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サイクル ロードレース コラム 2023年7月20日

【ツール・ド・フランス2023 第17ステージ結果速報】クイーンステージを制したのはフェリックス・ガル、ヴィンゲゴーがポガチャルに総合タイム7分35秒差

サイクルNEWS by J SPORTS 編集部
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フェリックス・ガルがグランツール区間初優勝

フェリックス・ガルがグランツール区間初優勝

獲得標高5000m超えのクイーンステージ、サン・ジェルヴェ・モン・ブランからクールシュヴェルまで165.7km、疲労をためた選手たちにアルプスの山々が牙を剥く。アクチュアルスタートで飛び出したのはフランスチャンピオンジャージ着用のヴァランタン・マドゥアス(グルパマ・エフデジ)とマグナス・コルトEFエデュケーション・イージーポスト)、しかし先頭グループは形成されず飛び出しと吸収を繰り返しながらハイペースで進み、赤玉ジャージに身を包んだジュリオ・チッコーネリドル・トレック)が1級山岳を先頭通過。

ジュリアン・アラフィリップスーダル・クイックステップ)が中間スプリントポイントを先頭通過、次の1級山岳の上りで34人の先頭グループがメイン集団に対し1分以上の差を開くことに成功。ユンボ・ヴィスマUAEチームエミレーツも2人づつ送り込み、ステージ狙いのチームは2、3人づつ乗っている。マティアス・スケルモース(リドル・トレック)の牽引で再びチッコーネが1級と2級の山頂を先頭通過。

つづら折りのダウンヒルではエガン・ベルナルイネオス・グレナディアーズ)が落車し後方へ下り、先頭グループはAG2Rシトロエンのナンス・ペテルスとベン・オコーナーがフェリックス・ガルのために、チーム ジェイコ・アルウラーのローソン・クラドック、クリス・ハーパーがサイモン・イェーツのために、バーレーン・ヴィクトリアスジャック・ヘイグペリョ・ビルバオのためにペースアップ、メイン集団はイネオス・グレナディアーズがカルロス・ロドリゲスのために牽引。

残り距離14.4kmでタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)が13人にまで縮小したメイングループから遅れ始め、マルク・ソレルが寄り添う。ユンボ・ヴィスマはセップ・クスの牽引に代わりペースアップをはかる。先頭グループではハーパーのペースアップでサイモン、ガル、ラファウ・マイカ(UAEチームエミレーツ)の4人が抜け出し、ユンボ・ヴィスマはティシュ・ベノートとウィルコ・ケルデルマンを下げてポガチャルに対しての総力戦に出る。

残り距離13kmで単独先頭に出たガルがペダルを踏み続け、背後に迫るサイモンからのプレッシャーをうけながらも最後まで走り抜けみごとグランツール初区間優勝を飾った。34秒後にサイモンが、1分38秒後にビルバオが、1分52秒後にマイヨ・ジョーヌ着用のヨナス・ヴィンゲゴーが(ユンボ・ヴィスマ)フィニッシュ。ポガチャルは7分37秒後にソレルとともにフィニッシュ、ヴィンゲゴーとの総合タイム差は7分35秒まで広がった。

「この1年は信じられないことばかりで、ツールでこれだけの結果を残せたこと、クイーンステージで勝てただなんて信じられない、チームのみんなに感謝したい」ガル勝利後インタビュー

J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTube

【ハイライト】ツール・ド・フランス 第17ステージ|Cycle*2023

ステージ順位
1 フェリックス・ガル(オーストリア/AG2Rシトロエン)in 04h 49' 08''
2 サイモン・イェーツ(イギリス/チーム ジェイコ・アルウラー)+ 00' 34''
3 ペリョ・ビルバオ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 01' 38''
4 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)+ 01' 52''
5 ダヴィド・ゴデュ(フランス/グルパマ・エフデジ)+ 02' 09''
6 トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー/ウノエックス・プロサイクリング チーム)+ 02' 39''
7 クリス・ハーパー(オーストラリア/チーム ジェイコ・アルウラー)+ 02' 50''
8 ラファウ・マイカ(ポーランド/UAEチームエミレーツ)+ 03' 43''
9 アダム・イェーツ(イギリス/UAEチームエミレーツ),,
10 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ/ユンボ・ヴィスマ)+ 03' 49''
・・・
22 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ+ 07' 37''

