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サイクル ロードレース コラム 2023年7月12日

【ツール・ド・フランス2023 第10ステージ結果速報】荒れ狂う展開の中、逃げにのったビルバオが冷静にツール区間初優勝を掴み取る、総合順位も5位までジャンプアップ

サイクルNEWS by J SPORTS 編集部
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プロ13年目にしてツール区間初優勝ペリョ・ビルバオ

プロ13年目にしてツール区間初優勝ペリョ・ビルバオ

火山と火山湖が織りなす風景が楽しいヴュルカニアからイソワールまで167.2kmの丘陵ステージ。スタートから上りのためアクチュアルスタートが切られるとオリヴィエ・ルガック(グルパマ・エフデジ)が最初に飛び出し大勢の選手が逃げに乗るための激しいアタック合戦を繰り広げた。

3級モレノはアントン・チャーム(ウノエックス・プロサイクリング チーム)が先頭通過、10人程度のグループが10秒程度先行し、メイン集団からサイモン・イェーツチーム ジェイコ・アルウラー)、ヨナス・ヴィンゲゴーユンボ・ヴィスマ)、タデイ・ポガチャルUAEチームエミレーツ)、ロマン・バルデチームDSM・フィルメニッヒ)らが含まれたグループが抜け出し先頭グループに追いついた。さらにそこからマティアス・スケルモースリドル・トレック)らアタックする選手が続出。メイン集団はイネオス・グレナディアーズの牽引で45秒後方から追いかける。

マイヨ・ジョーヌグループから20秒の差をつけた11人が先頭グループとなり、メイン集団はヴィンゲゴーに追いついたが、ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ)がジュリオ・チッコーネ(リドル・トレック)やヴィクトル・カンペナールツ(ロット・デスティニー)を連れ先頭グループに合流したが、メイン集団に追いつかれた。

ミハウ・クフィアトコフスキ(イネオス・グレナディアーズ)、ルイス・メインチェスアンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)、クレマン・シャンプッサンチーム アルケア・サムシック)、クリスツ・ニーランズ(イスラエル・プレミアテック)、スケルモースの5人が再び抜け出し、後続を突き放せないままワウト・プールス(バーレーン・ヴィクトリアス)が2つ目の3級山岳を先頭通過。

ダウンヒルでジュリアン・アラフィリップスーダル・クイックステップ)とマテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス)の2人が抜け出すも平地でリリアン・カルメジャーヌ、ゲオルク・ツィマーマン(ともにアンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)、ネルソン・オリヴェイラ(モビスター チーム)ら追いつかれメイン集団に吸収された。

エステバン・チャベスEFエデュケーション・イージーポスト)、カスパー・アスグリーン(スーダル・クイックステップ)、ペリョ・ビルバオ(バーレーン・ヴィクトリアス)、スケルモース、ツィマーマン、ニック・シュルツ(イスラエル・プレミアテック)、ワレン・バルギル(チーム アルケア・サムシック)の7人がタイムギャップをつけることに成功。

中間スプリントポイントはアスグリーンが先頭通過、クフィアトコフスキ、アラフィリップ、ベン・オコーナーAG2Rシトロエン)、ニーランズら7人の追走が合流、14人の先頭グループとなり2級山岳はバルギルが3級山岳チャベスは先頭通過。下りでメイン集団からマチュー・ファンデルプールアルペシン・ドゥクーニンク)とファンアールトが飛び出すも2分半のタイムギャップを埋めることはできなかった。

残り距離32.5km、3級シャペル・マルクスで先頭グループからニーランズが独走を開始、ラスト3kmで吸収されるもこの日の敢闘賞を手に入れた。オコーナーが先頭でフィニッシュ地を目指しツィマーマンがフラムルージュ手前でロングアタック、ビルバオがすかさずチェック、ラスト200mでスプリント開始でビルバオが強さを見せ、ツール区間初優勝を決めた。総合11位につけていたビルバオはこの勝利で総合5位までジャンプアップ、メイングループは2分53秒後に集団フィニッシュ、ビルバオ以外に大きな変動はなかった。

