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サイクル ロードレース コラム 2024年7月8日

【速報 ツール・ド・フランス2024】アントニー・テュルジスが嬉しいWT初勝利、総合勢に変動はなし/第9ステージ

サイクルNEWS by J SPORTS 編集部
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Cycle*2024 ツール・ド・フランス 第9ステージ

テュルジスが嬉しいワールドツアー初勝利

開幕前から話題となっていた白い道ステージはアンドレ・ドレーゲ選手への黙祷から始まった、同郷のアレクサンダー・クリストフ(ウノエックスモビリティ)はこの日ファーストアタックを見せた。トロワ発着199kmの未舗装路が含まれた丘陵ステージ、抜け出したい選手は多く、レース開始から30分の平均時速は54.3km/h、しかしまだレースは落ち着かず。

ニールソン・パウレスEFエデュケーション・イージーポスト)、デレク・ジー(イスラエル・プレミアテック)、ロマン・グレゴワールグルパマ・FDJ)、ポール・ラペラ(デカトロン・AG2Rラモンディアル)、ジャラッド・ドリズナーズ(ロット・デスティニー)の先頭グループが決まったかと思われたが、グラベル手前の無印峠で吸収、アレクセイ・ルツェンコアスタナカザクスタン チーム)、ヤスペル・ストゥイヴェンリドル・トレック)、ジャンニ・フェルミールス(アルペシン・ドゥクーニンク)、パウレス、ジーら10人が抜け出し、いくつかある追走グループにはトーマス・ピドコックイネオス・グレナディアーズ)の姿も。

最初のグラベル区間、セクター14に入ると集団後方はペースは落ち足止めされており、アクセル・ジングレコフィディス)とアレクサンデル・アランブル(モビスター)が追走に出る。セクター13ではオイエル・ラスカノとハビエル・ロモ(ともにモビスター)の2人が協力し合い4級山岳も上っていく。未舗装の上りのため後輪が滑ってしまう選手がいてメイン集団後方では詰まってしまった、その中にはプリモシュ・ログリッチレッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)もいて6秒足止めされた。

セクター10の勾配のある区間でレムコ・エヴェネプールスーダル・クイックステップ)が単独アタック、タデイ・ポガチャルUAEチームエミレーツ)はしばらく様子見をしたあと、なだらかになってから追い始めヨナス・ヴィンゲゴーヴィスマ・リースアバイク)もついていった。エヴェネプールと追いついたポガチャル、ヴィンゲゴーは先頭グループに追いついた、嫌がったピドコック、ストゥイヴェン、ベン・ヒーリー(EFエデュケーション・イージーポスト)、ジー、ルツェンコの5人が抜け出し、BIG3は牽制し合いペダルを踏みやめ集団に戻っていった。

残り距離43kmでマチュー・ファンデルプール(アルペシン・ドゥクーニンク)やビニヤム・ギルマイアンテルマルシェ・ワンティ)、マイケル・マシューズジェイコ・アルウラー)ら7人が追走に出るが1分からタイム差を縮めることができない。ラスト11.4kmで仕掛けたストゥイヴェンが独走を開始、10秒のタイムマージンで勝負を賭ける。メイン集団ではポガチャルがアタックを仕掛けているが突き放すことはできない。

ストゥイヴェンは残り距離900mで捕まり、ヒーリーがロングアタック、コーナーを使ってルツェンコが加速、ジーがスプリントを開始して番手につけていたアントニー・テュルジス(トタルエネルジー)が追い抜きガッツポーズでフィニッシュ、ワールドツアー初勝利。総合勢は1分46秒後に集団フィニッシュ、ログリッチも同着で総合上位順位に変動はなかった、ジーが総合14位から9位までジャンプアップしている。

