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【速報 ツール・ド・フランス2024】狂気の超高速レースは平均時速48.8km/h、最後は小集団スプリントでフィリプセン/第13ステージ
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部調子を上げてきているフィリプセンが今大会2勝目
先日の落車のダメージが心配されていたプリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が未出走を発表したアジャンからポーまで165.3kmのアップダウンのある平坦ステージ、アクチュアルスタートが切られると飛び出したのはヴィクトル・カンペナールツ(ロット・デスティニー)、やる気の選手が続き抜け出すことはできない、マチュー・ファンデルプール(アルペシン・ドゥクーニンク)やヨナス・アブラハムセン(ウノエックスモビリティ)が積極的にプッシュして総合7位につけるアダム・イェーツ(UAEチームエミレーツ)も含まれた21人のグループがタイムギャップをつけた、この中にはツール区間優勝者が7人。
絶対に見逃してはいけないと追いかけるのはジェイコ・アルウラー、ヴィスマ・リースアバイクも牽引に1人参加しているが1分のタイム差は縮まらない。コロナ陽性判定のフアン・アユソ(UAEチームエミレーツ)はこの速度についていけずに自転車を降りている、レース開始から1時間の平均時速は48.135km/h。
高強度のこう着状態を打ち破ったのはマグナス・コルト(ウノエックスモビリティ)、残り距離95.8kmで先頭グループからアタックし抜け出すことに成功、ついてきたのはジュリアン・ベルナール(リドル・トレック)、ミハウ・クフィアトコフスキ(イネオス・グレナディアーズ)、ロマン・グレゴワール(グルパマ・FDJ)。夢のような超豪華なメンバーの逃げはイェーツが乗っている以上総合チームが追い続ける、中間スプリントポイントはグレゴワールが先頭通過。残り距離70kmを切ったあたりでメイン集団が先頭4人以外の追走を吸収しレースは落ち着くかと思われた、レース開始から2時間の平均時速は49.107 km/h.。
残り距離60kmを切ると方角が変わりヴィスマ・リースアバイクとUAEチームエミレーツが集団先頭に出て横追い風を使った攻撃を仕掛け、集団は長く一列となり大きく3つに割れている。とうもろこし畑の吹きさらし区間で遅れたのはエンリク・マス(モビスター)、このスピードアップで先頭4人を吸収、後続グループのアダム・イェーツとサイモン・イェーツ(ジェイコ・アルウラー)、ジャイ・ヒンドレー(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)、パヴェル・シヴァコフ(UAEチームエミレーツ)は20kmかけて集団復帰。
J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTubeチャンネル
【ハイライト】ツール・ド・フランス 第13ステージ|Cycle*2024
4級山岳でアブラハムセンが獲りにいくとリチャル・カラパス(EFエデュケーション・イージーポスト)とトビアス・ヨハンネセン(ウノエックスモビリティ)が抜け出し山頂ポイントは2つともヨハンネセン、残り距離20kmで2人は吸収、ヤスペル・ストゥイヴェン(リドル・トレック)、ブレント・ファンムール(ロット・デスティニー)、ファビアン・グルリエ(トタルエネルジー)の3人が飛び出し区間優勝を狙う。
残り距離10kmで先行している選手を全員吸収し、縦長のまま市内に入りアンテルマルシェ・ワンティ隊列先頭でフラムルージュ、フィニッシュ手前600mでアルノー・デマールを運び終わったアモリ・カピオット(ともにアルケア・B&Bホテルズ)が落車、20人弱の小集団でゴール前へ、中央から先頭に出たヤスペル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)がペダルを踏み続け先頭のままフィニッシュ、今大会2勝目、レース全体の平均時速は48.8km。
「スプリントでの勝利の可能性を信じ続けた、今日は最高にハッピーだ」フィリプセン、ステージ勝利後インタビュー
ステージ順位
1 ヤスペル・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・ドゥクーニンク)in 3h 23' 09''
2 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ヴィスマ・リースアバイク),,
3 パスカル・アッカーマン(ドイツ/イスラエル・プレミアテック),,
4 ビニヤム・ギルマイ(エリトリア/アンテルマルシェ・ワンティ),,
5 ニキアス・アルント(ドイツ/バーレーン・ヴィクトリアス),,
6 ヤスペル・ストゥイヴェン(ベルギー/リドル・トレック),,
7 クレマン・リュソ(フランス/グルパマ・FDJ),,
8 ブライアン・コカール(フランス/コフィディス),,
9 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ),,
10 ソーレン・ヴァーレンショルト(ノルウェー/ウノエックスモビリティ),,
個人総合順位
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 49h 17' 49''
