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このブログについて

プロフィール写真【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。

栗村修の日常 2011年06月13日

喧嘩ばかりしてたのに…

しゅ~くり~むら by 栗村 修
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photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

昨日開催されたJPT第5戦「JBCF栂池ヒルクライム」に於いて、完全復活を果たしたばかりの増田選手がコースレコードをマークして優勝を飾りました。

「コケるなよ!」と言ってヒヤヒヤしながら見ていた4月の「JBCF南紀白浜クリテリウム(辻選手が優勝)」。

「札立峠を日本人の中で一番先にクリアーしました」と聞かされ驚いた今季初の本格的なロードレースとなった「ツール・ド・熊野」。

ゴール後に「増田は強い」という言葉を多くの選手達から聞かされビックリした先週の「西日本クラシック」。

そして、とうとう昨日は“日本の山岳王”狩野選手に食らいつき、増田選手自身初となるメジャーレースでの優勝を飾ったのです。

UCIレースのツール・ド・熊野で総合9位(JPT登録の日本人選手としては3位)、西日本クラシック3位、そして栂池ヒルクライム優勝と続き、JPTランキング首位の選手が着るルビーレッドジャージもチームメイトの辻選手から引き継いでしまいました。

完全“以上”復活!

昨日のゴール後、チームメイトの中村選手と抱き合い目を潤ませた増田選手の姿をみて、「ミヤタ時代よく喧嘩してた二人なのになんだよそれ(笑」と心のなかで若干思いつつ、私も目頭が熱くなってしまいました。

怪我後、実際に増田選手が自転車に乗り始めたのは今年の2月末、まだ3ヶ月半しか経っていません。

昨年10月の大怪我のあと長い入院生活で寝たきり状態になり、辛いリハビリ期間を経てから自転車でのトレーニングを開始、宇都宮に引っ越してきて生活環境も変わっているので普通に考えると驚異的な復活劇です。

彼がこの期間どれだけ多くの努力をしてきたかは、彼と彼の家族にしかわかりません。

そんなリザルト上では完全“以上”復活の増田選手ですが、実際にはまだ腰に痛みを感じているので、無理せず大切に仕上げていく必要があります。

2週間後に迫った全日本選手権ロード(海外からも有力選手が帰国し日本一を決めるレース)は、チームとしても、そして、増田選手自身にとっても気合が入っている重要なレースです。

今年のはじめ、チームが設定した全日本選手権ロードの目標ベースリザルトは6位(ポジティブプランは3位表彰台)。

1年目の宇都宮ブリッツェンは、全日本選手権ロードで先頭グループにだれも残ることはできませんでした。

2年目の昨年、中村選手が苦しみながらも10位でゴール(チームのベースプラン)!

3年目の今年は、昨年を上回るリザルトを目指しますが、全体的にみてまだ国内トップチームとの力の差は少なからずあるのが現状です。

ですので、現実以上の過大評価(期待)は慎まないといけません。

今からの2週間、チームとして危機感を持ち、いかにこの差を埋める努力ができるかが、目標を達成する上でカギとなるでしょう。

もう一つの目標、Jプロツアーでの年間タイトル獲得についても、現状で宇都宮ブリッツェンは個人及びチームともトップに立っているものの、安心して自惚れてしまえばすぐにでも足元をすくわれてしまいます。

常に自分を知り、地に足をつけて一歩ずつ目標に向かう。

これは、このブログを始めてからずっと書き続けていることです。

危機感を持った人間は、全ての質を高めて日常を過ごし、一定の期間を経て結果を残しはじめます。

一方、油断した人間というのは、日常の行動のなかで細かな一つ一つの質を落とし、それが積み重なってある程度時間をかけて価値を下げはじめます。

宇都宮ブリッツェンには、マクロな目標と、短期的なリアルな目標が、明確に設定されいます。

マクロな目標というのは、目標というよりは理念に近いかもしれません。

自分たちがどちらの方向へ歩いていかなければならないかを常に監視し教えてくれます。

リアルな目標は、この理念の上に存在しており、僕たちはそれを一つ一つクリアーしながら進化を続けていくとになります。

増田選手の活躍から我々が学ぶべきことはたくさんあります。

それらを踏まえた上で、決して慢心せず、いつもの様に淡々と努力を続けていきたいと思います。
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