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【ツール・ド・フランス2023 第18ステージ結果速報】ゼロキロファーストアタックからの逃げ切り勝利を決めたのはカスパー・アスグリーン、ウルフパックに歓喜をもたらす
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部カスパー・アスグリーンが逃げ切り勝利、グランツール区間初優勝
ムチエからブール・カン・ブレスまで184.9kmの平坦ステージ、16kmの長いパレードランを経てアクチュアルスタートが切られるとゼロキロファーストアタックで飛び出したのはカスパー・アスグリーン(スーダル・クイックステップ)とヨナス・アブラハムセン(ウノエックス・プロサイクリング チーム)の2人、追いかけるメンバーの中で唯一ブリッジに成功したのはヴィクトル・カンペナールツ(ロット・デスティニー)、メイン集団は容認し最大で1分48秒のタイム差をつけた。
4級山岳をアブラハムセンが先頭通過、メイン集団は1分程度後方をチーム ジェイコ・アルウラーやアルペシン・ドゥクーニンク、チームDSM・フィルメニッヒが牽引している。2つめの4級山岳ではメイン集団をロット・デスティニーがペースを上げてアントニー・テュルジス(トタルエネルジー)やカンタン・パシェ(グルパマ・エフデジ)、パスカル・エインコールン(ロット・デスティニー)、フレッド・ライト(バーレーン・ヴィクトリアス)がアタック、しかし集団は新たな逃げを許さず、エインコールンに対してはマイヨ・ヴェール着用のヤスペル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)自らアタック潰しを行った。
残り距離66kmでエインコールンが再びアタック、抜け出すことに成功しカンペナールツの協力もあり先頭グループに合流、4人でフィニッシュ地を目指す。メイン集団はわずか30秒後方に位置している。
中間スプリントポイントもアブラハムセンが先頭通過、そのままレースを消化して残り距離20kmで48秒差、残り距離10kmで22秒差、ジュリアン・アラフィリップやティム・デクレルク(スーダル・クイックステップ)がアスグリーンのために追走の妨害をしている。
先頭4人のままフラムルージュ、メイン集団は6秒後方、元アワーレコード保持者でこの日の敢闘賞カンペナールツがラスト500mまで牽き倒し、一瞬お見合いかと思われた瞬間アスグリーンが加速、続いてアブラハムセンとエインコールンもスプリント、しかしアスグリーンが先頭のままフィニッシュラインに飛び込んだ、メイン集団は追いつけず同タイム着の先頭はフィリプセンだった。
「できるなら7人か8人で逃げたかった、小さな集団がフィニッシュまで行くのを見たことがあるから信じて戦った、逃げの仲間は本当に素晴らしかった、全員が勝利に値した、苦しい時期を支えてくれたすべての人たちとドリース・デヴェナインスにこの勝利を捧げたい」アスグリーン勝利後インタビュー
J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTube
【ハイライト】ツール・ド・フランス 第18ステージ|Cycle*2023
ステージ順位
1 カスパー・アスグリーン(デンマーク/スーダル・クイックステップ)in 04h 06' 48''
2 パスカル・エインコールン(オランダ/ロット・デスティニー),,
3 ヨナス・アブラハムセン(ノルウェー/ウノエックス・プロサイクリング チーム),,
4 ヤスペル・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・ドゥクーニンク),,
5 マッズ・ピーダスン(デンマーク/リドル・トレック),,
6 ケース・ボル(オランダ/アスタナ・カザクスタン チーム),,
7 ヨルディ・メーウス(ベルギー/ボーラ・ハンスグローエ),,
8 マッテオ・トレンティン(イタリア/UAEチームエミレーツ),,
9 クリストフ・ラポルト(フランス/ユンボ・ヴィスマ),,
10 ルーカ・モッツァート(イタリア/チーム アルケア・サムシック),,
個人総合順位
1 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)in 72h 04' 39''
2 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)+ 07' 35''
3 アダム・イェーツ(イギリス/UAEチームエミレーツ)+ 10' 45''
4 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 12' 01''
5 サイモン・イェーツ(イギリス/チーム ジェイコ・アルウラー)+ 12' 19''
6 ペリョ・ビルバオ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 12' 50''
7 ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 13' 50''
8 フェリックス・ガル(オーストリア/AG2Rシトロエン)+ 16' 11''
9 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)+ 16' 49''
10 ダヴィド・ゴデュ(フランス/グルパマ・エフデジ)+ 17' 57''
ポイント賞
1 ヤスペル・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・ドゥクーニンク)352 Pts
2 マッズ・ピーダスン(デンマーク/リドル・トレック)202 Pts
3 ブライアン・コカール(フランス/コフィディス)188 Pts
山岳賞
1 ジュリオ・チッコーネ(イタリア/リドル・トレック)88 Pts
2 フェリックス・ガル(オーストリア/AG2Rシトロエン)82 Pts
3 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)81 Pts
ヤングライダー賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 72h 12' 14''
2 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 04' 26''
3 フェリックス・ガル(オーストリア/AG2Rシトロエン)+ 08' 36''
チーム総合順位
1 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)in 217h 05' 34''
2 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)+ 15' 15''
3 イネオス・グレナディアーズ(イギリス)+ 20' 56''
リタイア
123 シモン・ゲシュケ(ドイツ/コフィディス)
126 アントニー・ペレス(フランス/コフィディス)
6 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ユンボ・ヴィスマ)
第19ステージコースマップ
7月21日(金)第19ステージ
モワラン・アン・モンターニュ > ポリニー
172.8 km(丘陵)
前日よりさらに北上し、最終勝負の地へ大急ぎで接近していく。総合エースたちは翌日の山岳ラストバトルに向けてできる限り体力を温存したいし、元気のあるスプリンターたちは、新たな勝利を求めて隊列を組むだろう。残り少ない区間勝利のチャンスを狙って、逃げ屋たちだって、力を振り絞るに違いない。
今ステージは100%ジュラ県で行われる。県産業アピールプロジェクト「メイド・イン・ジュラ」開始20周年を祝ってのことであり、つまり木製玩具製造が盛んなモワラン・アン・モンターニュから、ヴァン・ジョーヌ(黄ワイン)の生産地を巡り、最後は「コンテチーズの世界的首都」ポリニーへとたどり着く。コース前半に点在する美しき湖たちもまた、ジュラ県の誇る観光資源のひとつ。
決して道は平坦ではない。スタートから24km地点に待ち構える4級峠が、逃げの飛び出しを誘発するだろう。その後も軽く道はうねり続ける。すでに4つの山脈を乗り越えてきたスプリンターたちにとっては、大した起伏ではないものの、それでも疲れた脚には少々堪えるかもしれない。
フィニッシュ手前28kmに3級イヴォリ(登坂距離2.3km、平均勾配5.9%)が立ちはだかるのも、少々厄介だ。ちなみに今年のクリテリウム・デュ・ドーフィネ第5ステージでは、最後から2番目の山岳として使用された。あの日は総合チームがハイペースで坂道を上った(そして最終的にヨナス・ヴィンゲゴーが独走勝利を飾った)。ただし今ステージで制御権を握るのは、スプリンターチームのはず。なにしろこの日は、この山さえ乗り越えれば、あとはフィニッシュまでひたすら平地が続くのだ。
しかも最終8kmは完全なる一本道。ほんのわずかに上り基調ではあるものの、ロータリーさえ存在しない貴重な直線路の果てで、勝負が繰り広げられる。
高低差図
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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