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サイクル ロードレース コラム 2024年7月6日

【速報 ツール・ド・フランス2024】世界王者エヴェネプールが個人TTで勝利を挙げ三大ツール全てで区間優勝/第7ステージ

サイクルNEWS by J SPORTS 編集部
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Cycle*2024 ツール・ド・フランス 第7ステージ

ぶどう畑を最速で走り抜けたエヴェネプール

今大会2度設定されている個人タイムトライアルのうちの1度目、ニュイ=サン=ジョルジュからジュヴレ=シャンベルタンまで25.3km、小さな丘を一つ越える。12番出走のレニー・マルティネスグルパマ・FDJ)が31分40秒でホットシートに座っていたが、ルーク・ダーブリッジ(ジェイコ・アルウラー)、シュテファン・ビッセガーEFエデュケーション・イージーポスト)、ケヴィン・ヴォークランアルケア・B&Bホテルズ)と次々にトップタイムを更新、97番出走ヴィクトル・カンペナールツ(ロット・デスティニー)が第3計測のあとでペースをあげ29分44秒でフィニッシュ、ヴォークランを0.76秒上回り暫定トップとなった。

スイスチャンピオンジャージを纏ったシュテファン・キュング(グルパマ・FDJ)は途中チェーンが落ちるトラブルもあり8秒遅れ暫定3位の結果となった。春に大怪我を負ったワウト・ファンアールトヴィスマ・リースアバイク)は本調子とはいえず、59秒遅れ暫定6位でフィニッシュ。地元ヌヴェール出身のジュリアン・ベルナール(リドル・トレック)は家族や応援団が大声援を送っていた。

170番目に登場したのはプリモシュ・ログリッチレッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)、その後2分間隔でフアン・アユソUAEチームエミレーツ)、ヨナス・ヴィンゲゴー(ヴィスマ・リースアバイク)、レムコ・エヴェネプールスーダル・クイックステップ)、タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)の順で走り出す。

第1計測をヴィンゲゴーが9分50秒で更新するとすぐにエヴェネプールが9分39秒と11秒更新、ポガチャルは2位通過。第2計測はログリッチが18分51秒でトップタイムを更新するとヴィンゲゴー、エヴェネプール、ポガチャルが上回り、第3計測もログリッチが更新した直後にヴィンゲゴー、エヴェネプール、ポガチャルの3人が更新、ログリッチはカンペナールツを17秒67上回り29分26秒でフィニッシュ、暫定首位へ。

ヴィンゲゴーは第3計測の後で少しタイムを落とし29分29秒、3秒遅れ暫定2位、マイヨ・ブランを纏ったエヴェネプールは28分52秒とログリッチから34秒32上回り平均時速52.6km/h、暫定トップに躍り出た。最終走者ポガチャルは29分4秒とエヴェネプールから12秒36遅れの2位フィニッシュ。エヴェネプールは開幕前から狙っていたステージでみごと区間優勝を果たし3大ツールで区間を制した史上110人目の選手となった。

「上りは辛かったし下りはテクニカルで危なかった、でも楽しかった。パンクした音が聞こえたけど大丈夫だった、今日は勝ちたかったから目標を達成できて本当に嬉しい」エヴェネプール、ステージ勝利後インタビュー

J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTubeチャンネル

【ハイライト】ツール・ド・フランス 第7ステージ|Cycle*2024

ステージ順位
1 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)in 0h 28' 52''
2 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)+ 00' 12''
3 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)+ 00' 34''
4 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ヴィスマ・リースアバイク)+ 00' 37''
5 ヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー/ロット・デスティニー)+ 00' 52''
6 ケヴィン・ヴォークラン(フランス/アルケア・B&Bホテルズ),,
7 マッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ/ヴィスマ・リースアバイク)+ 00' 54''
8 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 00' 57''
9 ベン・ヒーリー(アイルランド/EFエデュケーション・イージーポスト)+ 00' 59''
10 シュテファン・キュング(スイス/グルパマ・FDJ)+ 01' 00''

個人総合順位
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 27h 16' 23''
2 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 00' 33''
3 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ヴィスマ・リースアバイク)+ 01' 15''
4 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)+ 01' 36''
5 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 02' 16''
6 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 02' 17''
7 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 02' 31''
8 ミケル・ランダ(スペイン/スーダル・クイックステップ)+ 03' 35''
9 マッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ/ヴィスマ・リースアバイク)+ 04' 03''
10 アレクサンドル・ウラソフ(ロシア/レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)+ 04' 36''

ポイント賞
1 ビニヤム・ギルマイ(エリトリア/アンテルマルシェ・ワンティ)149 Pts
2 マッズ・ピーダスン(デンマーク/リドル・トレック)111 Pts
3 ヨナス・アブラハムセン(ノルウェー/ウノエックスモビリティ)87 Pts

山岳賞
1 ヨナス・アブラハムセン(ノルウェー/ウノエックスモビリティ)26 Pts
2 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)20 Pts
3 ヴァランタン・マドゥアス(フランス/グルパマ・FDJ)16 Pts

ヤングライダー賞
1 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)in 27h 16' 56''
2 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 01' 43''
3 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 01' 58''

チーム総合順位
1 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)in 81h 54' 04''
2 スーダル・クイックステップ(ベルギー)+ 06' 04''
3 レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)+ 07' 41''

コースマップ

コースマップ

7月6日(土) 第8ステージ
スミュール・アン・ノーソワ > コロンベ=レ=デュー=エグリーズ
183.4 km(平坦 /獲得標高 2400 m)
脚自慢たちによるアップダウンバトル

タイムトライアルと、グラベルに挟まれたステージ。コースいっぱいに小さな起伏が散りばめられ、逃げ集団とスプリンターチームの駆け引きが大いに期待される。

気軽に飲めるフルーティーなワイン……そんなコトー・ド・ローソワの産地から、アップダウンバトルは始まる。しかもスタートから20km過ぎに、3つの山岳が畳み掛けるように登場する。いずれも等級は低いものの、特に最初の3級山岳は勾配7.3%と、決して軽視できない。脚自慢たちによる大きな逃げが飛び出していってしまう可能性も。その後も細かい起伏は延々と続く。ラングル高地を進むステージ半ばには、距離こそ1km強と短いものの、勾配8%を超える4級山岳も2つ待ち受ける。

ラストの約9kmは、ほぼ直線路。遠くからでも巨大なロレーヌ十字が見えるだろうか。ノルマンディ上陸作戦から80年、そして奇しくも解散総選挙の決選投票が行われる前日に、「自由フランス」を率いたシャルル・ドゴール将軍が晩年を過ごしたコロンベ・ドゥ・ゼグリーズへと突き進む。1960年大会のツール一行はわざわざ走行停止し、沿道の元大統領に敬意を表したが、今年のプロトンは、かの地でステージの勝敗を争う。

もちろんアップダウンは、フィニッシュラインまで終わらない。逃げ切りであれ集団スプリントであれ、軽い上り気味の道の果てで勝利をつかみ取るためには、ずば抜けたパワーと爆発力が必要だ。

コースプロフィール

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ステージ詳細テキスト:宮本あさか

J SPORTS編集部

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