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【ジロ・デ・イタリア2024 レースレポート:第13ステージ】分断からの復活。そして区間3勝目。ミランが改めて最速の証明を果たす。「一人ひとりが自分の役割を全うした。チームのみんなを誇りに思う」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか大会も半ばを過ぎ、大部分のスプリンターはとっくに賞レースを放棄している。この日の第1中間スプリントで、いまだミランと張り合ったのは、インテルジロ首位フィオレッリとポイント賞2位グローブスだけだった。続くインテルジロに至っては、もはやミランさえ動かずに、グローブスとフィオレッリだけで小さな小さなスプリント。もちろん、この時点では、いまだポイント賞1位と2位の差は60ポイントも残っていた。ただ、もしも、ミランがこのまま後方集団に沈み……対するクローブスが区間優勝していたら、差は一気に10ポイントに縮まっていたはずなのだ。
だからこそグローブスはチーム総動員で先頭を引いたし、リドル・トレックは必死に先頭交代を続けた。大胆にもミランが単独でブリッジを試みたことさえあった。細かいカーブの多い道で、すぐ目の前にある集団のしっぽを、なかなかつかむことができない。秒単位の追いかけっこは、約20kmにもわたり繰り広げられた。残り43km、ようやくリドルの努力は報われた。
集団が改めてひとつになってからは、予定通りに、大集団スプリントへと突き進んだ。残り30kmで2選手が飛び出したが、フィニッシュ手前9kmで静かに回収された。残り20km地点では落車が発生するも、集団の勢いは落ちなかった。ラスト5kmからは道が蛇のようにうねり、トラブルを避けるためあらゆる総合チームが前方で場所取りを繰り広げ、救済措置がは発動するラスト3kmに入ると、スプリンターチームに席を譲った。
トップスピードでゴールに向かう集団スプリント
そしてすぐさま、リドル・トレックが、主導権を競り落とした。ミランを乗せた4人のアシスト列車が猛スピードで最前列へ走り出すと、右へ、左へ、繰り返し訪れるゆるやかなコーナーをトップでこなしていく。残り500m、この日最後のコーナーもまた、当然のように先頭で抜け出した。
「僕ら本当によくフィニッシュを組み立てた。最終コーナーはシモーネ(コンソンニ)と一緒に入らなきゃならないことは分かっていたし、シモーネは残り400mからリードアウトを始めなきゃならなかった」(ミラン)
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