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サイクル ロードレース コラム 2024年5月11日

【速報 ジロ・デ・イタリア2024】上りだけで1分4秒稼いだポガチャルが区間2勝目/第7ステージ

サイクルNEWS by J SPORTS 編集部
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ジロ・デ・イタリア 第7ステージ

最終走者タデイ・ポガチャル

40.6kmにも及ぶ個人タイムトライアル、フォリーニョを出発してペルージャへと向かう。第4出走ヨセフ・チェルニー(スーダル・クイックステップ)が第1計測、第2計測と更新しながら54分50秒でフィニッシュ、一番最初の目安タイムとなった。マキシミリアン・ヴァルシャイド(ジェイコ・アルウラー)、ダーン・ホーレ(リドル・トレック)、ロレンツォ・ミレージ(モビスター)とフィニッシュタイムを更新し、88番目に元世界王者のフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ)が登場。第1計測は24秒、第2計測を1分19秒更新、フィニッシュタイムは圧巻の52分1秒(-1分39秒)、暫定トップへ躍り出た。

マグナス・シェフィールドが52分33秒、テイメン・アレンスマンは52分44秒とイネオス・グレナディアーズが暫定1・2・3で首位を独占。162番出走マリア・ビアンカ着用のキアン・アイデブルックス(ヴィスマ・リースアバイク)の第1計測は1分42秒遅れ、総合2位につけるゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ)は52秒遅れ、マリア・ローザ着用のタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)は44秒遅れと風向きが向かい風に変わったのかもしれない。

アイデブルックスは54分39秒暫定17位でフィニッシュ、53分29秒暫定6位でフィニッシュしているルーク・プラップ(ジェイコ・アルウラー)にヤングライダー賞首位を明け渡した。

トーマスの第2計測は1分27秒遅れ、ポガチャルは47秒遅れ、ホットシートに座るガンナとプラップからは笑顔が溢れている。トーマスは1分43秒遅れの53分44秒暫定9位でフィニッシュ、53分33秒暫定7位のダニエル・マルティネス(ボーラ・ハンスグローエ)と総合順位が入れ替わった。

ばら色のスキンスーツに身を包んだポガチャルは上りで軽快にペダルを回し51分44秒(-17秒)でフィニッシュラインへ、上りの手前では47秒あったタイムギャップをひっくり返しみごと今大会2勝目をあげた。

「今日は勝利できて本当にうれしい、楽なペースで入って上りは全力でいった」ポガチャル、ステージ勝利後インタビュー

J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTubeチャンネル

【ハイライト】ジロ・デ・イタリア 第7ステージ|Cycle*2024

ステージ順位
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 51' 44''
2 フィリッポ・ガンナ(イタリア/イネオス・グレナディアーズ)+ 00' 17''
3 マグナス・シェフィールド(アメリカ/イネオス・グレナディアーズ)+ 00' 49''
4 テイメン・アレンスマン(オランダ/イネオス・グレナディアーズ)+ 01' 00''
5 マキシミリアン・シャフマン(ドイツ/ボーラ・ハンスグローエ)+ 01' 05''
6 アントニオ・ティベーリ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 01' 21''
7 ルーク・プラップ(オーストラリア/ジェイコ・アルウラー)+ 01' 45''
8 ダニエル・マルティネス(コロンビア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 01' 49''
9 ミッケル・ビョーグ(デンマーク/UAEチームエミレーツ)+ 01' 56''
10 ゲラント・トーマス(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)+ 02' 00''

個人総合順位
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 24h 12' 36''
2 ダニエル・マルティネス(コロンビア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 02' 36''
3 ゲラント・トーマス(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)+ 02' 46''
4 ベン・オコーナー(オーストラリア/デカトロン・AG2Rラモンディアル)+ 03' 33''
5 ルーク・プラップ(オーストラリア/ジェイコ・アルウラー)+ 03' 42''
6 アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン/アスタナカザクスタン)+ 03' 49''
7 キアン・アイデブルックス(ベルギー/ヴィスマ・リースアバイク)+ 03' 50''
8 アントニオ・ティベーリ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 04' 11''
9 フィリッポ・ザナ(イタリア/ジェイコ・アルウラー)+ 04' 41''
10 ロレンツォ・フォルトゥナート(イタリア/アスタナカザクスタン)+ 04' 44''

ポイント賞
1 ジョナサン・ミラン(イタリア/リドル・トレック)134 Pts
2 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク)97 Pts
3 ティム・メルリール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)89 Pts

山岳賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)54 Pts
2 リリアン・カルメジャーヌ(フランス/アンテルマルシェ・ワンティ)32 Pts
3 ダニエル・マルティネス(コロンビア/ボーラ・ハンスグローエ)28 Pts

ヤングライダー賞
1 ルーク・プラップ(オーストラリア/ジェイコ・アルウラー)in 24h 16' 18''
2 キアン・アイデブルックス(ベルギー/ヴィスマ・リースアバイク)+ 00' 08''
3 アントニオ・ティベーリ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00' 29''

チーム総合順位
1 イネオス・グレナディアーズ(イギリス)in 72h 44' 56''
2 デカトロン・AG2Rラモンディアル(フランス)+ 07' 34''
3 アスタナカザクスタン(カザフスタン)+ 08' 31'''

コースマップ

コースマップ

5月11日(土) 第8ステージ
スポレート > プラティ・ディ・ティーヴォ
152 km(山岳 ★★★★★/獲得標高 3850 m)
今大会初「5つ星」難関山岳ステージ

開幕から1週間。2024年ジロ初の「5つ星」難関山岳ステージにして、大会2度目の山頂フィニッシュ(前日の個人タイムトライアルを含めば3度目)がやって来た。アペニン山脈を横切る道には、1mたりとも平らな場所はなく、152kmという短距離ながら獲得標高は3820mに達する。

イタリア半島の、ほぼ真ん中に位置するスポレートを飛び出すと、すぐさまヘアピンカーブの上りが始まる。登坂距離7.3km・平均勾配5%超の「無等級」の山で、熾烈な飛び出し合戦が巻き起こるに違いない。直後の2級山岳フォルカ・カピストレッロの山道は16.3kmと長く、序盤3.5kmにわたって9%弱の難勾配も待ち構える。

2級山岳を終えたら、ステージ中盤は緩やかなアップダウンの繰り返し。終盤の3級山岳クローチェ・アッビオは、上りより、むしろ下りに注意したい。延々25km近くも続くダウンヒルは、細かく曲がりくねり、途中で2つの長いトンネルも通過する。下り切った先では、息つく暇さえないまま、最終登坂へと挑みかかる。

ヘアピン満載の1日の締めくくりにふさわしく、1級山岳プラティ・ディ・ティーヴォの全長14.6km・平均勾配7%の山道は、22のヘアピンカーブで彩られている。平均勾配は7%で、麓から山頂までほぼ一定の勾配が延々と続く。中盤に横たわる最大12%ゾーンには、ボーナスタイム収集用ポイントも設定された。

ジロでは1975年以来の登場となる最終プラティ・ディ・ティーヴォだが、一部の選手にとっては、未知の山ではない。2021年ティレーノ〜アドリアティコ第4ステージで、3級クローチェ・アッビオの下り途中以降の道を走っているからだ。その3年前の春は、タデイ・ポガチャルが5kmの独走の果てに、2位に6秒、3位以下に29秒の差をつけ勝利を手にした。山頂ではリーダージャージも手に入れ、そのまま最後まで決して脱がなかったことも付け加えておきたい。

コースプロフィール

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ステージ詳細テキスト:宮本あさか

J SPORTS編集部

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