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サイクル ロードレース コラム 2023年9月2日

【ブエルタ・ア・エスパーニャ2023 第7ステージ結果速報】ブアニをリードアウトし続けたジョフレ・スープが最終コーナーでインを突きスプリントステージで区間初優勝

サイクルNEWS by J SPORTS 編集部
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長年のリードアウトのテクニックで勝利を掴んだジョフレ・スープ

長年積み重ねたリードアウトのテクニックを活かし勝利を掴んだジョフレ・スープ

ウティエルからオリヴァまで201kmの平坦ステージ。アクチュアルスタートが切られ飛び出したのはホセ・エラダ(コフィディス)とアンデル・オカミカ(ブルゴスBH)の2人、メイン集団はアルペシン・ドゥクーニンクが2分程度で牽引している。

スタートから60km地点でゲラント・トーマスイネオス・グレナディアーズ)が落車、第2ステージの落車で痛めた膝を気にしている様子が映し出されていた。広大なオリーブ畑を通り過ぎスペインで3番目に人口の多いバレンシアを通り地中海へ、海岸線を南下しアルブフェーラ自然公園と水田の風景を楽しみながらエラダを吸収、その23km後にこのステージ敢闘賞のオカミカも吸収。

中間スプリントポイントはカーデン・グローブス(アルペシン・ドゥクーニンク)が先頭通過、ヨナス・ヴィンゲゴーユンボ・ヴィスマ)が3位通過でボーナスタイムを2秒獲得。その後プロトンは速度を大幅に落としフラットな一本道を突き進む。

速度が上がり始めた残り距離11km、道幅のある幹線道路で集団落車が発生。フェリックス・エンゲルハート(チーム ジェイコ・アルウラー)が地面に叩きつけられ、ピエール・ラトゥール(トタルエネルジー)、セップ・クス(ユンボ・ヴィスマ)、イェツセ・ボル(ブルゴスBH)が巻き込まれしまった。さらに残り距離5.3kmで発生した集団落車ではイメン・アレンスマン(イネオス・グレナディアーズ)が緊急搬送されている。

アンテルマルシェ・サーカス・ワンティが先頭でフラムルージュ、ラスト300mの直角コーナーをインで曲がったジョフレ・スープ(トタルエネルジー)が先頭に、中央のラインでスプリントしたオールイス・アウラール(カハルラル・セグロスRGA)が追い上げるもスープがそのまま先頭でフィニッシュラインに飛び込んだ、グランツール区間初優勝。レニー・マルティネス(グルパマ・エフデジ)は同着でマイヨ・ロホを危なげなくキープしている。

「僕にとっても、チームにとっても信じられないことだ、ブアニをリードアウトして勝利の興奮を何度も味わったけど、純粋な勝利を味わうなんて言葉では言い表せない」スープ勝利後インタビュー

J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTubeチャンネル

【ハイライト】ブエルタ・ア・エスパーニャ 第7ステージ|Cycle*2023

ステージ順位
1 ジョフレ・スープ(フランス/トタルエネルジー)in 04h 56' 29''
2 オールイス・アウラール(ベネズエラ/カハルラル・セグロスRGA),,
3 エドワルト・トゥーンス(ベルギー/リドル・トレック),,
4 フアン・モラノ(コロンビア/UAEチームエミレーツ),,
5 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク),,
6 マライン・ファンデンベルフ(オランダ/EFエデュケーション・イージーポスト),,
7 ダビ・ゴンサレス(スペイン/カハルラル・セグロスRGA),,
8 ユーゴ・パージュ(フランス/アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ),,
9 フィリッポ・ガンナ(イタリア/イネオス・グレナディアーズ),,
10 マテウジュ・ゴヴェカル(スロベニア/バーレーン・ヴィクトリアス),,

個人総合順位
1 レニー・マルティネス(フランス/グルパマ・エフデジ)in 26h 37' 04''
2 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)+ 00' 08''
3 マルク・ソレル(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 00' 51''
4 ワウト・プールス(オランダ/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 01' 41''
5 ステフ・クラス(ベルギー/トタルエネルジー)+ 01' 48''
6 ミケル・ランダ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 01' 58''
7 ダビ・デラクルス(スペイン/アスタナ・カザクスタン チーム)+ 02' 23''
8 ジェフェルソン・セペダ(エクアドル/カハルラル・セグロスRGA)+ 02' 30''
9 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 02' 47''
10 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)+ 02' 50''

ポイント賞
1 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク)158 Pts
2 アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア/AG2Rシトロエン)66 Pts
3 ジョフレ・スープ(フランス/トタルエネルジー)61 Pts

山岳賞
1 エドゥアルド・セプルベダ(アルゼンチン/ロット・デスティニー)21 Pts
2 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)10 Pts
3 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)10 Pts

ヤングライダー賞
1 レニー・マルティネス(フランス/グルパマ・エフデジ)in 26h 37' 04''
2 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 02' 47''
3 フアン・アユソ(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 03' 06''

チーム総合順位
1 バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)in 79h 21' 07''
2 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)+ 00' 03''
3 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)+ 01' 15''

リタイア
32 テイメン・アレンスマン(オランダ/イネオス・グレナディアーズ)

第8ステージコースマップ

第8ステージコースマップ

9月2日(土)第8ステージ
デニア > ショレト・デ・カティ
165 km(山岳)

開幕から1週間。早くも3回目の難関山岳ステージが訪れる。むしろ逃げ屋向きの地形だが、マイヨ・ロホを巡る殴り合いも、最後の激勾配で勃発するはずだ。

舞台はコスタ・ブランカの内陸部。つまりトレーニングキャンプのメッカであり、ほぼすべてのプロ選手が、この一帯を知り尽くしている。中でもスタート地デニアは、「低酸素室」を有するアスリート専用ホテルで有名だ。そのデニアの海辺からスタートすると、序盤20kmだけは平坦な道を走る。その後はひたすらタフなアップダウンの繰り返し。

まずは2級山岳が4連発。一つひとつは決して恐るべき上りではない。しかし酷く曲がりくねった道と、絶え間ない上り下りが、確実に選手たちの脚を削っていく。山岳ポイント収集に励む選手もいるだろう。4つの峠を越えた先には、中間ポイントも待っている。過去2大会は、緑のジャージは順当にスプリンターの手に渡ったが、今大会の「キング・オブ・スプリンター」の称号の行方やいかに。

そして目まぐるしく、爆発的な、ラスト10kmがやってくる。選手たちの目の前には、文字通りの「壁」が立ちはだかる。1級ショレト・デ・カティの山道は3.9kmと短いが、平均勾配はなんと11.4%。途中1kmにわたって15%超の激勾配ゾーンも待ち構え、最大勾配は22%にまで跳ね上がる!

しかし全部で7つある難関山岳ステージの中で、唯一、この日は山頂で終わらないのだ。フィニッシュは山頂から3.3km先。勝ちが欲しいなら、約2kmのダウンヒルと、約1.5kmの平地(微妙に上り基調)を攻略せねばならない。まさに2017年大会で同じ山が使われた際は、得意なはずの激坂で上手く力を温存したジュリアン・アラフィリップが、3人による平地スプリントを制した。また後方では後の総合覇者クリストファー・フルームが、激坂で3度の加速を切り、大多数のライバルから17秒差をもぎ取っている。

高低差図

高低差図

ステージ詳細テキスト:宮本あさか

J SPORTS編集部

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