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サイクル ロードレース コラム 2024年4月19日

【Cycle*2024 リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ:プレビュー】モニュメントと呼ばれる春の伝統大会最終戦はポガチャルとファンデルプールが最有力

サイクルロードレースレポート by 山口 和幸
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リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ

2023リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ

リエージュ〜バストーニュ〜リエージュではこの2選手に加え、ジェイコ・アルウラーのサイモン・イェーツも加わるため、英国勢2連勝の可能性もある。

天候が極寒となればノルディックレーサーのチャンスが高まる。気温5度で横殴りの雨と雪にも見舞われたフレーシュ・ワロンヌを完走できたのは44選手だったが、このうちノルウェーとデンマーク人を合わせると11選手もいた。ウノエックスモビリティのトビアス・ヨハンネセン(フレーシュ・ワロンヌ6位)や2019年優勝者のヤコブ・フルサン(イスラエル・プレミアテック)などがダークホース。

フレーシュ・ワロンヌでトップテンに5選手、18位までに9選手を送り込んだフランス勢もシーズン序盤の栄冠を目指している。デカトロン・アージェードゥーゼールラモンディアルのブノワ・コスヌフロワはフレーシュ・ワロンヌ4位と調子がいい。

「リエージュ〜バストーニュ〜リエージュはアルデンヌのクラシックレースの中で、肉体的にも標高的にも最もタフなレースで。上りが最も長く、クライマーが有利になる。山岳で強さを見せるライバルと競い合うつもりで来た」とコスヌフロワ。

チームは高地トレーニングキャンプから戻ってきたオレリアン・パレパントル、フェリックス・ガル、クレマン・ベルテが新戦力としてチームに加わる。

「モニュメントでもあるこのレースでは、野心的に戦いたい。調子もいいし、チームもしっかりしている。パンチャーとしての走りをすればチャンスがあると思う」(コスヌフロワ)

フランス勢はアルケア・B&Bホテルズのケヴィン・ヴォークランがフレーシュ・ワロンヌで3秒遅れの2位。コフィディスのギヨーム・マルタンが10位で、引き続き好調を維持してスタートに立つ。

2023年に3位となっているバーレーン・ヴィクトリアスのサンティアゴ・ブイトラゴはコロンビア勢としての初勝利を目指す。フレーシュ・ワロンヌでは厳しい気象条件の中で5位。ワンデーレースの定着メンバーとしてなくてはならない新城幸也は、さすがにフレーシュ・ワロンヌの寒さにやられてリタイアしてしまったが、このリエージュ〜バストーニュ〜リエージュでもブイトラゴ、そしてスペインのペリョ・ビルバオのアシスト役として起用された。

リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ

2023リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ

フレーシュ・ワロンヌとのダブルタイトルの可能性があるイスラエル・プレミアテックのスティーブン・ウィリアムズは、寒さにやられたディラン・トゥーンスとコンビを組む。

チームの多くはフレーシュ・ワロンヌ翌日には現地入り。木曜日の朝からレース終盤の勝負どころを試走したりしている。180.2km地点をピークとするコート・ド・ラ・オートルヴェから本格的な戦いがスタートすることを多くの関係者が想定。「狭い道と難しい上り坂があって、定型的なレースでは全くない」という分析が随所で聞かれる。特に残り13.3km地点、ラ・ロッシュ=オー=フォーコンの丘が最終的なウイニングポイントとなる。

文:山口和幸

代替画像

山口 和幸

ツール・ド・フランス取材歴25年のスポーツジャーナリスト。自転車をはじめ、卓球・陸上・ボート競技などを追い、日刊スポーツ、東京中日スポーツ、Number、Tarzan、YAHOO!ニュースなどで執筆。日本国内で行われる自転車の国際大会では広報を歴任。著書に『シマノ~世界を制した自転車パーツ~堺の町工場が世界標準となるまで』(光文社)。2013年6月18日に講談社現代新書『ツール・ド・フランス』を上梓。青山学院大学文学部フランス文学科卒。

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