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【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。
昨年まで宇都宮ブリッツェンに所属していた、増田選手(現:キャノンデールプロサイクリング)、初山選手(現:ブリヂストンアンカー)、そして、今季宇都宮ブリッツェンのエースを務める飯野選手の3選手が世界各国の1クラスのレースに出場しています。
まずは世界最高峰のチームの一つであるキャノンデールプロサイクリングに移籍した増田選手。
本日イタリアで開幕したUCI-2.1のステージレース 『Settimana Internazionale Coppi e Bartali 2013』 のメンバーに選ばれています。
Cannondale Pro Cycling
11 Ivan Basso (Ita)
12 Damiano Caruso (Ita)
13 Moreno Moser (Ita)
14 Stefano Agostini (Ita)
15 Michel Koch (Ger)
16 Paolo Longo Borghini (Ita)
17 Nariyuki Masuda (Jpn)
18 Guillaume Boivin (Can)
初日は午前中に99.5kmの1aステージを走り、午後には11.2kmの1bステージ(1チームを2つに分けて戦う変則チームTT)を走るという若干変わった形態のレース。
増田選手は標高500mほどの山を2回超える1aステージをトップから13秒遅れの104位でゴール。トップクラスの選手たち193名が出場しそのうち約半数近い80名ほどの選手が大きく遅れる展開のなかできっちりとメイン集団内でのゴールを果たしています。
午後のチームTTは1チーム8名の選手を2チームに分けて走る変則チームタイムトライアル。
キャノンデールは主力組となる Cannondale Pro Cycling B(CARUSO、BASSO、MOSER、LONGHO BORGHINI)がトップから5秒遅れの2位に入り、個人総合で3〜6位を確保。増田選手らアシスト組となった Cannondale Pro Cycling A(KOCH、MASUDA、AGOSTINI、BOIVIN)はトップから39秒遅れの23位(全50チーム)でゴールしています。
今シーズン初レースとなったアルゼンチンでのステージレースで良い走りをみせた増田選手は、本場欧州に戻ってきてからも手応えを感じさせる戦いを続けています。
次はフランスでの活動を開始した初山選手。
先週末にフランスで開催されたUCI-1.1のワンデーレース 『CLASSIC LOIRE-ATLANTIQUE』 に出場しました。
寒波の影響で異常な寒さが続くヨーロッパですが、この日も気温5度以下でしかも雨という最悪のコンディション。
148名がスタートし完走したのは58名のみというサバイバルレースとなり、ブリヂストン勢は出走8名中完走者は1名のみ。初山選手もリタイアとなったようです。
それでも、その6日前に走った 『PARIS-TROYES(UCI-1.2)』 ではチーム内で2番目となる40位でゴールするなど、本場のプロトンへ問題なく順応できているようです。
そして!今季宇都宮ブリッツェンのエースを務める飯野選手は、自身初となる日本代表メンバーに選出されて 『ツール・ド・台湾(UCI-2.1)』 に出場しています…いや、正確には出場していました、です。
第1ステージから強い横風が吹き付け激しく動いた展開のなかで、初海外レースとなった飯野選手はレース中盤にプロトンから遅れてしまい、そのまままさかの初日リタイアを喫します…。良いコンディションで初代表レースに挑むべくしっかりとトレーニングを続けてきた飯野選手でしたが、ほろ苦いデビューレースとなってしまいました。
詳しい状況などは本人に帰国後確認してみようと思いますが、恐らくかなり落ち込んでの帰宮となるでしょう。
ということで三者三様ではありますが、宇都宮で育った選手たちがステップアップしながら活躍の場を世界に広げています。