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【速報 ツール・ド・フランス2024】逃げのないスプリントステージを制したのはフルーネウェーヘン/第6ステージ
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部オランダチャンピオンジャージで区間優勝、フルーネウェーヘン(右端)
マコンからディジョンまで163.5kmの平坦ステージ、この日もアタックはかからず逃げのないまま集団走行でレースは進む。4級山岳はヨナス・アブラハムセン(ウノエックスモビリティ)が集団から抜け出しポイントを獲得、アクセル・ジングレ(コフィディス)と2人で先行するも中間スプリントポイントの前で吸収されている。
中間スプリントポイントではスプリンターたちの饗宴のリハーサルが行われヤスペル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)、ビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ)、マッズ・ピーダスン(リドル・トレック)の順でポイントを加算。
吹きさらし区間を通るためプロトンは常に警戒を強いられおり、のどかな田園風景とは真逆でストレスフルな緊張状態が続いている。残り距離81.2kmで90度方角を変えると集団は縦一列棒状に、そのタイミングでマーク・カヴェンディッシュ(アスタナカザクスタン チーム)はバイク交換で後方に取り残され、前方では分断が起こっている。ヴィスマ・リースアバイクが中心にレッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、イネオス・グレナディアーズ、マチュー・ファンデルプール(アルペシン・ドゥクーニンク)、タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)も牽引に協力している。
一気に20秒差が開き状況が見えてくると、ポガチャル以外のUAEチームエミレーツメンバーが後方グループに取り残されていた。方角も変わるとペダルは緩み、残り距離70kmで後続グループは追いつくことに成功、カヴェンディッシュも無事に集団復帰することができた。その後、2度仕掛ける場面が見られたがいずれも不発に終わっている。
集団は緊張状態のまま残り距離7.3kmでマライン・ファンデンベルフ(EFエデュケーション・イージーポスト)が落車、各チーム隊列を整えアブラハムセンが先頭で集団を牽引、ウノエックスモビリティが先頭でフラムルージュ、世界王者ファンデルプールの牽引が始まり、フィリプセンがスプリントを開始、横からアルノー・ドゥリー(ロット・デスティニー)、ギルマイ、フェルナンド・ガビリア(モビスター)、フィル・バウハウス(バーレーン・ヴィクトリアス)、ディラン・フルーネウェーヘン(ジェイコ・アルウラー)も加速し横並びでフィニッシュラインに飛び込んだ、写真判定で勝者はフルーネウェーヘン、僅差のフィリプセンは斜行による降着処分を受けた。
「ナショナルチャンピオンジャージで勝利できて本当に嬉しい、昨日は自分にがっかりしたけれど今日はいい仕事ができた」フルーネウェーヘン、ステージ勝利後インタビュー
J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTubeチャンネル
【ハイライト】ツール・ド・フランス 第6ステージ|Cycle*2024
ステージ順位
1 ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ/ジェイコ・アルウラー)in 3h 31' 55''
2 ビニヤム・ギルマイ(エリトリア/アンテルマルシェ・ワンティ),,
3 フェルナンド・ガビリア(コロンビア/モビスター),,
4 フィル・バウハウス(ドイツ/バーレーン・ヴィクトリアス),,
5 アルノー・ドゥリー(ベルギー/ロット・デスティニー),,
6 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ヴィスマ・リースアバイク),,
7 アルノー・デマール(フランス/アルケア・B&Bホテルズ),,
8 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー/ウノエックスモビリティ),,
9 パスカル・アッカーマン(ドイツ/イスラエル・プレミアテック),,
10 ピート・アレハールト(ベルギー/コフィディス),,
個人総合順位
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 26h 47' 19''
2 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 00' 45''
3 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ヴィスマ・リースアバイク)+ 00' 50''
4 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 01' 10''
5 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)+ 01' 14''
6 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 01' 16''
7 ミケル・ランダ(スペイン/スーダル・クイックステップ)+ 01' 32''
8 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ),,
9 ジュリオ・チッコーネ(イタリア/リドル・トレック)+ 03' 20''
10 エガン・ベルナル(コロンビア/イネオス・グレナディアーズ)+ 03' 21''
ポイント賞
1 ビニヤム・ギルマイ(エリトリア/アンテルマルシェ・ワンティ)149 Pts
2 マッズ・ピーダスン(デンマーク/リドル・トレック)111 Pts
3 ヨナス・アブラハムセン(ノルウェー/ウノエックスモビリティ)87 Pts
山岳賞
1 ヨナス・アブラハムセン(ノルウェー/ウノエックスモビリティ)26 Pts
2 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)20 Pts
3 ヴァランタン・マドゥアス(フランス/グルパマ・FDJ)16 Pts
ヤングライダー賞
1 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)in 26h 48' 04''
2 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 00' 25''
3 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 00' 31''
チーム総合順位
1 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)in 80h 25' 01''
2 イネオス・グレナディアーズ(イギリス)+ 04' 54''
3 スーダル・クイックステップ(ベルギー)+ 05' 02''
コースマップ
7月5日(金) 第7ステージ
ニュイ=サン=ジョルジュ > ジュヴレ=シャンベルタン
25.3 km(個人タイムトライアル /獲得標高 300 m)
「真実の種目」で総合エースたちの真の実力がむき出しになる
タイムトライアルで幕を閉じる大会の、最初のちょっとした脚試し。「真実の種目」とも呼ばれる独走で、総合エースたちの真の実力がむき出しになる。ガリビエの山の上で一旦出来上がったヒエラルキーが、大きく作り変えられるかもしれない。
ワイン好きにはたまらない地名が、2つ並んだ。スタート地は、力強く濃厚な赤で知られるニュイ=サン=ジョルジュ。そしてフィニッシュ地は、かのナポレオンが愛したというワインの産地ジュヴレ=シャンベルタン。つまりブルゴーニュが誇る「グラン・クリュ街道」を拝借して、全長25.3kmの真剣勝負は繰り広げられる。
当然コースはぶどう畑沿いに引かれた。特にステージ前半は丘陵地帯に切り込み、緩やかにうねる道を走りながら、小さな丘も1つ乗り越える。登坂距離は約1.5kmで、平均勾配は6%前後。一方で丘を下りきった先の最終盤3分の1は、平地と直線(といくつかの鋭角コーナー)のみで構成されている。
前日までの総合最下位から1人ずつ降順にスタートを切る。計測ポイントは丘の麓、丘の頂き、丘を下りきった地点(残り5.4km)の3か所用意された。開催委員会の計算によれば29分程度、平均時速52km超の全力疾走。ちなみにツール・ド・フランスに史上初めてタイムトライアルが組み込まれてから、今年でちょうど90年。1934年大会は90kmもの長距離を孤独に走り、勝者の平均時速は35.5kmだった。
コースプロフィール
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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