「ずっと勝ちたいと思っていたから本当に嬉しいし信じられない、今回で7回目の挑戦なんだ」テュルジス、ステージ勝利後インタビュー

J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTubeチャンネル

【ハイライト】ツール・ド・フランス 第9ステージ|Cycle*2024

ステージ順位
1 アントニー・テュルジス(フランス/トタルエネルジー)in 4h 19' 43''
2 トーマス・ピドコック(イギリス/イネオス・グレナディアーズ),,
3 デレク・ジー(カナダ/イスラエル・プレミアテック),,
4 アレクサンデル・アランブル(スペイン/モビスター),,
5 ベン・ヒーリー(アイルランド/EFエデュケーション・イージーポスト)+ 00' 02''
6 アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン/アスタナカザクスタン),,
7 ハビエル・ロモ(スペイン/モビスター)+ 00' 12''
8 ヤスペル・ストゥイヴェン(ベルギー/リドル・トレック)+ 00' 18''
9 ビニヤム・ギルマイ(エリトリア/アンテルマルシェ・ワンティ)+ 01' 17''
10 マイケル・マシューズ(オーストラリア/ジェイコ・アルウラー),,

個人総合順位
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 35h 42' 42''
2 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 00' 33''
3 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ヴィスマ・リースアバイク)+ 01' 15''
4 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)+ 01' 36''
5 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 02' 16''
6 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 02' 17''
7 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 02' 31''
8 ミケル・ランダ(スペイン/スーダル・クイックステップ)+ 03' 35''
9 デレク・ジー(カナダ/イスラエル・プレミアテック)+ 04' 02''
10 マッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ/ヴィスマ・リースアバイク)+ 04' 03''

ポイント賞
1 ビニヤム・ギルマイ(エリトリア/アンテルマルシェ・ワンティ)224 Pts
2 ヤスペル・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・ドゥクーニンク)128 Pts
3 ヨナス・アブラハムセン(ノルウェー/ウノエックスモビリティ)107 Pts

山岳賞
1 ヨナス・アブラハムセン(ノルウェー/ウノエックスモビリティ)33 Pts
2 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)20 Pts
3 ヴァランタン・マドゥアス(フランス/グルパマ・FDJ)16 Pts

ヤングライダー賞
1 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)in 35h 43' 15''
2 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 01' 43''
3 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 01' 58''

チーム総合順位
1 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)in 107h 13' 01''
2 スーダル・クイックステップ(ベルギー)+ 06' 04''
3 イネオス・グレナディアーズ(イギリス)+ 06' 45''

コースマップ

コースマップ

7月9日(火) 第10ステージ
オルレアン > サン=タマン=モンロン
187.3 km(平坦/獲得標高 950 m)
強風のせいで今大会屈指の過酷な1日となるかも

ラインステージとしては今大会で最も獲得標高が少なく(950m)、山岳ポイントが一切発生しない唯一のラインステージ。地形的にはこれ以上ないほど簡単で、普通に考えればピュアスプリンターの独壇場だ。しかし1回目の休息日を明けたプロトンは、必ずしも今大会で最も簡単な1日を過ごせるわけではない。むしろ強風のせいで、今大会屈指の過酷な1日となるかもしれない。


史上初めてパリに立ち寄らないツール一行が、今大会では最もパリに近い地、オルレアンから走り出す。ステージの序盤3分の2ほどは、深い緑と無数の沼地で知られるソローニュの森をほぼひたすら南下するから、静かに、つつがなく、レースは進むのだろう。ところが終盤戦に差し掛かり、残り60km前後で道を東に折れると、突如としてむき出しの風が選手たちに襲い掛かる。楽しくも恐ろしい横風分断区間の始まりだ!

さらにはラスト30km前後から、立て続けに3つの方向転換が待っている。2013年大会、わずか14人しか先頭集団に残れなかった魔の第13ステージで、やはり横風分断が発生したのが、まさしくこの近辺だった。しかも11年前は14人中なんと6人がサクソバンクの選手で、エースのコンタドールは、フィニッシュ地のサン・タモン・モンロンで当然のようにあらゆる総合勢から1分以上ものタイムを稼いでしまった。ニースでのマイヨ・ジョーヌを夢見る総合エースたちは、吹きすさぶ風の中、必死に食らいつかねばならない。

コースプロフィール

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ステージ詳細テキスト:宮本あさか

J SPORTS編集部

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