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【速報 ブエルタ・ア・エスパーニャ2024】ベン・オコーナーが独走勝利、4分51秒差をつけてマイヨ・ロホ獲得/第6ステージ
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部ベン・オコーナーが三大ツールの区間優勝者に!
ヘレス南のカルフールのショッピングモールをスタートとした第6ステージ、ユンケラまで185.5km、4つのカテゴリー山岳と4つの無印峠、獲得標高3580mを上っていく。オフィシャルスタートが切られると3人が飛び出し吸収され、飛び出しては吸収されと、激しいアタック合戦が繰り広げられ、1級山岳ボヤールでは30人前後の先頭グループといくつかの追走グループができていた。
先頭グループから抜け出したクレマン・ベルテ(デカトロン・AG2Rラモンディアル)、ペラヨ・サンチェス(モビスター)、クリスティアン・ロドリゲス(アルケア・B&Bホテルズ)の3人、後ろから追うジェイ・ヴァイン(UAEチームエミレーツ)、マウリ・ファンセヴェナント(ティーレックス・クイックステップ)、ベン・オコーナー(デカトロン・AG2Rラモンディアル)、フロリアン・リポヴィッツ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)、ルーカ・ヴェルガリート(アルペシン・ドゥクーニンク)、マルコ・フリーゴ(イスラエル・プレミアテック)、クリス・ハーパー(ジェイコ・アルウラー)、ハイス・レイムライゼ(dsmフィルメニッヒ・ポストNL)、ウルコ・ベラーデ、パブロ・カストリーリョ(ともにエキポケルンファルマ)が合流し13人の先頭グループとなった。
タイム差が5分を超えてくると牽引がレッドブル・ボーラ・ハンスグローエからバーレーン・ヴィクトリアスに交代、ヤングライダー賞首位アントニオ・ティベーリを脅かすリポヴィッツとのタイム差を広げてはいけない。中間スプリントポイントはオコーナーが先頭通過、残り距離62.4kmでオコーナーがペースを上げるとレイムライゼだけがついていく。
オコーナーが山岳ポイントを先頭通過し残り距離27.5kmでレイムライゼを置き去りに、総合タイムをかせぐためにペダルを踏み続けたオコーナーがみごと独走勝利、三大ツール全てで区間優勝した112人目の選手となった。マイヨロホ・グループは6分31秒遅れで集団フィニッシュ。プリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)は総合2位となりタイム差は4分51秒。
「今日はチャンスだと思ったし、すべてを出し切った。一生に一度の経験になるだろうから、すべての瞬間を楽しみたい」オコーナー、ステージ勝利後インタビュー
J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTubeチャンネル
【ハイライト】ブエルタ・ア・エスパーニャ 第6ステージ|Cycle*2024
ステージ順位
1 ベン・オコーナー(オーストラリア/デカトロン・AG2Rラモンディアル)in 4h 28' 12''
2 マルコ・フリーゴ(イタリア/イスラエル・プレミアテック)+ 04' 33''
3 フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ/レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)+ 05' 12''
4 クレマン・ベルテ(フランス/デカトロン・AG2Rラモンディアル),,
5 クリスティアン・ロドリゲス(スペイン/アルケア・B&Bホテルズ),,
6 ハイス・レイムライゼ(オランダ/dsmフィルメニッヒ・ポストNL),,
7 マウリ・ファンセヴェナント(ベルギー/ティーレックス・クイックステップ)+ 05' 35''
8 ウルコ・ベラーデ(スペイン/エキポケルンファルマ)+ 06' 02''
9 イサーク・デルトロ(メキシコ/UAEチームエミレーツ)+ 06' 31''
10 ダヴィド・ゴデュ(フランス/グルパマ・FDJ),,
個人総合順位
1 ベン・オコーナー(オーストラリア/デカトロン・AG2Rラモンディアル)in 23h 28' 28''
2 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)+ 04' 51''
3 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 04' 59''
4 フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ/レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)+ 05' 18''
5 エンリク・マス(スペイン/モビスター)+ 05' 23''
