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【ブエルタ・ア・エスパーニャ2023 第13ステージ結果速報】ユンボ・ヴィスマが完全勝利、ヴィンゲゴー区間初優勝、クス区間2位、ログリッチ区間3位、総合も上位3位独占、エヴェネプールは失速
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部ブエルタ初区間優勝のヨナス・ヴィンゲゴー
フォルミガルからツールマレーまで134.7kmの難関山頂フィニッシュ2連戦の初日、アクチュアルスタートが切られると、思っていたようなアタック合戦にはならずロマン・バルデ(チームDSM・フィルメニッヒ)が単独先頭で最初の3級山岳と国境を超えフランスへ。
下りで集団は縦一列棒状に伸び、超級オービスクを上り始めても先頭グループは形成されずにレースは展開され、残り距離100kmを切ってくると集団後方にはついていけなくなったジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ)の姿が。山頂まで3.6kmというところでアルメイダのグループに、ディフェンディングチャンピオンのレムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ)の姿も見え、その情報とともにメイン集団はペースを上げている、山頂はマイケル・ストーラー(グルパマ・エフデジ)が先頭通過。
長い下りでバーレーン・ヴィクトリアスからダミアーノ・カルーゾとエアントニオ・ティベーリが抜け出し、マイヨ・ロホ着用のセップ・クスとヨナス・ヴィンゲゴー(ともにユンボ・ヴィスマ)がチェックしている。1級スパンデルに入るとミケル・ランダ(バーレーン・ヴィクトリアス)のアタックにヴィンゲゴーがチェック、メイン集団はウィルコ・ケルデルマン、ロベルト・ヘーシンク(ユンボ・ヴィスマ)の牽引で山頂を目指し集団はすこしずつ人数を減らし始めている、山頂はストーラーが再び先頭通過で敢闘賞も獲得、2位通過はヴィンゲゴーでボーナスタイム4秒を獲得。
超級ツールマレーでケルデルマンの牽引が終わった残り距離8kmでヴィンゲゴーがアタック、単独でフィニッシュ地を目指す、クスとプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)は他のチームのエースたちについていくだけで大成功といえる盤石の体制を敷く。エンリク・マス(モビスター チーム)の揺さぶりにはクスがチェック、ユンボ・ヴィスマの圧倒的な数の有利に一矢報いるのは難しく、ヴィンゲゴーがブエルタ区間初優勝、総合タイムを稼ぐためアタックしたクスが区間2位、最後まで体力を温存することに成功したログリッチが区間3位、総合順位でもクス、ログリッチ、ヴィンゲゴーとユンボ・ヴィスマが完全勝利を成し遂げた。エヴェネプールは27分5秒後にチームメートとともにフィニッシュしている。
「今日は娘フリーダの誕生日なので勝利が欲しかった、チームのプランよりも理想的な結果になった、とても嬉しいし誇りに思う」ヴィンゲゴー勝利後インタビュー
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【ハイライト】ブエルタ・ア・エスパーニャ 第13ステージ|Cycle*2023
ステージ順位
1 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)in 03h 51' 10''
2 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)+ 00' 30''
3 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)+ 00' 33''
4 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 00' 38''
5 キアン・アイデブルックス(ベルギー/ボーラ・ハンスグローエ),,
6 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 00' 40''
7 ミケル・ランダ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 01' 15''
8 アレクサンドル・ウラソフ(/ボーラ・ハンスグローエ)+ 02' 12''
9 ステフ・クラス(ベルギー/トタルエネルジー)+ 02' 32''
10 マルク・ソレル(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 03' 08''
・・・
12 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 27' 05''
個人総合順位
1 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)in 46h 42' 54''
2 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)+ 01' 37''
3 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)+ 01' 44''
4 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 02' 37''
5 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 03' 06''
6 マルク・ソレル(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 03' 10''
7 ミケル・ランダ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 04' 12''
8 アレクサンドル・ウラソフ(/ボーラ・ハンスグローエ)+ 05' 02''
9 キアン・アイデブルックス(ベルギー/ボーラ・ハンスグローエ)+ 05' 30''
10 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 08' 39''
・・・
19 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 27' 50''
ポイント賞
1 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク)203 Pts
2 マライン・ファンデンベルフ(オランダ/EFエデュケーション・イージーポスト)85 Pts
3 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)80 Pts
山岳賞
1 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)36 Pts
2 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)27 Pts
3 マイケル・ストーラー(オーストラリア/グルパマ・エフデジ)25 Pts
ヤングライダー賞
1 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)in 46h 45' 31''
2 キアン・アイデブルックス(ベルギー/ボーラ・ハンスグローエ)+ 02' 53''
3 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 06' 02''
チーム総合順位
1 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)in 139h 36' 43'
2 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)+ 10' 27''
3 ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)+ 19' 20''
リタイア
126 カラム・スコットソン(オーストラリア/チーム ジェイコ・アルウラー)
85 ロベ・ヘイス(ベルギー/アルペシン・ドゥクーニンク)
184 アラン・ジュソーム(フランス/トタルエネルジー)
211 オールイス・アウラール(ベネズエラ/カハルラル・セグロスRGA)
第14ステージコースマップ
9月9日(土)第14ステージ
ソヴテール・ド・ベアルヌ(フランス) > ララ・ベラグア
156.5 km(山岳)
フランスとスペインを股にかけて行われる、ピレネー2連戦の2日目。前日とは異なり、ほぼ無名の、しかし敬意を払うにふさわしい難峠たちが、プロトンの前にそびえ立つ。特にステージ中盤の2つの超級は、とんでもない激坂だ。
ブルゴスBH所属のフランス人、シリル・バルテの生まれ故郷である中世都市ソヴテールを走り出すと、約55kmは平坦な上り基調。逃げの形成にはしばらく時間がかかりそうだ。なによりこれが意味することは、ステージの後半100kmに、2つの超級を含む4つの山岳がぎゅうぎゅうに詰め込まれているということ。つまり100kmで累積獲得標高3700m!
この平地から、突如として超級ウルセールへと上り始める。ツールでは2回しか用いられたことがないマイナーな山ながら(ただ2020年大会で登場したため登坂経験のある選手は多い)、11.1kmの山道は、平均勾配8.8%・最大14%と凄まじくキツイ。直後には20kmの急降下も待っている。
下り終えたら大急ぎで超級ポール・ド・ラローへ=プエルト・デ・ラローへ。てっぺんで国境を越えるこの山もまた、2007年を最後にツールでは使用されていない。登坂距離は14.9km、平均勾配は8%。直前のウルセールが麓から山頂まで延々と一定の難勾配が続くのに対して、こちらのラローは、途中に3か所計4kmほど勾配が大きく緩む場所がある。それ以外の場所は9〜11%と恐ろしい数字が並ぶ。しかも中盤には11%ゾーンが3kmにもわたって続くのだ。もしも、ここで、脚が止まってしまったら……大きくタイムを失ってしまうかもしれない。フィニッシュまでは、いまだ50km以上も残っている。
大会の母国スペインに帰り着いた後は、3級ラサを経て、最後の1級プエルト・デ・ベラグアへ。ブエルタ初登場のこの山は、登坂距離9.5km・平均6.3%と、数字的にはそれほど恐ろしくはない。ただ、手強い超級を2つ乗り越えた後に、決してイージーな上りなどありえないのだ。
高低差図
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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