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マリア・チクラミーノ姿でジョナサン・ミランが区間優勝
大会も半分を過ぎたところ、大会最南下も終わらせ後はひたすら北上していく。フォイアーノ・ディ・ヴァル・フォルトレからフランカヴィッラ・アル・マーレまで207km平坦ステージ。ファーストアタックで単騎飛び出したのはトマ・シャンピオン(コフィディス)、エドアルド・アッフィニ(ヴィスマ・リースアバイク)が1人飛び出し合流、さらにティム・ファンダイケ(ヴィスマ・リースアバイク)が単身追いつき3人での先頭グループが形成された。
ヤングライダー賞首位につけていたキアン・アイデブルックス(ヴィスマ・リースアバイク)がこの日スタートラインに立たず大会を去ってしまった。ロベルト・ヘーシンク、クリストフ・ラポルト、オラフ・コーイに続く4人目のリタイアで、チームの目標はステージ優勝に絞られた。3級山岳ファンダイケ、中間スプリントポイントとインテルジロはシャンピオンが先頭通過。メイン集団はルーク・プラップ(ジェイコ・アルウラー)やリドル・トレックのメンバーが中心に2分弱のタイム差で牽引し、残り距離37kmを切ったところで逃げていた3人は脚を踏みやめて吸収された。美しいアドリア海を横目に各チームが隊列を組んでエーススプリンターたちを運んでいく、途中アンドレア・ピッコロ(EFエデュケーション・イージーポスト)のアタックもあったが、追い風の中スプリントトレインから抜け出すことは叶わなかった。直角コーナーを2度曲がり向かい風の直線道路へ。
イネオス・グレナディアーズが先頭で進みタデイ・ポガチャルもフアン・モラノ(ともにUAEチームエミレーツ)のために前方に位置取る。アルペシン・ドゥクーニンク隊列が先頭でフラムルージュ、フェルナンド・ガビリア(モビスター)やカレブ・ユアン(ジェイコ・アルウラー)の姿が前方にあらわれ中盤で落車が発生、ファビオ・ヤコブセン(dsmフィルメニッヒ・ポストNL)が地面に叩きつけられた。ルーク・ランパーティ(スーダル・クイックステップ)のリードアウトからティム・メルリール、番手からはモラノが、別のラインから加速したジョナサン・ミラン(リドル・トレック)が伸びて先頭でフィニッシュラインを超えた、今大会区間2勝目、マリア・チクラミーノでの区間勝利は初。メルリールは斜行のペナルティで集団最後尾へ着順を落とされている。
「自分は20秒もがくだけだけど、チームのみんな1日中働いてくれてそのおかげで勝利することができた、みんなで勝てたことが本当にうれしい」ミラン、ステージ勝利後インタビュー
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【ハイライト】ジロ・デ・イタリア 第11ステージ|Cycle*2024
ステージ順位
1 ジョナサン・ミラン(イタリア/リドル・トレック)in 4h 23' 18''
2 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク),,
3 ジョヴァンニ・ロナルディ(イタリア/ポルティ・コメタ),,
4 ローレンス・ピシー(ニュージーランド/グルパマ・FDJ),,
5 フアン・モラノ(コロンビア/UAEチームエミレーツ),,
6 ダニー・ファンポッペル(オランダ/ボーラ・ハンスグローエ),,
7 フェルナンド・ガビリア(コロンビア/モビスター),,
8 フィル・バウハウス(ドイツ/バーレーン・ヴィクトリアス),,
9 スタニスワフ・アニオコウスキ(ポーランド/コフィディス),,
10 エンリーコ・ザノンチェッロ(イタリア/VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ),,
個人総合順位
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 41h 09' 26''
2 ダニエル・マルティネス(コロンビア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 02' 40''
3 ゲラント・トーマス(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)+ 02' 56''
4 ベン・オコーナー(オーストラリア/デカトロン・AG2Rラモンディアル)+ 03' 39''
5 アントニオ・ティベーリ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 04' 27''
6 ロマン・バルデ(フランス/dsmフィルメニッヒ・ポストNL)+ 04' 57''
7 ロレンツォ・フォルトゥナート(イタリア/アスタナカザクスタン)+ 05' 19''
8 フィリッポ・ザナ(イタリア/ジェイコ・アルウラー)+ 05' 23''
9 エイネルアウグスト・ルビオ(コロンビア/モビスター)+ 05' 28''
10 テイメン・アレンスマン(オランダ/イネオス・グレナディアーズ)+ 05' 52''
ポイント賞
1 ジョナサン・ミラン(イタリア/リドル・トレック)229 Pts
2 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク)166 Pts
3 ティム・メルリール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)92 Pts
山岳賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)104 Pts
2 シモン・ゲシュケ(ドイツ/コフィディス)59 Pts
3 ヴァランタン・パレパントル(フランス/デカトロン・AG2Rラモンディアル)55 Pts
ヤングライダー賞
1 アントニオ・ティベーリ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)in 41h 13' 53''
2 フィリッポ・ザナ(イタリア/ジェイコ・アルウラー)+ 00' 56''
3 テイメン・アレンスマン(オランダ/イネオス・グレナディアーズ)+ 01' 25''
チーム総合順位
1 デカトロン・AG2Rラモンディアル(フランス)in 123h 42' 21''
2 イネオス・グレナディアーズ(イギリス)+ 07' 07''
3 ボーラ・ハンスグローエ (ドイツ)+ 20' 31''
リタイア
176 キアン・アイデブルックス(ベルギー/ヴィスマ・リースアバイク)
51 ステファノ・オルダーニ(イタリア/コフィディス)
22 ルイ・バレ(フランス/アルケア・B&Bホテルズ)
コースマップ
5月16日(木) 第12ステージ
マルティンシクーロ > ファーノ
193 km(丘陵 ★★★☆☆/獲得標高 2100 m)
クラシック顔負けのアップダウンコース
2012年大会ではマーク・カヴェンディッシュが、2018年ティレーノ〜アドリアティコではマルセル・キッテルが制したファーノの町で、今年は異なるタイプの勝者が誕生することになりそうだ。少なくとも、「上れる」という枕詞を持たないスプリンターには、この日のステージを攻略することなど不可能だ。
マルティンシクーロから漕ぎだすと、ステージ序盤は完全にフラット。ただ50km地点を過ぎ、アドリア海岸線を離れ内陸へと切り込むと、道はクラシック顔負けのアップダウンコースに変化する。
4級山岳が4つ。等級の付かない6つの起伏。一つひとつを見れば、たいした上りではない。しかし全ての4級の最大勾配は2桁台に達するし、残り55km地点に登場する3つ目の4級オストラは、登坂距離こそ1.1kmと短いものの、平均勾配9.4%、最大15%の激坂だ。フィニッシュ手前9kmのモンテ・ジオーヴェは、無印ながらも、最大勾配は20%にも至る。こんな爆発力を要する小さな坂道の繰り返しが、地味に、しかし確実に、選手たちの脚を削っていくに違いない。
フィニッシュもまた難解だ。ラスト6kmで起伏とはおさらばするけれど、ラスト5kmからは、11の直角コーナーといくつかのカーブをこなさねばならない!
コースプロフィール
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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