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【Cycle*2024 ロンド・ファン・フラーンデレン:プレビュー】聖なる週間の締めくくり、北の大地で数々の受難を切り抜けてきた強者たちが真の王座を目指す
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかクラシックの王様とも呼ばれている
この春を席巻してきたリドル・トレックコンビが、ロンドで波状攻撃を仕掛ける姿もやはり、悲しいことに見られない。E3で最後まで抵抗し続けたヤスペル・ストゥイヴェンは、ワウトと同じ落車に巻き込まれ、同じ病院で手術を受け、つまりロンド欠場に追い込まれた。ヘント〜ウェヴェルヘムではマチューとの一騎打ちロングスプリントを制したマッズ・ピーダスンもまた、同じ落車で身体を痛め、モニュメントに「100%で臨めるかどうか分からない」状態なんだとか。
もちろんマチューの一人勝ちを許すまいと、多くのライバルたちが奮闘を誓っているはずだ。マテイ・モホリッチやアルベルト・ベッティオル、シュテファン・キュング、マイケル・マシューズ、ティム・ウェレンスといったクラシック上位常連勢は、積極的にレースを動かしてくるだろう。E3での積極性で石畳適正を改めて証明したオイエル・ラスカノや、パリ〜ニース総合優勝→E3で5位→ドアーズ優勝とワウトも驚愕の謎脚質マッテオ・ヨルゲンソンも、虎視眈々と勝機をうかがうはずだ。また2020年大会でマチュー&ワウトと最後まで並走しながら、レースモトに追突し落車リタイアしたジュリアン・アラフィリップにとっても、リベンジのチャンスを狙っている。
それでも史上屈指のフランドル男を蹴散らすのは、決して容易いことではないだろう。なにしろ2019年初参戦の4位がマチュー自身とっての最下位で、ここ4大会はすべて1位か2位で終えている。もしも、今年も予定通りにトップ3に入れば、マチュー・ファンデルプールこそがロンド・ファン・フラーンデレン史上初の5年連続表彰台乗りを達成することになる。
文:宮本あさか
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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