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サイクル ロードレース コラム 2023年9月14日

【ブエルタ・ア・エスパーニャ2023 第17ステージ結果速報】ログリッチがブエルタ区間通算12勝目、ヴィンゲゴーは区間2位、区間3位のクスは29歳の誕生日にマイヨ・ロホをキープ

サイクルNEWS by J SPORTS 編集部
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ブエルタ区間通算12勝目のプリモシュ・ログリッチ

ブエルタ区間通算12勝目のプリモシュ・ログリッチ

ブエルタの第3週は山場がいっぱい山岳もいっぱい、 難関山頂フィニッシュを飾るに相応しい神話的な山アングリルが登場、124.4kmの超短距離コース。アクチュアルスタートが切られると、青玉ジャージを纏ったレムコ・エヴェネプールスーダル・クイックステップ)がアタックを仕掛ける。この日も長く激しいアタック合戦が45km続き、エヴェネプールはチームメートのマティア・カッタネオとともに先行することができた。時には5人で、時には11人で、時には2人で、30秒後方にはメイン集団が迫り来る。

最初の1時間で49.5kmを走ったエヴェネプールとカッタネオは最初の1級コリャディエリャでエスケープの仲間を全て振り落とし、マルク・ソレル(UAEチームエミレーツ)が単騎で追う。山頂で10ポイントを加算しダウンヒルをこなしアングリルの門番1級コルダルまでたどり着くとカッタネオへ感謝を伝えたエヴェネプールは単身山岳ポイント収集の旅へ、メイン集団はユンボ・ヴィスマの牽引で2分半のタイム差でレースをコントロール。

山頂をエヴェネプールが先頭通過し安全マージンは取りつつ脚は緩めずに下り、ここまでの平均時速43.8km/hでアングリルへ。メイン集団は1分20秒後にバーレーン・ヴィクトリアス隊列が先頭で上り始める。アントニオ・ティベーリ、ワウト・プールスと牽引は続き、アレクサンドル・ウラソフボーラ・ハンスグローエ)やフアン・アユソ(UAEチームエミレーツ)がついていけなくなり、ロマン・バルデチームDSM・フィルメニッヒ)のアタックで速度が上がり、残り距離5.6kmでこの日の敢闘賞のエヴェネプールを吸収した。

霧で視界が遮られる中、プールス、サンティアゴ・ブイトラゴ、ミケル・ランダ(ともにバーレーン・ヴィクトリアス)とマイヨ・ロホ着用のセップ・クス、今年のツール覇者ヨヨナス・ヴィンゲゴー、今年のジロ覇者プリモシュ・ログリッチ(ともにユンボ・ヴィスマ)の6人の集団となった。

残り距離3kmでログリッチがペースアップ、沿道の応援が盛り上がる20%の激坂エリアでランダは背後につけている、開けた場所に出るとログリッチの背後にはヴィンゲゴーとクスのしかいない、クスが無線で一言伝えるとログリッチとヴィンゲゴーはペースをあげ、遅れたクスにはランダが合流し一緒に山頂を目指す。

そのままペダルを踏み続けたログリッチはブエルタ区間通算12勝目、ヴィンゲゴーは区間2位、クスが区間3位で自身29歳の誕生日にマイヨ・ロホを守ることができた。

「戦術的なものではなかった、最後の上りで行ったところはとても急だった、自分のテンポで走り上りで差がついた」ログリッチ勝利後インタビュー

J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTubeチャンネル

【ハイライト】ブエルタ・ア・エスパーニャ 第17ステージ|Cycle*2023

ステージ順位
1 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)in 03h 15' 56''
2 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)+ 00' 06''
3 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)+ 00' 19''
4 ミケル・ランダ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス),,
5 ワウト・プールス(オランダ/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00' 44''
6 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 00' 58''
7 キアン・アイデブルックス(ベルギー/ボーラ・ハンスグローエ)+ 01' 20''
8 サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア/バーレーン・ヴィクトリアス),,
9 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 01' 42''
10 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 01' 43''

