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メルリールが区間2勝目
フィエラ・ディ・プリミエロからパドヴァまで178kmの平坦ステージは雨が降りしきる中、オフィシャルスタートが切られた。ポルティ・コメタ、VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ、EFエデュケーション・イージーポストがファーストアタック、下り勾配もあり集団全体の速度があがり抜け出すに至らない。逃げが決まらないまま4級山岳のぼりへと入り、ミッケルフレーリク・ホノレ(EFエデュケーション・イージーポスト)、ミルコ・マエストリ、アンドレア・ピエトロボン(ともにポルティ・コメタ)、フィリッポ・フィオレッリ(VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ)4人の先頭グループが形成された。
4級山岳はマエストリ、中間スプリントポイントはピエトロボン、インテルジロ第2中間スプリントポイントはフィオレッリが先頭通過。メイン集団は最大でも2分半のタイム差でコントロール、リドル・トレックとスーダル・クイックステップが牽引をしている。残り距離60kmでタイム差23秒でエドアルド・アッフィニ(ヴィスマ・リースアバイク)がアタック、一気に先頭グループへ追いつき5人で先を急ぐ、第2中間スプリントポイントはフィオレッリ。残り距離10kmで逃げていたメンバーを吸収し、集団のままパドヴァを目指す。せまい鋭角コーナーラウンドアバウト、スピードバンプなど市街地ならではの危険箇所が含まれている。エーススプリンターの位置を確認しながらスーダル・クイックステップ、イネオス・グレナディアーズ、アルペシン・ドゥクーニンク、グルパマ・FDJ、モビスターが隊列を組んでいる。
チューダープロサイクリングチーム、リドル・トレックも人数を揃えてフラムルージュを潜り、チューダー隊列先頭で直角コーナーを曲がり、先頭に出たリドル・トレック隊列はジョナサン・ミランが離れていることに気付き、踏むのをやめ、ユーゴ・オフステテール(イスラエル・プレミアテック)とアルベルト・ダイネーゼ(チューダープロサイクリングチーム)、カーデン・グローブス(アルペシン・ドゥクーニンク)がスプリントを開始、加速のタイミングを失ったミランとティム・メルリール(スーダル・クイックステップ)が猛烈な追いあげで全てを抜き去りメルリールが今大会2勝目、ミランは2位だった。
「ラスト1kmがとても速くて驚いた、スプリントを始める最適なタイミングを見つけることができた」メルリール、ステージ勝利後インタビュー
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【ハイライト】ジロ・デ・イタリア 第18ステージ|Cycle*2024
ステージ順位
1 ティム・メルリール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)in 3h 45' 44''
2 ジョナサン・ミラン(イタリア/リドル・トレック),,
3 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク),,
4 アルベルト・ダイネーゼ(イタリア/チューダープロサイクリングチーム),,
5 スタニスワフ・アニオコウスキ(ポーランド/コフィディス),,
6 フェルナンド・ガビリア(コロンビア/モビスター),,
7 マディス・ミケルス(エストニア/アンテルマルシェ・ワンティ),,
8 カレブ・ユアン(オーストラリア/ジェイコ・アルウラー),,
9 ダヴィデ・バッレリーニ(イタリア/アスタナカザクスタン),,
10 フアン・モラノ(コロンビア/UAEチームエミレーツ),,
個人総合順位
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 67h 17' 02''
2 ダニエル・マルティネス(コロンビア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 07' 42''
3 ゲラント・トーマス(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)+ 08' 04''
4 ベン・オコーナー(オーストラリア/デカトロン・AG2Rラモンディアル)+ 09' 47''
5 アントニオ・ティベーリ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 10' 29''
6 テイメン・アレンスマン(オランダ/イネオス・グレナディアーズ)+ 11' 10''
7 ロマン・バルデ(フランス/dsmフィルメニッヒ・ポストNL)+ 12' 42''
8 エイネルアウグスト・ルビオ(コロンビア/モビスター)+ 13' 33''
9 フィリッポ・ザナ(イタリア/ジェイコ・アルウラー)+ 13' 52''
10 ヤン・ヒルト(チェコ/スーダル・クイックステップ)+ 14' 44''
ポイント賞
1 ジョナサン・ミラン(イタリア/リドル・トレック)327 Pts
2 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク)200 Pts
3 ティム・メルリール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)143 Pts
山岳賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)230 Pts
2 ジュリオ・ペリツァーリ(イタリア/VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ)148 Pts
3 ゲオルグ・シュタインハウザー(ドイツ/EFエデュケーション・イージーポスト)130 Pts
ヤングライダー賞
1 アントニオ・ティベーリ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)in 67h 27' 31''
2 テイメン・アレンスマン(オランダ/イネオス・グレナディアーズ)+ 00' 41''
3 フィリッポ・ザナ(イタリア/ジェイコ・アルウラー)+ 03' 23''
チーム総合順位
1 デカトロン・AG2Rラモンディアル(フランス)in 202h 40' 13''
2 イネオス・グレナディアーズ(イギリス)+ 16' 46''
3 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)+ 34' 11''
リタイア
37 クリスティアン・スカローニ(イタリア/アスタナカザクスタン)
コースマップ
5月24日(金) 第19ステージ
モルテリアーノ > サッパーダ
157 km(丘陵 ★★★☆☆/獲得標高 2850 m)
今大会最後の大逃げ勝利に期待
小さくても、スパイスの効いた山が待っている。大会も残り3日。上り巧者たちが今大会最後の大逃げ勝利を目論み、夢破れた総合エースも、自らの名声を救うために果敢な走りを見せるかもしれない。
前半100kmに目立つ難所はない。モルテリアーノを出立すると、一行はひたすら北を目指す。タリアメント渓谷の道はじわじわと上り続けてはいるものの、好ましい逃げ集団が出来上がるまでには、うんざりするほどの時間を要する可能性もある。
100kmかけて東アルプスの麓にたどり着くと、後半60km、待望の山岳バトルに突入だ。最初に出会う2級山岳パッソ・ドゥロンは、登坂距離こそ4.4kmと短いが、平均勾配は9.7%と激辛。特に上り始めにいきなり最大18%ゾーンが出現し、序盤2kmは軒並み2桁台の勾配で圧倒する。続く3級山岳セッラ・ヴァルカルダ(5.4km、6.5%、12%)もまた、パンチ力を大いに求める。中盤約1kmにわたって10%超の難ゾーンが潜み、終盤にも9%台が連なるのだ。
2018年大会第14ステージでも、ドゥロン→ヴァルカルダの連続登坂が使用された。あの日はそこから魔の山ゾンコランに向かったが、今回は細く曲がりくねった山道をたどりながら、最後には2級山岳チーマ・サッパーダ(8.3km)にたどり着く。やはり平均勾配4.8%を信じ込んではならない。後半1kmにわたって平均11%・最大15%の壁が立ちはだかるのだ。そこからの1.5kmも8%台と、難しさが続く。
フィニッシュラインが引かれたのは、サッパーダ山頂から6.2km先。つまり激勾配でアタックを決めた後も、猛スピードの下りを冷静に攻略せねばならない。ラスト2kmには一瞬ながら勾配10%超の障害も待っている。ちなみに2018年第15ステージで、マリア・ローザ姿のサイモン・イェーツがこの地を勝ち取っているが、実はコースが重なるのはラスト1.5kmだけ。
コースプロフィール
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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