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マキシム・ファンヒルスがUCIワールドツアー初優勝! 捨て身のアシストに報いる大仕事を果たす【Cycle*2024 エシュボルン・フランクフルト:レビュー】
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介エシュボルン・フランクフルト表彰台 優勝ファンヒルス、2位アランブル、3位シーアン
途中の上りでスプリンター陣が振り落とされた割には、最終局面には多くの選手が残っていた。その数35人。複数人を残すチームはスプリントトレインさながらの隊列を編成し、勝負のときに備える。ただ、フランクフルト市街地周回のテクニカルな連続コーナーがなかなか思うように走らせてくれない。
フィニッシュに近づくにつれ混沌となった優勝争いは、一度は集団内のポジションを下げながらも冷静に立ち回ったマキシム・ファンヒルス(ロット・デスティニー)に軍配。ひとり別格の加速力で他の選手たちを振り切った。
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「春のクラシックを夢のような形で終えられて幸せだよ! 急な上りで集団の残れるか不安はあったのだけれどうまく乗り切ることができたので、あとはスプリントに集中するだけだった」(マキシム・ファンヒルス)
ドイツで最も古いワンデーレース、エシュボルン・フランクフルトはメーデーの休日を華やかにする「自転車の祭典」。そのメインイベントであるプロレースは、全19チームによって争われた。
全行程201.5kmのレースは、3人の逃げで始まった。2011年にこの大会を勝っているジョン・デゲンコルプ(dsmフィルメニッヒ・ポストNL)がこの中に加わり、若きチームメートのために汗を流す。2年前まではスプリンター向けのレースだったが、昨年のコース刷新で趣きはガラリと変化。過去何度と表彰台に上がってきたデゲンコルプの働きこそが、その変化を証明しているといえよう。
彼らのリードは最大でも4分ほど。少しずつメイン集団とのタイム差は縮まっていくとともに、3人の先導体制が登坂区間で崩れてしまう。結局、フィニッシュまで約90kmを残したフェルトベルクの中腹で、逃げていた選手たちは全員吸収。UAEチームエミレーツを中心にメイン集団のペースが上がっていたこともあり、タイミングを同じくしてスプリンター系の選手たちも続々と後方に取り残された。
そこからはアタックに次ぐアタックに。数人が飛び出すとそれを集団が追う流れの繰り返しではあったが、ベン・ヒーリー(EFエデュケーション・イージーポスト)やエマヌエル・ブッフマン、ロジャー・アドリア(ともにボーラ・ハンスグローエ)といった各チームのエースクラスがみずから動いて、ライバルチームの消耗を誘う。
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