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【ブエルタ・ア・エスパーニャ2023 第10ステージ結果速報】フィリッポ・ガンナが平均時速56km/hで個人TTを制す、セップ・クスはマイヨ・ロホをキープ
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部平均時速56km/hで走り抜いたフィリッポ・ガンナが区間優勝
休息日明けの個人タイムトライアル、バリャドリードを舞台に25.8kmの自分との戦い。シュテファン・ビッセガー(EFエデュケーション・イージーポスト)が28分58秒と、ターゲットタイムをマーク。元世界王者でアワーレコード(56.792km)保持者、イタリアチャンピオンジャージ着用のフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ)が中間計測タイムを全て更新しながら27分39秒(平均時速56km/h)でフィニッシュ、自身のアワーレコードに迫る驚きの好成績を出した。
ネルソン・オリヴェイラ(モビスター チーム)、マティア・カッタネオ(スーダル・クイックステップ)らも暫定2位と好走をみせたがガンナからは1分以上の差が開いている。アレクサンドル・ウラソフ(ボーラ・ハンスグローエ)が28分31秒(+52秒)と1分を割り込み、ジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ)も28分29秒(+50秒)暫定2位。
東京五輪個人TT金メダリストのプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)は金色のバイクで疾走し28分15(+36秒)、現世界王者の証、虹色のジャージとバイクのお披露目となったレムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ)は27分55秒(+16秒)、ガンナの記録には届かなかった。
最終走者でマイヨ・ロホに身を包んだセップ・クス(ユンボ・ヴィスマ)はステージ13位となる29分08秒(+1分29秒)、総合2位のマルク・ソレル(UAEチームエミレーツ)に17秒総合タイムを縮められたものの、26秒差で守りきりマイヨ・ロホのキープに成功している。
「リタイアしたジロのあとここでの勝利は目標であり夢だった。コースはとてもよかったし、天候にも恵まれた、ただただ楽しかった」ガンナ勝利後インタビュー
ステージ順位
1 フィリッポ・ガンナ(イタリア/イネオス・グレナディアーズ)in 00h 27' 39''
2 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 00' 16''
3 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)+ 00' 36''
4 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 00' 50''
5 アレクサンドル・ウラソフ(/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00' 52''
6 マティア・カッタネオ(イタリア/スーダル・クイックステップ)+ 01' 09''
7 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 01' 11''
8 マルク・ソレル(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 01' 12''
9 ネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル/モビスター チーム),,
10 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)+ 01' 18''
J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTubeチャンネル
【ハイライト】ブエルタ・ア・エスパーニャ 第10ステージ|Cycle*2023
個人総合順位
1 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)in 35h 52' 38''
2 マルク・ソレル(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 00' 26''
3 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 01' 09''
4 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)+ 01' 36''
5 レニー・マルティネス(フランス/グルパマ・エフデジ)+ 02' 02''
6 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 02' 16''
7 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)+ 02' 22''
8 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 02' 25''
9 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 02' 50''
10 アレクサンドル・ウラソフ(/ボーラ・ハンスグローエ)+ 03' 14''
ポイント賞
1 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク)158 Pts
2 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)79 Pts
3 マルク・ソレル(スペイン/UAEチームエミレーツ)73 Pts
山岳賞
1 エドゥアルド・セプルベダ(アルゼンチン/ロット・デスティニー)21 Pts
2 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)20 Pts
3 ヘスス・エラダ(スペイン/コフィディス)12 Pts
ヤングライダー賞
1 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)in 35h 53' 47''
2 レニー・マルティネス(フランス/グルパマ・エフデジ)+ 00' 53''
3 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 01' 07''
チーム総合順位
1 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)in 107h 06' 04''
2 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)+ 00' 57''
3 バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)+ 07' 27''
リタイア
194 ハビエル・ロモ(スペイン/アスタナ・カザクスタン チーム)
215 ジェフェルソン・セペダ/カハルラル・セグロスRGA)
第11ステージコースマップ
9月6日(水)第11ステージ
レルマ>ラグーナ・ネグラ(ビヌエサ)
163.5 km(平坦/山頂フィニッシュ)
いわばブエルタ名物であり、謎掛けのようでもあり。大会開催委員会により「フラットでありながら山頂フィニッシュ」という奇妙な分類がなされたステージ。約4時間もの平坦な時を過ごすからこそきっと、登坂距離わずか6.5kmの勝負地では、凝縮された、熾烈な戦いが繰り広げられるのだ。
3週間の戦いは折り返し地点に差し掛かった。ブエルタ・ア・ブルゴスではおなじみのレルマが、史上初めて、ブエルタ・ア・エスパーニャのプロトンを戦いへと送り出す。スタートからの145kmはほぼ平坦。等級のつく山岳は一切存在せず、ひたすら標高1000m前後の高原地帯を進む。ただ最終登坂突入前までに獲得標高は1500mを超えるから、当然、小さな上り下りはあちこちに点在する。
山入り前の145km地点=残り18.2km地点には、中間スプリントポイントが待っている。前日の個人タイムトライアルの結果次第では、最大6秒のボーナスタイムを狙って、総合エースたちが平地でもがく姿が見られるかもしれない。そもそも最終峠へ向けた熾烈なポジション取り&駆け引きは、とっくに始まっているはずだ。
道の終わりに待ち構えるのは、1級ラグーナ・ネグラ。仄暗い水を湛えた「黒い湖」へと誘う6.5kmの山道は、平均勾配自体は6.8%でしかない。ただ山頂まで1.5kmを切ると、最大勾配14%ゾーンの通過と共に、勾配はぐっと険しくなる。残り1kmで平均9%に至り、ラスト500mは11%を超える!
2020年大会の3日目にブエルタでこの山が初めて使用された際、ひどく目まぐるしい展開の末に、ラスト300mまでは9人が勝負に残っていた。最終的に3人のスプリントをダン・マーティンが制し、背後では、この300mという短距離で12秒失った総合エースさえいた。もちろん山頂には、10秒のボーナスタイムもかけられている。油断大敵だ。
高低差図
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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