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【速報 ツール・ド・フランス2024】ロマン・バルデがラスト50.6kmで抜け出し逃げ切り勝利、マイヨ・ジョーヌ獲得/第1ステージ
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部フランス人の期待を一身に背負い続けたロマン・バルデがマイヨ・ジョーヌ獲得
第111回目のツール・ド・フランスがイタリア・フィレンツェにて華やかに開幕、176名の選手たちが花の都の旧市街の観光名所を巡り、テープカットセレモニーのあとオフィシャルスタートが切られた。しばらく様子見があったあと、グルパマ・FDJの選手が飛び出しウノエックスモビリティとトタルエネルジーがチェック、厳しいチェックとアタックは続きスタートから17kmが過ぎたところでマテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス)、ヴァランタン・マドゥアス(グルパマ・FDJ)、ヨン・イサギレ(コフィディス)、クレモン・シャンプッサン(アルケア・B&Bホテルズ)、フランク・ファンデンブルーク(dsmフィルメニッヒ・ポストNL)、サンディ・デュジャルダン、マッテオ・ヴェルシェ(トタルエナジー)の7人で先頭グループが形成され、ヨナス・アブラハムセン(ウノエックスモビリティ)とライアン・ギボンズ(リドル・トレック)が追いついた。
最初の2級山岳でマーク・カヴェンディッシュ(アスタナカザクスタン チーム)が遅れ、チームメートに守られ制限時間内にフィニッシュすることだけ専念し始めた。ファビオ・ヤコブセン(dsmフィルメニッヒ・ポストNL)、フェルナンド・ガビリア(モビスター)、ディラン・フルーネウェーヘン(ジェイコ・アルウラー)、ヤスペル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)なども最終的にメイン集団から遅れて行ったが、30分から39分12秒遅れ、制限時間内でフィニッシュしている。
山岳ポイントは2級山岳をイサギレが、3級山岳をアブラハムセンが、次の3級山岳もイサギレ先頭通過、イサギレが先頭グループから遅れるとアブラハムセンがポイントを積み重ねて山岳賞首位へ。メイン集団とのタイム差は4分15秒、UAEチームエミレーツが集団を牽引し始めるとどんどん近づいていく。
残り距離50.6km、先頭とのタイム差が1分17秒にまで縮まったところでロマン・バルデ(dsmフィルメニッヒ・ポストNL)がアタック、先行していたファンデンブルークと合流しアブラハムセンとマドゥアスを追い抜いた。いつ追いつかれてもおかしくない状況の中、ファンデンブルークは献身的にバルデを牽引し集団に5秒差をつけてみごと逃げ切り勝利。来年の6月での引退を宣言したフランス人クライマーは2016年にツール・ド・フランス総合2位の実力者だが、マイヨ・ジョーヌを着用するのはこの日が初となった。
「自転車レースは予想外のことが起こることを証明できたし自分でもびっくりしている、フランクに感謝」バルデ、ステージ勝利後インタビュー
J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTubeチャンネル
【ハイライト】ツール・ド・フランス 第1ステージ|Cycle*2024
ステージ順位
1 ロマン・バルデ(フランス/dsmフィルメニッヒ・ポストNL)in 5h 07' 22''
2 フランク・ファンデンブルーク(オランダ/dsmフィルメニッヒ・ポストNL),,
3 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ヴィスマ・リースアバイク)+ 00' 05''
4 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ),,
5 マキシム・ファンヒルス(ベルギー/ロット・デスティニー),,
6 アレクサンデル・アランブル(スペイン/モビスター),,
7 マッズ・ピーダスン(デンマーク/リドル・トレック),,
8 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ),,
9 ペリョ・ビルバオ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス),,
10 アルベルト・ベッティオル(イタリア/EFエデュケーション・イージーポスト),,
個人総合順位
1 ロマン・バルデ(フランス/dsmフィルメニッヒ・ポストNL)in 05h 07' 12''
