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【ブエルタ・ア・エスパーニャ2023 第9ステージ結果速報】レナード・ケムナが聖なる山の細道を逃げ切り勝利、3つのグランツールでの区間優勝を達成
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部3つのグランツールでの区間優勝を達成したレナード・ケムナ
休息日前日の3度目の山頂フィニッシュ、カルタヘナからカラバカ・デ・ラ・クルスまで184.5kmの丘陵ステージは最初から最後まで波乱と混乱が満ち溢れていた。レース開始早々に風の影響で集団が分断されヨナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ)、レムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ)、アレクサンドル・ウラソフ(ボーラ・ハンスグローエ)、エンリク・マス(モビスター チーム)が後方に取り残される場面が。
高速巡行の中、ユンボ・ヴィスマが仕掛け総合上位勢が含まれた12人での先頭グループが形成され、モビスター チーム、UAEチームエミレーツ、バーレーン・ヴィクトリアスらが懸命に追いかける、絶対に逃してはならないメンバーはマイヨ・ロホ着用セップ・クス、プリモシュ・ログリッチ、ヴィンゲゴー、ウィルコ・ケルデルマン、ヤン・トラトニク、ディラン・ファンバーレ(ともにユンボ・ヴィスマ)、エヴェネプール、マティア・カッタネオ(ともにスーダル・クイックステップ)、ウラソフ、エマヌエル・ブッフマン、ニコ・デンツ(ともにボーラ・ハンスグローエ)、マテウジュ・ゴヴェカル(バーレーン・ヴィクトリアス)。
先頭グループは最初の1時間で50.1kmを走り最大で45秒のタイム差を広げたが1級山岳で追いつかれ、8人の新たな先頭グループが形成された。アマヌエル・ゲブレイグザビエル(リドル・トレック)、レナード・ケムナ(ボーラ・ハンスグローエ)、ヨナタン・カイセド(EFエデュケーション・イージーポスト)、マッテオ・ソブレロ(チーム ジェイコ・アルウラー)、ルーベン・フェルナンデス(コフィディス)、クリス・ハミルトン(チームDSM・フィルメニッヒ)、ダニエル・ナバーロ(ブルゴスBH)、ヨン・バレネチェア(カハルラル・セグロスRGA)。彼らは容認され8分35秒までタイム差は広がったが横風の悪夢が再びプロトンを襲う。
残り距離80.4km、進行方向が変わりスーダル・クイックステップ、ユンボ・ヴィスマ、ボーラ・ハンスグローエら強力してが横風分断作戦を決行、後方に置き去りにされたのはレニー・マルティネス(グルパマ・エフデジ)とワウト・プールス(バーレーン・ヴィクトリアス)、タイム差はあっ言う間に1分以上広がってしまった。強靭な追いかけっこ30kmは近く続き、先頭グループとのタイム差が3分半まで縮まった残り距離52kmで後続グループが合流、レースはようやく落ち着きをみせた。
聖なる都市の7年に1度の聖年を宣伝するために整備された2級カラバカ・デ・ラ・クルスのフィニッシュ地点では泥が流れたため、フィニッシュ手前2.6km地点で総合タイムを計測するとアナウンスがされた。先頭8人が上り始めハミルトンが加速しケムナ、カッタネオ、ゲブレイグザビエルとついていく。残り距離5kmでケムナが抜け出しそのままペダルを踏み抜きツール、ジロにつづくブエルタでの区間優勝を達成。
メイン集団からはジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ)のアタックにウラソフがついていき、5秒ギャップがある地点で総合タイムが計測された。ログリッチ、ヴィンゲゴー、エヴェネプール、マス、フアン・アユソ(UAEチームエミレーツ)は同じ3分16秒遅れでカウントされ、総合4位につけていたプールスが21位まで順位を落としている。
「ジロの後辛い時期を過ごしてきたけど、ポディウムに戻ってこれて、3つのグランツールでステージ優勝できてとても嬉しい」ケムナ勝利後インタビュー
J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTubeチャンネル
【ハイライト】ブエルタ・ア・エスパーニャ 第9ステージ|Cycle*2023
ステージ順位
1 レナード・ケムナ(ドイツ/ボーラ・ハンスグローエ)in 04h 28' 59''
2 マッテオ・ソブレロ(イタリア/チーム ジェイコ・アルウラー)+ 00' 13''
3 クリス・ハミルトン(オーストラリア/チームDSM・フィルメニッヒ)+ 01' 12''
4 アマヌエル・ゲブレイグザビエル(エリトリア/リドル・トレック)+ 01' 00''
5 ヨン・バレネチェア(スペイン/カハルラル・セグロスRGA)+ 01' 37''
6 ルーベン・フェルナンデス(スペイン/コフィディス),,
7 ヨナタン・カイセド(エクアドル /EFエデュケーション・イージーポスト)+ 02' 11''
8 ダニエル・ナバーロ(スペイン/ブルゴスBH)+ 02' 41''
9 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 03' 16''
10 アレクサンドル・ウラソフ(/ボーラ・ハンスグローエ)+ 03' 11''
・・・
14 レニー・マルティネス(フランス/グルパマ・エフデジ)+ 03' 27''
15 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)+ 03' 25''
