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【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。
先日、お台場の 『J SPORTS』 に向かっている途中で 『栃木SC』 のバスを見かけました。
東京でこのバスを見かけると妙にテンション上がるのは何故でしょうか?
既に 『J2』 も新シーズンがスタートし、栃木SCは8試合を終えて5位という好位置につけています。
4月22日に栃木SCは宇都宮市内で株主総会を開き、3期連続赤字となる2013年度決算を発表したものの、募金活動などで赤字と債務超過を見込みより圧縮することに成功したというニュースを同時に発表していました。
更に2014年度は黒字化と債務超過の解消を見込んでおり、Jリーグライセンス喪失という最悪の事態はなんとか回避できそうとのことです。
サッカーJリーグは、既に 『リーグ』 という形があるレベルまで完成されており、各チームは既に存在している“理念”や“規定”のなかで最大限の活動を行っています。
我々ロードレース界に比べれるとその敷居は比べものにならないくらい高く、チーム運営自体が非常に困難な作業であることは簡単に想像できます。
一方で、リーグがしっかりしているということは、チーム運営そのものに集中できるという部分では少し羨ましくも思えます。
自転車ロードレースが国内ではマイナー競技である以上、宇都宮ブリッツェンはチーム運営と平行してレース運営や、リーグ作りといった作業も水面下で同時並行的に行っていかなくてはなりません…
また、全体のパワーバランスを考えて宇都宮ブリッツェンが“強くなり過ぎないように”チーム体制を考えたりと、本来チーム(現場)が持つべきではない概念をも今は考える必要があります。
完成された世界で戦うのと、未完成な世界で戦うのと、どちらが良いのかはわかりませんが、どちらにも相応の魅力と難しさが共存しています。
まずは少しでもサッカーというプロスポーツの大先輩に近づけるようにがんばっていかなくてはなりません。