2 フランク・ファンデンブルーク(オランダ/dsmフィルメニッヒ・ポストNL)+ 00' 04''
3 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ヴィスマ・リースアバイク)+ 00' 11''
4 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)+ 00' 15''
5 マキシム・ファンヒルス(ベルギー/ロット・デスティニー),,
6 アレクサンデル・アランブル(スペイン/モビスター),,
7 マッズ・ピーダスン(デンマーク/リドル・トレック),,
8 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ),,
9 ペリョ・ビルバオ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス),,
10 アルベルト・ベッティオル(イタリア/EFエデュケーション・イージーポスト),,
ポイント賞
1 フランク・ファンデンブルーク(オランダ/dsmフィルメニッヒ・ポストNL)33 Pts
2 ロマン・バルデ(フランス/dsmフィルメニッヒ・ポストNL)30 Pts
3 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ヴィスマ・リースアバイク)22 Pts
山岳賞
1 ヨナス・アブラハムセン(ノルウェー/ウノエックスモビリティ)13 Pts
2 ヴァランタン・マドゥアス(フランス/グルパマ・FDJ)11 Pts
3 フランク・ファンデンブルーク(オランダ/dsmフィルメニッヒ・ポストNL)9 Pts
ヤングライダー賞
1 フランク・ファンデンブルーク(オランダ/dsmフィルメニッヒ・ポストNL)in 5h 07' 16''
2 マキシム・ファンヒルス(ベルギー/ロット・デスティニー)+ 00' 11''
3 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ),,
チーム総合順位
1 フィルメニッヒ・ポストNL(オランダ)in 15h 22' 11''
2 ヴィスマ・リースアバイク(オランダ)+ 00' 10''
3 イネオス・グレナディアーズ(イギリス),,
リタイア
195 ミケーレ・ガッツォーリ(イタリア/アスタナカザクスタン)
コースマップ
6月30日(日) 第2ステージ
チェゼナーティコ > ボローニャ
198.7 km(丘陵/獲得標高 1850 m)
全長1.9km、平均勾配10.6%、最大20%超の激坂サン・ルーカを2回上る
2日連続のパンチャー大祭。少し長めの起伏を乗り越えた初日とは異なり、この日の敵は、むしろ短い激坂群。中でも秋のセミクラシック、ジロ・デッレミーリャの名物坂サン・ルーカが、勝敗を左右する。
稀代のクライマー、マルコ・パンターニの故郷チェゼナーティコからスタートを切るものの、しばらく道は平坦で真っ直ぐだ。ステージ半ばでようやく軽く脚だめし。中でも2つ目の3級は、2020年世界選で、ジュリアン・アラフィリップがアタックを決めたチーマ・ガッリステルナ。ただ4年前は12kmの独走勝利の起点だったのに対して、今回はフィニッシュまではるかに遠い。しかもその後30km程は、またしても平坦な直線路を進む。
ラスト60kmに入ると、いよいよ爆発的なアップダウン開始。特に全長18.4kmの周回コース×2回に突入すると、3級サン・ルーカが選手たちの前に立ちはだかる。
ユネスコ世界遺産の長い回廊が美しい坂道は、自転車界ではすっかりおなじみの勝負地。そして全長1.9km、平均勾配10.6%、最大20%超の激坂を、現役で最も得意としているのがプリモシュ・ログリッチだろう。前述のエミーリャ一周では3度両手を挙げ、2019年ジロ開幕TTでも、やはり勝利を収めている。
ただし、今回は、上りで勝負が決まるのではない。サン・ルーカを2度上り詰めた後の、ボローニャ市街地へ向けた13kmのダウンヒルで決まるのだ。幸いにも、ヘアピンカーブも登場する下りルートも、やはり多くの選手が熟知している。エミーリャ一周でも、周回距離こそ短いものの、この激坂を5回上って4回下る。
ちなみに2度目の頂上では、今大会初のボーナスポイント(8秒、5秒、2秒)が発生する。猛スピードでダウンヒルした先の、フィニッシュラインでも、ボーナスタイム(10秒、6秒、4秒)がつく。2日目のマイヨ・ジョーヌ争いも、激しくなりそうだ。
コースプロフィール
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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