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サイクル ロードレース コラム 2023年9月16日

【ブエルタ・ア・エスパーニャ2023 第19ステージ結果速報】ダイネーゼが涙のブエルタ区間初優勝、総合勢は翌日の最終試練に備える

サイクルNEWS by J SPORTS 編集部
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ジロに続きブエルタでも区間優勝したアルベルト・ダイネーゼ

ジロに続きブエルタでも区間優勝したアルベルト・ダイネーゼ

激しい山岳バトルを終えたプロトンはラ・バニェサからイスカルまで177.1kmの平坦ステージで翌日の最終試練に備える。アクチュアルスタートのあと10分ほどアタック合戦がおこなわれクレモン・ダヴィ(グルパマ・エフデジ)、ポール・ラペラ(AG2Rシトロエン)、マティス・ルベール(チーム アルケア・サムシック)、ミカル・シュレゲル(カハルラル・セグロスRGA)の4選手が抜け出すことに成功、時速45km/hの高速でレースは展開される。

2分半のタイム差が開くとアルペシン・ドゥクーニンクUAEチームエミレーツが集団を牽引、タイム差を2分以内に留めるようコントロール。途中風力発電ファームを通る際に吹さらしの風に煽られるも、分断などはおきなかった。中間スプリントポイントでは先頭通過したダヴィ以外は吸収され、メイン集団のカーデン・グローブス(アルペシン・ドゥクーニンク)が2位通過。サムエーレ・バティステッラアスタナ・カザクスタン チーム)がそのタイミングで飛び出し独走するも残り距離10kmで捕えられている。

区間優勝を狙うチームと危険回避の総合チームが隊列を組み位置取り争いをしながら速度は徐々に上がっていく、バーレーン・ヴィクトリアススーダル・クイックステップUAEチームエミレーツモビスター チームイネオス・グレナディアーズユンボ・ヴィスマが先頭で道幅の広い幹線道路をめいいっぱい使って先を急ぐ。

ラスト2kmにある鋭角コーナーを無事にやりすごし、ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ)の牽引は続く、チームDSM・フィルメニッヒの隊列も前方に揃い、EFエデュケーション・イージーポスト隊列が先頭に顔を出すとアルペシン・ドゥクーニンクの牽引をしていた選手が落車、グローブス、ショーン・フリンとマックス・プール(ともにチームDSM・フィルメニッヒ)が巻き込まれた。

EFエデュケーション・イージーポスト隊列が先頭でレースは進み、残り距離250mでフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ)がスプリントを開始、イバン・ガルシア(モビスター チーム)とアルベルト・ダイネーゼ(チームDSM・フィルメニッヒ)も別のラインから加速し、ダイネーゼが両手を挙げてフィニッシュラインを最初に越えた。総合勢も同タイムフィニッシュ、順位に変動はなかった。

「クラッシュはあったけど自分たちのプランを守った、結果的にパーフェクトな位置を取れた、本当に嬉しい。DSMでの時間をいい形で終えたかった、チームに感謝したい」ダイネーゼ勝利後インタビュー

J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTubeチャンネル

【ハイライト】ブエルタ・ア・エスパーニャ 第19ステージ|Cycle*2023

ステージ順位
1 アルベルト・ダイネーゼ(イタリア/チームDSM・フィルメニッヒ)in 03h 42' 09''
2 フィリッポ・ガンナ(イタリア/イネオス・グレナディアーズ),,
3 マライン・ファンデンベルフ(オランダ/EFエデュケーション・イージーポスト),,
4 ダヴィデ・チモライ(イタリア/コフィディス),,
5 イバン・ガルシア(スペイン/モビスター チーム),,
6 モーリス・バラーシュテット(ドイツ/アルペシン・ドゥクーニンク),,
7 ルイス・アスキー(イギリス/グルパマ・エフデジ),,
8 ユーゴ・オフステテール(フランス/チーム アルケア・サムシック),,
9 フェルナンド・バルセロ(スペイン/カハルラル・セグロスRGA),,
10 ヨナス・コッホ(ドイツ/ボーラ・ハンスグローエ),,

