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このブログについて

プロフィール写真【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。

栗村修の日常 2010年10月18日

2010 Jサイクルツアー 全日程終了

しゅ~くり~むら by 栗村 修
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国内実業団レースシリーズの「2010 Jサイクルツアー(全16戦)」が、17日に開催された輪島ロードをもって全日程を終了しました。

頂点に立った選手が着用する「ルビーレッドジャージ」は、シマノレーシングの畑中選手が圧倒的な強さをみせて獲得。

全戦を通じて安定した強さをみせ、喘息で沈んでいた一昨年の絶不調から見事復活して国内トップクラスの選手へと成長を果たしました。

過去2シーズン安定感に欠け、一時は喘息の影響で引退も考えるほど悪い状態に陥っていた畑中選手ですが、今年は見違えるほどの成長をみせ、また、ルビーレッドジャージを着ることで「チャンピオンとしての風格」も備わっていった様に映りました。

諦めずに続けることの大切さ、そして、選手が強くなるためには時間がかかることなど、畑中選手の勝利から改めて多くのことを学び取ることができました。

チーム総合でもシマノレーシングが昨年に続いて圧倒的なポイント差でタイトルを獲得。

ただし、昨年と大きく変わった点は、獲得したポイントの多くを若手選手たちが獲得したということ。

丁度昨年のオフシーズン前に、チーム編成が大きく変わることを知らされた若手選手たちが、焦りと不安共に大きな決意をもって寒いオフシーズンに厳しいトレーニングを続けたことが今年の結果に結びついたのは間違いありません。

また、今年の全日本選手権で監督を退いた今西監督の努力が、一定のタイムラグを経てカタチになっていることも付け加える必要があると思います。

そのシマノレーシングに大きくを水をあけられるカタチで16戦の戦い終えた宇都宮ブリッツェンは、個人総合では松川ロードで実業団レース初優勝を挙げた中村選手が6位に、チーム総合では昨年に続いて3位という結果を残しました。

総合王者を狙っていた宇都宮ブリッツェンですからオフィシャルに喜ぶことはできませんが、今年1年間チームを内側から見てきた自分にとっては、誇りに思える結果だったとも感じています。

Jサイクルツアーがはじまって5シーズン目、チームミヤタ、シマノレーシングと、ずっとルビーレッドジャージを獲得するチームに関わらせてもらってきましたが、今年はチャレンジャーチームとしての新たな経験を積むことができました。

現状では、チーム規模、そして各選手の実力でみた場合、まだトップのワークス数チームとは力の差があります。

ただし、この差は今年1年で着実に縮まりました。

UCI(世界自転車連合)公認の国際レース「ツール・ド・熊野」で多くの強豪選手を下して勝利を飾った辻選手の走り、頂上決戦である「全日本選手権」で中村選手がトップテンフィニッシュしたこと、そして長沼選手が「ツアー・オブ・ジャパン」の富士山ステージで自己ベストの走りをみせていればリーダージャージに手が届きかけていた事実など、チームは主戦場であるJサイクルツアーよりも上の国際レースなどでも活躍をみせました。

今週末に開催される「アジア最高峰のワンデーレース、ジャパンカップ」を筆頭に、まだまだシーズンは続いていくわけですが、宇都宮のプライドを背負ったチームがJサイクルツアーやその他のレースで残してきた結果にある種の手応えを感じています。

発足してまだ2年も経ってない地域密着型チームですが、そのポテンシャルは想像していたものよりも大きいのかもしれません。

2010年Jサイクルツアー個人年間ランキング(最終結果)
1位 畑中勇介(シマノレーシング)
2位 平塚吉光(シマノレーシング)
3位 鈴木真理(シマノレーシング)
4位 狩野智也(チームブリヂストン・アンカー) 
5位 佐野淳哉(TEAM NIPPO)
6位 中村誠(宇都宮ブリッツェン)
7位 村上純平(シマノレーシング)
8位 鈴木譲(シマノレーシング)
9位 森本誠(イナーメ・アイランド信濃山形-TR)
10位 福島晋一(クムサン・ジンセン・アジア) 

2010年Jサイクルツアーチーム年間ランキング(最終結果)
1位 シマノレーシング 
2位 TEAM NIPPO
3位 宇都宮ブリッツェン
4位 チームブリヂストン・アンカー
5位 マトリックスパワータグ・コラテック
6位 イナーメ・アイランド信濃山形-TR 
7位 パールイズミ・スミタ・ラバネロ
8位 湘南ベルマーレ
9位 愛三工業レーシングチーム
10位 MASSA-FOCUS-OUTDOORPRODUCTS

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