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【ブエルタ・ア・エスパーニャ2023 第2ステージ結果速報】アンドレアス・クロンがグランツール区間初優勝、アンドレア・ピッコロがマイヨ・ロホ獲得
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部トレーニング中の事故で亡くなったデデッカーに勝利を捧げるクロン
マタロを出発し内陸の峠をこなしバルセロナに戻ってくる181.8kmの丘陵ステージ。悪天候を考慮してフィニッシュ手前9km地点が総合タイムとして計測されることになったが、ボーナスポイントタイムとフィニッシュのボーナスタイムは別途反映される。
スタート直後の3級山岳はハビエル・ロモ(アスタナ・カザクスタン チーム)が先頭通過、マッテオ・ソブレロ(チーム ジェイコ・アルウラー)とジョエル・ニコラウ(カハルラル・セグロスRGA)の3人にアンドレア・ピッコロ(EFエデュケーション・イージーポスト)とイェツセ・ボル(ブルゴスBH)が追いつき5人での先頭グループが形成された。
2級山岳はソブレロが先頭通過、ロモが2番通過して6ポイントで並んでいる。メイン集団はチームDSM・フィルメニッヒが2分程度のタイム差でコントロール。マイヨ・ロホ着用のロレンツォ・ミレージの近くにマイヨ・ベルデを着用したロマン・バルデが位置している。長い下り基調のうねる道でレムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ)がチームメート4人とともに1分遅れを回復しようと奮闘し、ペラヨ・サンチェス(ブルゴスBH)とカラム・スコットソン(チーム ジェイコ・アルウラー)が落車し、その後オスカー・オンレー(チームDSM・フィルメニッヒ)がリタイアしている。
先頭グループからニコラウとボルがついていけなくなり、ロモ、ソブレロ、ピッコロの3人が快調にペダルを踏み続け、降雨で濡れた路面の市内のラウンドアバウトでプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)とゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ)が落車、プロトンのペースを落とすようディラン・ファンバーレとヨナス・ヴィンゲゴーが集団をコントロールする姿が見られた。同じタイミングで先頭グループのピッコロも落車し素早くバイク交換をすることができた。
マイヨ・ロホの可能性が出てきたピッコロ(+6秒)とロモ(+17秒)の2人になった先頭グループが30秒程度マージンを持ってバルセロナ市内、残り距離9km地点のモンジュイックの丘へ。その後ロマン・グレゴワール(グルパマ・エフデジ)やバルデらのステージ狙いのグループに吸収され勾配のきつい区間でアンドレアス・クロン(ロット・デスティニー)がアタック一発で抜け出しに成功、そのまま独走でみごとグランツール区間初優勝、天を指差しながら8月23日にトレーニング中の事故で亡くなったティール・デデッカーに勝利を捧げた。
「ハードな1日だった、濡れた路面でも勝てると信じていた、もしグランツールで勝利できたら亡くなった母に捧げようと思ってたけど、今日の勝利はティールとチームのためのものだ」クロン勝利後インタビュー
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【ハイライト】ブエルタ・ア・エスパーニャ 第2ステージ|Cycle*2023
ステージ順位
1 アンドレアス・クロン(デンマーク/ロット・デスティニー)in 04h 10' 06''
2 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク),,
3 アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア/AG2Rシトロエン),,
4 アンドレア・バジオーリ(イタリア/スーダル・クイックステップ),,
5 フェルナンド・バルセロ(スペイン/カハルラル・セグロスRGA),,
6 イバン・ガルシア(スペイン/モビスター チーム),,
7 ロマン・グレゴワール(フランス/グルパマ・エフデジ),,
8 レナルト・ファンイートヴェルト(ベルギー/ロット・デスティニー),,
9 マライン・ファンデンベルフ(オランダ/EFエデュケーション・イージーポスト),,
10 コーブ・ホーセンス(ベルギー/アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ),,