個人総合順位
1 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)in 69h 14' 04''
2 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)+ 00' 17''
3 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)+ 01' 08''
4 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 04' 00''
5 ミケル・ランダ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 04' 19''
6 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 04' 30''
7 キアン・アイデブルックス(ベルギー/ボーラ・ハンスグローエ)+ 07' 37''
8 アレクサンドル・ウラソフ(/ボーラ・ハンスグローエ)+ 08' 35''
9 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 10' 34''
10 サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 12' 34''

ポイント賞
1 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク)245 Pts
2 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)192 Pts
3 アンドレアス・クロン(デンマーク/ロット・デスティニー)152 Pts

山岳賞
1 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)129 Pts
2 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)51 Pts
3 マイケル・ストーラー(オーストラリア/グルパマ・エフデジ)39 Pts

ヤングライダー賞
1 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)in 69h 17' 36''
2 キアン・アイデブルックス(ベルギー/ボーラ・ハンスグローエ)+ 03' 37''
3 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 06' 20''

チーム総合順位
1 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)in 207h 07' 23''
2 バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)+ 33' 59''
3 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)+ 36' 27''

リタイア
115 ダミアン・トゥゼ(フランス/AG2Rシトロエン)

第20ステージコースマップ

第20ステージコースマップ

9月16日(土)第20ステージ
マンサナレス・エル・レアル > グアダラマ
207.8 km(丘陵)

ステージ距離は最長。山岳数は最多で、累積獲得標高は最多。マドリード帰還前夜の、奇想天外なコース。グランツールではいまだかつてお目にかかったことがないタイプのステージは、果たしてどんな結果をもたらすのだろう。3週間の終わりに、総合順位が入れ替わってしまう可能性も秘めている。

マンサナレス・エル・レアルとグアダラマという、マドリード北部の小さな2つの都市を結ぶステージ。スタートを走り出すと、すぐさま3級コリャド・デル・ポルタスゴ(登坂距離10.8km、平均勾配3.4%)へと取り掛かり、ほんの22kmほど走った先であっさりフィニッシュ地にたどり着く。

……ただし、お楽しみは、ここから。まるで知恵の輪のようなコースへと、足を踏み入れる。一旦フィニッシュ地を素通りしたプロトンは、南西へと進路を取ると、3級デ・ラ・クルス・ベルデ(7km、5%)を上る。その山頂から、時計回りに、約50kmの周回コースへと突入だ。ここでは3級ラ・エスコンディダ(9km、4.1%)、3級サンタ・マリア・デ・ラ・アラメダ(5km、5.6%)、3級ロブレドンド(5.1km、4.8%)と立て続けにこなす。これを2周回。ちなみにロブレドンドの下りルート上に、デ・ラ・クルス・ベルデの山頂と下りがある。

3周目にも差し掛かるのだが、3連山には向かわない。途中で東側へと逸れると、別の小さな周回を1つ。この輪の終わりに、3級デ・ラ・クルス・ベルデを別方面から攻略する(7.2km、3.9%)。そして今度は北東側へと下り、ようやく本格的にフィニッシュを目指す。ただし食いしん坊の今ステージは、最後にもう1度だけ寄り道するのだ。帰還途中に北西に折れ、3級サン・ロレンソ・デ・エル・エスコリアル(4.6km、6.6%)を上って下りる。

決して難関山岳は組み込まれていない。登場するのは小さな3級峠だけ。しかし、塵も積もれば、山となる。今大会最長の207.8kmのコースで、10回の上り下りを繰り返すうちに、いつのまにかトータルで標高を4270mも上っている。リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ風と言うべきか。もしくはミニ世界選手権か。今どきのマイヨ・ロホは、クラシック風コースだって得意なはずだ。

高低差図

高低差図

ステージ詳細テキスト:宮本あさか

J SPORTS編集部

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