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【ブエルタ・ア・エスパーニャ2023 第15ステージ結果速報】元世界王者ルイ・コスタが10年ぶりのグランツール区間優勝、敢闘賞は2日連続エヴェネプール
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部10年ぶりにグランツール区間優勝を果たしたルイ・コスタ
ヘミングウェイが愛した牛追い祭りで有名なパンプローナを出発してレクンベリまでぐるっと大回りをして向かう158.3kmの丘陵ステージ。アクチュアルスタートとともに飛び出したのはレムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ)、そこに追いついたのはマテウジュ・ゴヴェカル(バーレーン・ヴィクトリアス)とアンドレアス・クロン(ロット・デスティニー)、しかし5kmほどで捕まり激しいアタック合戦へと突入。
飛び出しと吸収を繰り返しながら最初の30分の平均時速50.5km/h、キム・ハイドゥク、エガン・ベルナル、フィリッポ・ガンナとイネオス・グレナディアーズも積極的にアタックしている。残り距離97kmでのエヴェネプールのアタックにサンティアゴ・ブイトラゴ(バーレーン・ヴィクトリアス)とフアン・ロペス(リドル・トレック)が合流、ヨナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ)を含む後続が追いつき20人程度のグループが形成されたあとメイン集団に吸収され、カウンターでエヴェネプール、ルイ・コスタ(アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)、クリスティアン・ロドリゲス(チーム アルケア・サムシック)が飛び出した。
レナード・ケムナ(ボーラ・ハンスグローエ)とブイトラゴが追いつき3級山頂をエヴェネプールが先頭通過、下りで追走が合流し10人での先頭グループが形成されメイン集団は2分半後方に位置する。2級スアララテ登坂でついていけなくなる選手がこぼれ始めエヴェネプールが山頂を先頭通過、中間スプリントポイントはジミー・ヤンセンスがカーデン・グローブス(ともにアルペシン・ドゥクーニンク)のためのポイント潰し。
2度目の2級スアララテ、残り距離14.5kmでブイトラゴのペースアップにコスタだけがついていく。山頂はブイトラゴが先頭通過、下りでケムナが追い抜き先行するもコースアウトし沿道の芝生のロープ柵へ、ダメージは最小限に見えたが2人には抜かれてしまった。平坦部分に入ると前2人は牽制が始まりケムナは追いつくことができた、三つ巴でフラムルージュ、コスタが加速し追いかけたケムナは先頭に出され、追走のエヴェネプールのグループが背後にせまったラスト300mでケムナがスプリントを開始、残り25mでコスタが追い抜き嬉しいブエルタ区間初優勝、10年ぶりのグランツール勝利となった。
プロトンは2分52秒後にダビ・ゴンサレス(カハルラル・セグロスRGA)がグローブスに競り勝ち11位でフィニッシュ、マイヨ・ロホ着用のセップ・クス(ユンボ・ヴィスマ)も同タイムで集団ゴールしている。
「自分を信じていた、ブエルタでの勝利はチームにとっても自分にとっても重要なのでとても嬉しい」コスタ勝利後インタビュー
J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTubeチャンネル
【ハイライト】ブエルタ・ア・エスパーニャ 第15ステージ|Cycle*2023
ステージ順位
1 ルイ・コスタ(ポルトガル/アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)in 03h 30' 56''
2 レナード・ケムナ(ドイツ/ボーラ・ハンスグローエ),,
3 サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア/バーレーン・ヴィクトリアス),,
4 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 00' 02''
5 アンドレアス・クロン(デンマーク/ロット・デスティニー),,
6 エイネルアウグスト・ルビオ(コロンビア/モビスター チーム),,
7 クリスティアン・ロドリゲス(スペイン/チーム アルケア・サムシック),,
8 クリス・ハミルトン(オーストラリア/チームDSM・フィルメニッヒ),,
9 ニコ・デンツ(ドイツ/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00' 36''
10 ジミー・ヤンセンス(ベルギー/アルペシン・ドゥクーニンク)+ 01' 07''
・・・
19 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)+ 02' 52''
個人総合順位
1 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)in 54h 38' 42''
2 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)+ 01' 37''
3 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)+ 01' 44''
4 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 02' 37''
5 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 03' 06''
6 マルク・ソレル(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 03' 10''
7 ミケル・ランダ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 04' 12''
8 アレクサンドル・ウラソフ(/ボーラ・ハンスグローエ)+ 05' 02''
9 キアン・アイデブルックス(ベルギー/ボーラ・ハンスグローエ)+ 05' 30''
10 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 08' 39''
ポイント賞
1 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク)208 Pts
2 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)135 Pts
3 アンドレアス・クロン(デンマーク/ロット・デスティニー)111 Pts
山岳賞
1 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)71 Pts
2 マイケル・ストーラー(オーストラリア/グルパマ・エフデジ)39 Pts
3 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)36 Pts
ヤングライダー賞
1 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)in 54h 41' 19''
2 キアン・アイデブルックス(ベルギー/ボーラ・ハンスグローエ)+ 02' 53''
3 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 06' 02''
チーム総合順位
1 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)in 163h 24' 07''
2 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)+ 10' 27''
3 ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)+ 15' 12''
リタイア
171 ケヴィン・ヴォークラン(フランス/チーム アルケア・サムシック)
第16ステージコースマップ
9月12日(火)第16ステージ
リエンクレス・プラヤ > べヘス
120.5 km(平坦/山頂フィニッシュ)
2回目の休息日が明け、いよいよ2023年ブエルタの戦いも残すは6日。うち3日間が山頂フィニッシュで、最終日前夜が累積獲得標高最多ステージだからこそ、マイヨ・ロホ争いの行方はいまだ終わってなどいないのだ。マドリード到着まできっと、熾烈な総合バトルは繰り返される。
海に突き出す岩の芸術が楽しめるリエンクレス・プラヤと、ロッククライミングで人気のべヘスが、晴れて史上初めてスペイン一周を受け入れる。つまり海から山へ。平和なビーチから、爆発的な激坂へ。いわゆる「平地ステージながら山頂フィニッシュ」という、今大会2度目の、ブエルタらしい奇妙なステージがやってきた!
全長120kmという、超がつくほどの短距離走でもある。タイムトライアルと最終日を除けば文句なしに最短ステージで、その最初の115kmは、まさに「平坦ステージ」の区分にふさわしい。小さな起伏は全体に散りばめられているものの、等級のつく山岳は存在しない。しかも、平地の大半は、カンタブリア海の厳しくも美しい波を眺めながら走る。翌日にアングリル山頂勝負を控える総合エースたちにとっては、休息日でズレが生じた体内時計を、大急ぎで調整する機会となる。
平地の果てには、文字通り「壁」が待っている。2級ベヘスは、いきなり14%ゾーンで幕を開ける。序盤1kmの平均勾配は11%弱と恐ろしく厳しく、上り全体の平均勾配自体も8.8%と高い。いや、真ん中に挟まれた緩やかな1kmを除けば、前2km後2kmの平均は……ほぼ10%に達するのだ!たったの4.8kmという短い山道だからこそ、爆発的なアタック合戦が繰り広げられるに違いない。
高低差図
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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