個人総合順位
1 アンドレア・ピッコロ(イタリア/EFエデュケーション・イージーポスト)in 04h 27' 23''
2 ハビエル・ロモ(スペイン/アスタナ・カザクスタン チーム)+ 00' 11''
3 イバン・ガルシア(スペイン/モビスター チーム)+ 00' 13''
4 ロマン・バルデ(フランス/チームDSM・フィルメニッヒ),,
5 マックス・プール(イギリス/チームDSM・フィルメニッヒ),,
6 ネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル/モビスター チーム),,
7 イマノル・エルビティ(スペイン/モビスター チーム),,
8 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム),,
9 エイネルアウグスト・ルビオ(コロンビア/モビスター チーム),,
10 ショーン・フリン(イギリス/チームDSM・フィルメニッヒ),,
ポイント賞
1 アンドレアス・クロン(デンマーク/ロット・デスティニー)30 Pts
2 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク)25 Pts
3 アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア/AG2Rシトロエン)22 Pts
山岳賞
1 マッテオ・ソブレロ(イタリア/チーム ジェイコ・アルウラー)6 Pts
2 ハビエル・ロモ(スペイン/アスタナ・カザクスタン チーム)6 Pts
3 アンドレアス・クロン(デンマーク/ロット・デスティニー)3 Pts
ヤングライダー賞
1 アンドレア・ピッコロ(イタリア/EFエデュケーション・イージーポスト)in 04h 27' 23''
2 ハビエル・ロモ(スペイン/アスタナ・カザクスタン チーム)+ 00' 11''
3 マックス・プール(イギリス/チームDSM・フィルメニッヒ)+ 00' 13'
チーム総合順位
1 EFエデュケーション・イージーポスト(アメリカ)in 12h 47' 35''
2 アスタナ・カザクスタン チーム(カザフスタン)+ 00' 11''
3 チームDSM・フィルメニッヒ(オランダ)+ 00' 13''
リタイア
167 オスカー・オンレー(イギリス/チームDSM・フィルメニッヒ)
第3ステージコースマップ
8月28日(月)第3ステージ
スリア > アリンサ.ルアンドラ
158.5 km(山岳)
2023年ブエルタは容赦しない。開幕してたったの3日目に、いきなり難関山頂フィニッシュが組み込まれた。しかも、たどり着く先は、ほぼ標高2000m。3週間後の栄光を追い求める者たちは、早くもトップギアに切り替えねばならない。
目指すはピレネー山脈の小国アンドラ。ブエルタはもちろん、ツールでもおなじみの山国へ入るまでは、これといった難所は登場しない。それでもカステルタヤ山塊の麓から走り出すステージ前半は、小さなアップダウンには事欠かないし、カルダネー川のほとりを走る道は、幾多のうねりもはらむ。50kmほど進んだ先で進路を北に取った後も、じわり、じわり、と少しずつ標高を上げていく。
107.1km地点で国境を越えたら、あとはひたすら高山の戦いへとまっしぐら。延々30kmかけて山を上る途中の、標高1000mを超えた先に中間スプリントが待ち受けているのは、まさにブエルタならではと言うべきか。その長い山道の終わりに、1級オルディノ峠(登坂距離8.9km)に差し掛かると、勾配は一時7%台へと跳ね上がる。標高1980mまで上り詰めた果ての、酸素の薄い山頂には、ボーナスタイムもかけられている。
ヘアピンカーブ多発の長い下りを挟み、改めて上りへ。スキーリゾートとして名高い1級アリンサルで、史上初めてブエルタの区間フィニッシュが争われる。全長8.3km・平均勾配7.7%の山道は、登れば登るほど険しさは増していく。中でも山頂まで4kmを切ると、10%前後の難勾配が延々2kmにわたり続く。最大13%ゾーンもあちこちに散らばる。
勝負が決するのは標高1914mの山の上。幾多の尾根を見下ろすように、あたりには雄大な景色が広がり、真の山男がゆうゆうとマイヨ・ロホを身にまとうことだろう。ただし、これは全部で6回登場する難関山頂フィニッシュの、いまだ1つ目に過ぎない。
高低差図
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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