個人総合順位
1 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)in 60h 34' 21''
2 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)+ 00' 08''
3 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)+ 01' 08''
4 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 04' 00''
5 ミケル・ランダ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 04' 16''
6 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 04' 30''
7 キアン・アイデブルックス(ベルギー/ボーラ・ハンスグローエ)+ 06' 43''
8 アレクサンドル・ウラソフ(/ボーラ・ハンスグローエ)+ 07' 38''
9 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 09' 26''
10 サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 11' 26''

ポイント賞
1 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク)228 Pts
2 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)152 Pts
3 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)120 Pts

山岳賞
1 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)91 Pts
2 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)51 Pts
3 マイケル・ストーラー(オーストラリア/グルパマ・エフデジ)39 Pts

ヤングライダー賞
1 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)in 60h 38' 21''
2 キアン・アイデブルックス(ベルギー/ボーラ・ハンスグローエ)+ 02' 43''
3 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 05' 26''

チーム総合順位
1 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)in 181h 09' 29''
2 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)+ 24' 35''
3 ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)+ 31' 01''

リタイア
112 ジョフリー・ブシャール(フランス/AG2Rシトロエン)

第18ステージコースマップ

第18ステージコースマップ

9月14日(木)第18ステージ
ポラ・デ・アリャンデ > ラ・クルス・デ・リナレス
178.9 km(山岳)

山頂フィニッシュ3連戦の締めくくりであり、正統派クライマーにとっては、泣いても笑っても、最後のチャンス。総合争いの行方は、もちろん、第20ステージを終えるまで分からない。

ここ2日間のような短距離決戦とは異なり、極めてクラシカルに、約180kmのコース上には、5つの上りが散りばめられた。エスパーニャ・ベルデ(緑のスペイン)と呼ばれるアストゥリアス一帯の地形は、相変わらず、マイヨ・ベルデが欲しいスプリンターには優しくない。一方で山岳ジャージが欲しい面々にとっては、計38ポイントを収集できるこの日は、最後の踏ん張りどころ。しかも2級ラス・エスタカス平均勾配7.5%、1級サン・ロレンソ8.6%、3級テネブレド9.5%、1級ラ・クルス・デ・リナレス8.6%×2回と、いずれも急勾配揃い。ブエルタ初登場の地ポラ・デ・アリャンデを走り出した直後から、脚自慢たちが、果敢な飛び出し合戦を繰り広げてくれるに違いない。

最終盤には変則的な周回コースが描かれた。残り65km、プロアサの町から大きな輪を始め、3級山岳を上り、そこから1級ラ・クルス・デ・リナレスの1回目の登坂へと挑みかかる。山頂のフィニッシュラインを通過し、一旦山を下りると、改めてプロアサを通過。ここで中間スプリントを争ったら、今度は3級には向かわず、直接1級最終登坂へと突入だ。

史上初めてブエルタフィニッシュを迎え入れる最終峠自体は、決してクラシカルではない。さすが大会最後の山頂フィニッシュ地に選ばれただけはある。ラ・クルス・デ・リナレスもまた、呆れるほどに難しい山だ。登坂距離は8.3km、平均勾配は前述通り8.6%。登坂口直後にいきなり15%の激勾配がガツンと訪れる。なにより序盤5kmの平均勾配は9.7%!その後ほんの少し緩んだように見せかけて、再び1kmにわたり9%超のゾーンが襲い掛かる。またロードブックには、残り4.2kmと1.1km、そしてフィニッシュ直前に「細道注意」のマークが書き込まれているが、むしろ山全体を細道注意に指定すべきだろう。舗装状態も極めて悪い。いかにもブエルタらしい、死闘フィニッシュは約束されている。

高低差図

高低差図

ステージ詳細テキスト:宮本あさか

J SPORTS編集部

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