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【ツール・ド・フランス2023 第16ステージ結果速報】勝敗を決める個人タイムトライアル、互角に見えた総合争いはヴィンゲゴーの爆走でポガチャルに1分48秒差
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部圧倒的な走りで区間優勝したヨナス・ヴィンゲゴー
パシーからコンブルーまで22.4kmの個人タイムトライアル、2週間みっちり争って総合タイム差は10秒。この個人タイムトライアルで勝敗のゆくえは見えてくるだろうか。
ドリース・デヴェナインス(スーダル・クイックステップ)、ニキアス・アルント(バーレーン・ヴィクトリアス)、マッズ・ピーダスン(リドル・トレック)とトップタイムを更新する中、レミ・カヴァニャ(スーダル・クイックステップ)が中間計測を全て更新した上で35分42秒のターゲットタイムを叩き出す。ピエール・ラトゥール(トタルエネルジー)やシュテファン・キュング(グルパマ・エフデジ)もカヴァニャのタイムには及ばなかった。
全身を赤い水玉で飾ったジュリオ・チッコーネ(リドル・トレック)は2級山岳2.5kmの登坂に特化した走りを披露しみごと山岳ポイント5を獲得、単独の山岳賞首位となった。
ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ)がペースを抑えた走りで入り第1計測はカヴァニャから2秒遅れ、第2計測では20秒遅れの暫定4位、疲労が溜まっているのかと思われたが後半に巻き返し第3計測はトップタイム更新、暫定1位35分27秒でフィニッシュ。
総合4位につけるアダム・イェーツ(UAEチームエミレーツ)が35分48秒暫定5位でフィニッシュ、19秒差で総合3位のカルロス・ロドリゲス(イネオス・グレナディアーズ)より38秒上回ったため総合3位と4位が入れ替わった。
タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)から2分後に出走した最終走者のヨナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ)はスタートから飛ばしてオーバーペースのように見えたが最後まで力強く走り抜けた。ポガチャルは暫定首位のファンアールトの中間計測を22秒、40秒、45秒と大幅に更新し暫定首位の34分14秒とファンアールトに1分12秒もの差をつけてのフィニッシュだった。
しかし最初から飛ばしたヴィンゲゴーはポガチャルの中間計測を16秒、31秒、1分5秒と更新し続け32分36秒でフィニッシュ、ポガチャルから1分38秒の差をつけ平均時速も41.2km/hと40キロを超えたのは1人だけ。圧倒的な差を持ってファンアールトを上回ったポガチャルをさらに圧倒し、総合タイムは1分48秒差まで広がった。
「今日は最高の気分だ、今までで最高のタイムトライアルだった、今日の自分の走りを誇りに思うし勝利にとても満足している、まだで勝ったわけじゃない、これからもハードな日は続くしレースはまだ終わっていない」ヴィンゲゴー勝利後インタビュー
J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTube
【ハイライト】ツール・ド・フランス 第16ステージ|Cycle*2023
ステージ順位
1 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)in 00h 32' 36''
2 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)+ 01' 38''
3 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ユンボ・ヴィスマ)+ 02' 51''
4 ペリョ・ビルバオ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 02' 55''
5 サイモン・イェーツ(イギリス/チーム ジェイコ・アルウラー)+ 02' 58''
6 レミ・カヴァニャ(フランス/スーダル・クイックステップ)+ 03' 06''
7 アダム・イェーツ(イギリス/UAEチームエミレーツ)+ 03' 12''
8 マティアス・スケルモース(デンマーク/リドル・トレック)+ 03' 21''
9 マッズ・ピーダスン(デンマーク/リドル・トレック)+ 03' 31''
10 ダヴィド・ゴデュ(フランス/グルパマ・エフデジ),,
個人総合順位
1 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)in 63h 06' 53''
2 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)+ 01' 48''
3 アダム・イェーツ(イギリス/UAEチームエミレーツ)+ 08' 52''
4 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 08' 57''