個人総合順位
1 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)in 67h 57' 51''
2 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)+ 07' 35''
3 アダム・イェーツ(イギリス/UAEチームエミレーツ)+ 10' 45''
4 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 12' 01''
5 サイモン・イェーツ(イギリス/チーム ジェイコ・アルウラー)+ 12' 19''
6 ペリョ・ビルバオ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 12' 50''
7 ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 13' 50''
8 フェリックス・ガル(オーストリア/AG2Rシトロエン)+ 16' 11''
9 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)+ 16' 49''
10 ダヴィド・ゴデュ(フランス/グルパマ・エフデジ)+ 17' 57''

ポイント賞
1 ヤスペル・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・ドゥクーニンク)323 Pts
2 マッズ・ピーダスン(デンマーク/リドル・トレック)186 Pts
3 ブライアン・コカール(フランス/コフィディス)178 Pts

山岳賞
1 ジュリオ・チッコーネ(イタリア/リドル・トレック)88 Pts
2 フェリックス・ガル(オーストリア/AG2Rシトロエン)82 Pts
3 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)81 Pts

ヤングライダー賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 68h 05' 26''
2 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 04' 26''
3 フェリックス・ガル(オーストリア/AG2Rシトロエン)+ 08' 36''

チーム総合順位
1 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)in 204h 45' 10''
2 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)+ 15' 15''
3 イネオス・グレナディアーズ(イギリス)+ 20' 56''

リタイア
64 フィル・バウハウス(ドイツ/バーレーン・ヴィクトリアス)
127 アレクシー・ルナール(フランス/コフィディス)

第18ステージコースマップ

第18ステージコースマップ

7月20日(木)第18ステージ
ムチエ > ブール・カン・ブレス
184.9 km(丘陵)

アルプスを抜け出して、2023年のツールは、最後の勝負地ヴォージュ山地へと向けて2日間の大移動を行う。山を必死に耐えてきたスプリンターたちにとっては、平地で過ごす、ご褒美のような2日間。すべてが予定通りに進めば、大集団スプリントフィニッシュに持ち込めるはずだ。

それにしても今年のフランス一周は極めて変則的。スペイン・バスク地方からスタートした後、ここまでフランスの南半分を斜めに横断してきただけに過ぎない。しかも第13ステージからこの第18ステージまでは、極めて狭い地域内のみで繰り広げられてきた。つまり選手を含むすべての帯同者にとって、移動が比較的少ないありがたい大会でもある。コースの重複や交差もしばしば。この日も第17ステージのフィニッシュ40km地点からスタートを切り、第13ステージの中盤で使用した道を逆走してから、独自に北を目指す。

前夜激戦の舞台となったロズ峠の麓、ムチエから走り出した後、開催委員会曰く「できる限り起伏を迂回した」コースを進む。1992年冬季五輪の開催地アルベールヴィルを通過し、Ag2rシトロエンチームのお膝下シャンベリーに立ち寄り、あのグラン・コロンビエの近くもすり抜けるが、難峠には一切立ち寄らない。ステージ中盤に2つの4級峠が登場する以外、平地巧者を苦しめる要素は存在しない。

しかもステージ後半は長く幅広の直線路が多く、スプリンターチームが隊列を組み上げるのには好都合。ただいくつも町中をすり抜けるから、市街地特有の道路事情には注意したい。またラスト5kmを切ると、5つのロータリーと4度の方向変換も待っている。

締めくくりは全長約1kmのロングストレート。後期ゴチック様式の荘厳なブルー王立修道院の眼の前で、この日の勝者は栄光をつかみとる。

高低差図

高低差図

ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS編集部

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