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【速報 ツール・ド・フランス2024】フィリプセンがスプリント区間勝利でポイント差を32まで縮める/第16ステージ
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部フィリプセン3勝目
グリュイサンからニームまで188.6kmの今大会最後の平坦ステージ、この日もアクチュアルスタートのあとシュテファン・キュング(グルパマ・FDJ)とサンディ・デュジャルダン(トタルエネルジー)のアタックはあったが、プロトンはすぐに落ち着いてしまい先頭グループができないままひとかたまりで休息日のつづきのような様相でレースは進む。
中間スプリントポイントに向けて速度は上がり、アルペシン・ドゥクーニンクやアンテルマルシェ・ワンティ、ウノエックスモビリティ、ジェイコ・アルウラーなどが隊列を組んでいる。アクセル・ローランスからマチュー・ファンデルプールの牽引でヤスペル・フィリプセン(ともにアルペシン・ドゥクーニンク)が、横からはブライアン・コカール(コフィディス)が加速しコカールが先頭通過、フィリプセンはビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ)に対し4ポイント詰めることに成功。
この動きで抜け出したのはトマ・ガシニャール(トタルエネルジー)、23歳のフランス人ライダーは65kmを単独で逃げこの日の敢闘賞を獲得している。あとはスプリント勝負に向けての位置取り争いが熾烈になっていく、広い幹線道路のため巨大ラウンドアバウトが次々に登場し隊列が乱れることもしばしば。
直角に何度も方向を変え滑るようにニーム市内へと入りウノエックスモビリティとロット・デスティニー隊列が先頭で先を急ぐ残り距離1.6kmの巨大ラウンドアバウトでギルマイが落車、この日のスプリント戦線からは脱落してしまった。
ウノエックスモビリティ先頭でフラムルージュ、タイミングを見計らいアルペシントレインが先頭に出てロベ・ヘイスからファンデルプールの牽引へ、フィリプセンが発射、番手のフィル・バウハウス(バーレーン・ヴィクトリアス)、その後ろからはアレクサンダー・クリストフ(ウノエックスモビリティ)も加速したがフィリプセンには追いつけなかった。フィリプセン今大会3勝目、区間通算9勝目、ギルマイに対しスプリントポイト32まで差を縮めた。
「今日のようにチームメートと一緒に勝てたときは本当にうれしい」フィリプセン、ステージ勝利後インタビュー
J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTubeチャンネル
【ハイライト】ツール・ド・フランス 第16ステージ|Cycle*2024
ステージ順位
1 ヤスペル・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・ドゥクーニンク)in 4h 11' 27''
2 フィル・バウハウス(ドイツ/バーレーン・ヴィクトリアス),,
3 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー/ウノエックスモビリティ),,
4 サム・ベネット(アイルランド/デカトロン・AG2Rラモンディアル),,
5 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ヴィスマ・リースアバイク),,
6 パスカル・アッカーマン(ドイツ/イスラエル・プレミアテック),,
7 ブライアン・コカール(フランス/コフィディス),,
8 ソーレン・ヴァーレンショルト(ノルウェー/ウノエックスモビリティ),,
9 ライアン・ギボンズ(南アフリカ/リドル・トレック),,
10 ダニー・ファンポッペル(オランダ/レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ),,
個人総合順位
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 66h 07' 51''
2 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ヴィスマ・リースアバイク)+ 03' 09''
3 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 05' 19''
4 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 10' 54''
5 ミケル・ランダ(スペイン/スーダル・クイックステップ)+ 11' 21''
6 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 11' 27''
7 アダム・イェーツ(イギリス/UAEチームエミレーツ)+ 13' 38''
8 ジュリオ・チッコーネ(イタリア/リドル・トレック)+ 15' 48''
9 デレク・ジー(カナダ/イスラエル・プレミアテック)+ 16' 12''
10 サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 16' 32''
ポイント賞
1 ビニヤム・ギルマイ(エリトリア/アンテルマルシェ・ワンティ)376 Pts
2 ヤスペル・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・ドゥクーニンク)344 Pts
3 ブライアン・コカール(フランス/コフィディス)179 Pts
山岳賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)77 Pts
2 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ヴィスマ・リースアバイク)58 Pts
3 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)42 Pts
ヤングライダー賞
1 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)in 66h 13' 10''
2 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 06' 08''
3 サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 11' 13''
チーム総合順位
1 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)in 198h 48' 20''
2 ヴィスマ・リースアバイク(オランダ)+ 54' 16''
3 スーダル・クイックステップ(ベルギー)+ 59' 43''
リタイア
126 マキシム・ファンヒルス(ベルギー/ロット・デスティニー)
24 クリス・ハーパー(オーストラリア/ジェイコ・アルウラー)
コースマップ
7月17日(水) 第17ステージ
サン=ポール=トロワ=シャト > シュペルデヴォリュイ
177.8 km(山岳/獲得標高 2850 m)
風の通り道 北東からならミストラル、南西からならマラン
ツール一行は、2週間ぶりにアルプスに帰り着く。第1週目はたった1日で抜け出したが、今回はたっぷり最終日までアルプスに留まる。この日はデヴォリュイ山塊の、短くも厳しい上りが舞台。ラスト35kmには、3つの連続登坂も待ち受ける。
スタート地はすっかりおなじみ。この12年でツール区間開催5回目というサン=ポール=トロワ=シャトから、東へと進路を取る。遠くにモン・ヴァントゥのありがたい姿が拝めるかもしれない。つまりは風の通り道を意味する。北東からの風ならミストラル。南西からならマラン。道はおおむね平地で直線的はあるけれど、もしも突風が吹きつけたら、決して一筋縄ではいかないはずだ。幸いにもステージ中盤に差し掛かると、風の影響は収まる。その後は無数にうねる道と、緩やかな起伏が、選手たちの脚を試すだろう。
最終盤はひたすらアップダウンの繰り返し。特にラスト11.5km地点にそびえる1級ノワイエ(登坂距離7.5km、平均勾配8.1%)は、上りも下りもアタック向き。つまり上りはヘアピンカーブ満載で、山頂手前2kmだけなら平均勾配は10%にも達する。逆に下りは直線が多く、高速ダウンヒラーには好都合。
フィニッシュ地3級シュペルデヴォリュイはツール初登場。ただクリテリウム・デュ・ドーフィネでは過去2回、ノワイエ+シュペルデヴォリュイのセット登坂が使われた。特に2013年大会はノワイエの山頂手前でS・サンチェスとフルサンが飛び出し、そのままの勢いで短い最終山岳を駆け上がると、2人きりのスプリント勝負を争っている。
コースプロフィール
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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