16 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)+ 03' 16''
19 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ),,
20 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ),,
個人総合順位
1 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)in 35h 23' 30''
2 マルク・ソレル(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 00' 43''
3 レニー・マルティネス(フランス/グルパマ・エフデジ)+ 01' 02''
4 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 02' 24''
5 ミケル・ランダ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 02' 29''
6 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ),,
7 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)+ 02' 35''
8 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム),,
9 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 02' 45''
10 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 02' 55''
ポイント賞
1 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク)158 Pts
2 アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア/AG2Rシトロエン)66 Pts
3 マルク・ソレル(スペイン/UAEチームエミレーツ)65 Pts
山岳賞
1 エドゥアルド・セプルベダ(アルゼンチン/ロット・デスティニー)21 Pts
2 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)20 Pts
3 ヘスス・エラダ(スペイン/コフィディス)12 Pts
ヤングライダー賞
1 レニー・マルティネス(フランス/グルパマ・エフデジ)in 35h 24' 32''
2 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 01' 22''
3 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 01' 43''
チーム総合順位
1 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)in 105h 39' 46''
2 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)+ 01' 07''
3 バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)+ 04' 38''
第10ステージコースマップ
9月5日(火)第10ステージ
バリャドリード > バリャドリード
25.8 km(個人タイムトライアル)
1回目の休息日を利用して、約600kmの長旅を終えた選手たちが、「真実のテスト」に立ち向かう。全長25.8kmの個人タイムトライアル。決して長距離ではないものの、2度と埋まらない総合タイム差を作り出す可能性を秘めている。
なにしろ2017年以降の6大会中5大会で、個人タイムトライアルの勝者が、最終マイヨ・ロホに輝いてきた(初日ステージを除く)。もちろん現役の五輪TT金プリモシュ・ログリッチ&世界選TT王者レムコ・エヴェネプールが参戦する今年も、総合有力候補たちが秒単位の凄まじい戦いを繰り広げるに違いない。また特別スケジュールのせいで世界選手権が早々と終わってしまったせいか……アワーレコード保持者フィリッポ・ガンナも生まれて初めてブエルタに乗り込んでくる。
かつてはスペイン王国の首都として栄えた バリャドリードを起点とするコースは、ほぼフラット。獲得標高はわずか98mしかない。それでもステージ前半に、ちょっとした上りも待ち受ける。登坂距離はほんの600m程度ながら……平均勾配は6.5%。小さなでっぱりではあるが、決して無視することはできない。また前半10kmには直角+鋭角カーブが15回も登場する。一方で以降は4回だけ。つまり大きなギアを回して、トップスピードに乗ることができそうだ。ただラスト3kmはほぼほぼ一直線ながら、ロータリーが2つ、シケインが1つ潜む。テクニックの差が、秒数に跳ね返ってくるかもしれない。
前日の総合最下位から、降順で、1分間隔でコースへと走り出していく。最終盤にスタートする上位選手だけは、出走間隔は2分に広がる。また選手から開催委員会の計算によれば、23分前後の全力疾走。市民の憩いの場カンポ・グランデ公園で、選手たちは短い全力疾走を終える。
高低差図
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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