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サイクル ロードレース コラム 2024年5月19日

【ジロ・デ・イタリア2024 レースレポート:第14ステージ】ポガチャル激走も、ガンナが待望の今季初勝利。リベンジを成功させる。「ポガチャルに感謝してる。彼こそが僕のモチベーションを掻き立ててくれた」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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これほどの快走ながら、フィニッシュ後、本人はそれほど満足していないようだった。しかも出走時間は14時35分で、最終走者ポガチャルがコースに飛び出したのが16時43分だから……本人の言葉通り、ほぼ2時間にわたって、現役イタリアTTチャンピオンはホットシートで不安な時を過ごさねばならなかった。

約1週間前の第7ステージでも、やはりガンナは1時間45分ホットシートで待たされた。挙句の果てに17秒差で首位から蹴落とされた。第2計測地点までは間違いなく首位をキープしていたのに、最後の上りで、ポガチャルに叶わなかった。今回は逆に、出走台から弾けるように飛び出していったピンクジャージに、第1計測地点でいきなりタイムを塗り替えられた。ガンナの記録を、ポガチャルが4秒上回ったのだ!

「ガンナのタイムをチェックしてみると、第2中間からフィニッシュまで、凄まじいペースを出している。だから僕は逆を行ったんだ。最初のパートをハードに攻めた。道は上下左右にうねり、より僕向きだったからね」(ポガチャル)

ガンナにとって幸いなことに、悩ましい時間は長くは続かなかった。第2計測地点で、早くも両者の関係は入れ替わった。逆に10秒のリードがついた。フィニッシュ地からほんの15kmほどのモンテキアーリの自転車競技場でともに研鑽し、東京五輪団体追抜で一緒に金メダルを勝ち取ったジョナサン・ミラン (リドル・トレック)が、最後は側に寄り添ってくれたのも心強かった。

「終盤は僕にとってそれほど適した道ではなかったし、2度目のタイム計測でガンナに勝てないことは理解したから、ひたすらペースを保ち続けるよう努力した。自分で自分をダメにしてしまわぬよう気をつけた」(ポガチャル)

ゴール後、愛犬の祝福を受ける

そしてポガチャルが、自分よりも29秒遅れでフィニッシュラインを越えた瞬間、ただ静かに、しかし力強く、ガンナは拳を握りしめた。

「外側からは簡単そうに見えたかもしれない。『タイムトライアルなら、やはりガンナの勝利』って。ホント、そんなに単純に行けば良いんだけど……。前回のTT以来、できる限りエネルギーを温存してきたんだ。あらゆるエネルギーを……ポジティブなものであれネガティブなものであれ、今日のペダルに込めるために。だから今日のステージは32kmしかなかったけど、僕の頭の中では、もっとはるかに長かった。まるでミラノ〜サンレモのようだった」(ガンナ)

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