6 クリスティアン・ロドリゲス(スペイン/アルケア・B&Bホテルズ)+ 05' 26''
7 アントニオ・ティベーリ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 05' 29''
8 レナルト・ファンイートヴェルト(ベルギー/ロット・デスティニー)+ 05' 32''
9 フェリックス・ガル(オーストリア/デカトロン・AG2Rラモンディアル)+ 05' 38''
10 マティアス・スケルモース(デンマーク/リドル・トレック)+ 05' 49''
ポイント賞
1 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ヴィスマ・リースアバイク)158 Pts
2 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク)145 Pts
3 パヴェル・ビットネル(チェコ/dsmフィルメニッヒ・ポストNL)81 Pts
山岳賞
1 シルヴァン・モニケ(ベルギー/ロット・デスティニー)16 Pts
2 フィリッポ・ザナ(イタリア/ジェイコ・アルウラー)11 Pts
3 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)10 Pts
ヤングライダー賞
1 フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ/レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)in 23h 33' 46''
2 アントニオ・ティベーリ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00' 11''
3 レナルト・ファンイートヴェルト(ベルギー/ロット・デスティニー)+ 00' 14''
チーム総合順位
1 デカトロン・AG2Rラモンディアル(フランス)in 70h 36' 30''
2 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)+ 05' 08'
3 レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ),,
敢闘賞
51 ベン・オコーナー(オーストラリア/デカトロン・AG2Rラモンディアル)
リタイア
117 リゴベルト・ウラン(コロンビア/EFエデュケーション・イージーポスト)
188 ケニー・エリッソンド(フランス/コフィディス)
212 ジョン・アベラストゥリ(スペイン/エウスカルテル・エウスカディ)
コースマップ
8月23日(金) 第7ステージ
アルチドーナ > コルドバ
180.5 km(丘陵)
最後に笑うのは「上れる」スプリンター
パンチャーが飛び出すか、ダウンヒラーが攻めるか、スプリンターが残るか。最終盤に1つだけ組み込まれた凄まじい激坂が、間違いなく、レースを大きく引っ掻き回す。総合勢も、うっかり罠にはまらぬよう、注意せねばならない。
スタートから140kmは、地形的な難所は存在しない。ただアンダルシア特有の何一つ遮るもののない荒野に、もしも強烈な日差しが照りつけたら、受難の1日となる。今ステージの一帯は、3年前の夏、スペイン観測史上最高気温47.6度を記録したことで知られている。
ユネスコ世界遺産「コルドバの歴史地区」のすぐ側に引かれたフィニッシュラインを、残り約40kmで一旦通過した直後、戦いは一気に加熱する。2級山岳アルト・デル・カトルセ・ポル・シエント、すなわち「14%」という名の坂道へと突入だ!
登坂距離7.4km、平均勾配は5.6%。山頂間際に1.5kmにわたる激坂ゾーンが潜み、12%超も500m続く。最大勾配は14%……ではなく、一瞬ながら16%をも超える。山頂からフィニッシュまでは25.5kmと少々遠いものの、しばらく高台を駆け抜けた後、ラスト15km頃から本気のダウンヒルへ。
この下りで猛攻を仕掛け、集団を叩き割ったのが2011年のリクイガス。サガンが5人のスプリントを制するとともに、ニバリが総合ライバル数人を蹴落とした。2014年はバルベルデが上りアタック。ただ下りで総合ライバルが束になって必死の追走を仕掛けた。最終的には60人ほどの集団スプリントを、デゲンコルプが勝ち取った。そして2021年は複数のクライマーが次々と加速し、山頂で30秒ほどのリードをつけるも、終わってみれば30人の集団フィニッシュ。俊足コルトが勝利を手に入れた。
つまり2024年も派手なドンパチと、スリリングな追走タイムは約束されている。最後に笑うのは、前例に従って、おそらく「上れる」スプリンターに違いない。
コースプロフィール
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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