2 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 01' 06''
3 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ヴィスマ・リースアバイク)+ 01' 14''
4 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 04' 20''
5 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 04' 40''
6 ミケル・ランダ(スペイン/スーダル・クイックステップ)+ 04' 42''
7 アダム・イェーツ(イギリス/UAEチームエミレーツ)+ 05' 38''
8 ジュリオ・チッコーネ(イタリア/リドル・トレック)+ 06' 59''
9 デレク・ジー(カナダ/イスラエル・プレミアテック)+ 07' 09''
10 マッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ/ヴィスマ・リースアバイク)+ 07' 36''
ポイント賞
1 ビニヤム・ギルマイ(エリトリア/アンテルマルシェ・ワンティ)346 Pts
2 ヤスペル・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・ドゥクーニンク)271 Pts
3 アントニー・テュルジス(フランス/トタルエネルジー)141 Pts
山岳賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)36 Pts
2 ヨナス・アブラハムセン(ノルウェー/ウノエックスモビリティ)36 Pts
3 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ヴィスマ・リースアバイク)28 Pts
ヤングライダー賞
1 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)in 52h 42' 04''
2 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 03' 34''
3 マッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ/ヴィスマ・リースアバイク)+ 07' 50''
チーム総合順位
1 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)in 158h 12' 09''
2 スーダル・クイックステップ(ベルギー)+21' 03''
3 イネオス・グレナディアーズ(イギリス)+ 22' 22''
リタイア
13 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)
145 ヘスス・エラダ(スペイン/コフィディス)
81 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)
コースマップ
7月13日(土) 第14ステージ
ポー > サン=ラリー=スーラン プラ・ダデ
151.9 km(山岳/獲得標高 4000 m)
大会初の山頂フィニッシュ
待ちに待った大会初の山頂フィニッシュがやって来た。すでに丸2週間バトルを繰り広げてきた総合勢が、いよいよ本気で山の脚をぶつけ合う。21世紀のツールが、これほどまでにお楽しみの時間を引き延ばしたのは初めて。しかもラスト8日間の実に半分以上の5日間が、難関山頂フィニッシュなのだ!
前区間を締めくくったポーから、静かに勝負のステージは始まる。前半の70kmは微妙な上り基調。本格的な山に突入する前に、いまだマイヨ・ヴェールを追い求めるスプリンターたちが、改めて中間ポイントを熱望するかもしれない。その後の残す80kmは、もはや本格派クライマーだけに許された世界。3つの難峠が、息つく暇もないほど、立て続けに襲い掛かる。ステージ全体の獲得標高4000mのうち、実に3500mを後半だけでこなさねばならない。
選手たちが真っ先に挑みかかるのは、伝統の超級トゥルマレだ。アルプスの巨人ガリビエが64回目の登場なら、なんとピレネーの雄はなんと85回目。標高2115mまで先頭で登り詰めた勇者には、おなじみ、第2代開催委員長ジャック・ゴデ記念賞(5000ユーロ)のご褒美も待っている。一方の2級ウルケット・ダンシザンは2011年に初めてツールを迎え入れて以来、今年で登坂7回目と、近ごろすっかり常連になった。
そしてクライマックスは、10年ぶりに訪れるプラ・ダデ。全長10.6km・平均勾配7.9%の山道は、麓の3kmが平均10.4%とことさら厳しく、必ずやマイヨ・ジョーヌ候補を小さく絞り込むに違いない。ちなみに今から50年前、38歳レイモン・プリドール(おなじみマチュー・ファンデルプールの祖父)が「カニバル」メルクスを打ち破り、人生最後のツール区間を勝ち取った場所として名高いが、46年前にマリアノ・マルティネス(レニー・マルティネスの祖父)が優勝し、山岳賞へと大前進した山でもある!
コースプロフィール
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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