5 ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 11' 15''
6 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)+ 12' 56''
7 ペリョ・ビルバオ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 13' 06''
8 サイモン・イェーツ(イギリス/チーム ジェイコ・アルウラー)+ 13' 46''
9 ダヴィド・ゴデュ(フランス/グルパマ・エフデジ)+ 17' 38''
10 フェリックス・ガル(オーストリア/AG2Rシトロエン)+ 18' 19''
ポイント賞
1 ヤスペル・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・ドゥクーニンク)323 Pts
2 マッズ・ピーダスン(デンマーク/リドル・トレック)186 Pts
3 ブライアン・コカール(フランス/コフィディス)178 Pts
山岳賞
1 ジュリオ・チッコーネ(イタリア/リドル・トレック)63 Pts
2 ニールソン・パウレス(アメリカ/EFエデュケーション・イージーポスト)58 Pts
3 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)57 Pts
ヤングライダー賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 63h 08' 41''
2 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 07' 09''
3 フェリックス・ガル(オーストリア/AG2Rシトロエン)+ 16' 31''
チーム総合順位
1 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)in 190h 06' 22''
2 イネオス・グレナディアーズ(イギリス)+ 09' 42''
3 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)+ 11' 36''
リタイア
135 マッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ/モビスター チーム)
第17ステージコースマップ
7月19日(水)第17ステージ
サン・ジェルヴェ・モン・ブラン>クールシュヴェル
165.7 km(山岳)
恐ろしきクイーンステージ。巨大峠をひたすら上り下りするうちに、獲得標高差は5000mを超える。最高標高は2300mを突き抜けるし、最大勾配は24%に達する。逆転マイヨ・ジョーヌを狙う野心家にとっては、今大会最大のチャンス。これを逃したら、もはや逆転可能なステージは1つしか残っていない。
今大会の謳い文句は「史上最も山の多い」ツールであり、また「過去と現在、未来が出会う」大会でもある。ピレネーの伝統峠トゥルマレ、中央山塊の復活ピュイ・ド・ドーム、この10年間ですっかり常連入りしたジュラのグラン・コロンビエ。そして、2020年に初めてツールに登場し、強烈な存在感を示したアルプスのコル・ド・ラ・ロズ……今区間の終わりにそびえる魔の山!
スプリンターたちにとっては試練の日。第15ステージのフィニッシュ地の麓から逆走する形で走り出し、17kmほど平坦な道を進んだら、あとはひたすら長い上りと長い下りの繰り返し。制限時間内に走り終えるために、早めに大きなグルペットを形成しておきたい。
山岳ポイント収集においては、極めて重要な1日となる。赤玉候補たちは序盤から積極果敢に逃げを打ち、1級峠×2と2級峠×1の山頂に向けて、熾烈なバトルを繰り広げるだろう。ただし今大会で唯一ポイントが「2倍」される超級ロズのてっぺんまで……今大会最高標高地点の2304mまで、果たして逃げ切れるだろうか。
なにしろロズの山道は28.1kmと、気が遠くなるほど長い。平均勾配こそ6%に過ぎないが、これは前半の約14kmが、勾配が3〜8%と安定しないだらだら坂のせいだ。またその後に3kmほど下りと平坦も挟まる。山頂まで11kmを切ると、いよいよ急勾配に突入する。それでも、まだ、平均勾配は8%弱に過ぎない。
ロズの恐ろしさが牙を向くのは、最後の5km。「自転車専用道路」として、2019年に舗装されたばかりの道は、ここから一気に勾配が10%前後に跳ね上がる。標高2000mを超えた直後には、24%の壁が立ちはだかるし、山頂直前には改めて、18%の激勾配が襲いかかる。
ただしミゲルアンヘル・ロペスがコロンビア人としての心肺機能を大いに見せつけ、タデイ・ポガチャルが少々苦しんだ3年前とは異なり、今年、勝負が決するのはロズの山頂ではない。そこからクールシュヴェルへと急降下し……クールシュヴェルの山岳飛行場へと降り立つ。栄光は537mの短い滑走路の先にある。国際飛行場としては世界一厳しい勾配18.66%を誇るそうだから、最後にもう1度、もがかねばならない!
高低差図
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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