそこまでですが、日本も徐々に“自転車の存在感”が良いカタチで増していくことを望みます。