「ラスト3kmでは自分が最速だとわかっていた、ジーノのためという自分が走る理由を思い出しながら持てるエネルギーをすべて使って走った。プロ13年目にしてツール初勝利、特別な瞬間だ」ビルバオ勝利後インタビュー

J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTube

【ハイライト】ツール・ド・フランス 第10ステージ|Cycle*2023

ステージ順位
1 ペリョ・ビルバオ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス)in 03h 52' 34''
2 ゲオルク・ツィマーマン(ドイツ/アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ),,
3 ベン・オコーナー(オーストラリア/AG2Rシトロエン),,
4 クリスツ・ニーランズ(ラトビア/イスラエル・プレミアテック),,
5 エステバン・チャベス(コロンビア/EFエデュケーション・イージーポスト),,
6 アントニオ・ペドレロ(スペイン/モビスター チーム)+ 00' 03''
7 マティアス・スケルモース(デンマーク/リドル・トレック)+ 00' 27''
8 ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド/イネオス・グレナディアーズ),,
9 ワレン・バルギル(フランス/チーム アルケア・サムシック)+ 00' 30''
10 ジュリアン・アラフィリップ(フランス/スーダル・クイックステップ)+ 00' 32''

個人総合順位
1 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)in 18h 33' 13''
2 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)+ 00' 17''
3 ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 02' 40''
4 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 04' 22''
5 ペリョ・ビルバオ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 04' 34''
6 アダム・イェーツ(イギリス/UAEチームエミレーツ)+ 04' 39''
7 サイモン・イェーツ(イギリス/チーム ジェイコ・アルウラー)+ 04' 44''
8 トーマス・ピドコック(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)+ 05' 26''
9 ダヴィド・ゴデュ(フランス/グルパマ・エフデジ)+ 06' 01''
10 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)+ 06' 45''

ポイント賞
1 ヤスペル・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・ドゥクーニンク)260 Pts
2 ブライアン・コカール(フランス/コフィディス)149 Pts
3 マッズ・ピーダスン(デンマーク/リドル・トレック)143 Pts

山岳賞
1 ニールソン・パウレス(アメリカ/EFエデュケーション・イージーポスト)46 Pts
2 フェリックス・ガル(オーストリア/AG2Rシトロエン)28 Pts
3 トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー/ウノエックス・プロサイクリング チーム)26 Pts

ヤングライダー賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 42h 33' 30''
2 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 04' 05''
3 トーマス・ピドコック(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)+ 05' 09''

チーム総合順位
1 バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)in 127h 54' 45''
2 イネオス・グレナディアーズ(イギリス)+ 01' 11''
3 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)+ 05' 00''

リタイア
なし

第11ステージコースマップ

第11ステージコースマップ

7月12日(水)第11ステージ
クレルモン・フェラン > ムーラン
179.8 km(平坦)

第9ステージの終わりから滞在してきた中央山塊に別れを告げて、平らな大地へ。4ステージぶりに、ピュアスプリンターたちに出番が巡ってくる。絶対に失敗はしたくない。なにしろこのチャンスを逃すと、第18ステージまで、全力スプリントの機会は訪れない。

約10日後には、ツール・ド・フランス・ファムの開幕地として女子プロトンを迎え入れるクレルモン・フェランから、向かうは初登場の地ムーラン。アリエ県にツールが足を止めるのは実に10年ぶりであり、なによりツールにとっては、これにて晴れてフランス本土の「県庁所在地」全96都市コンプリートなんだとか!

ステージ前半はいまだ山の影がちらつく。ただし100km前後でジュリアン・アラフィリップが少年時代を過ごしたモンリュソンを駆け抜け、フィニッシュ手前61kmでこの日3つ目の4級峠を終えると、もはや地形的な難関は存在しない。

ムーラン(一般的には風車を想像させる)という地名に、一抹の不安もよぎる。幸いにも地名の由来は、かつてアリエ川で使われていた「水車」を使って進む外輪船とのこと。もちろん決して風の吹かない地域ではない。ただステージ終盤の東へと向かう一本道では、農地を囲むように並ぶ木立が、日々の生活においては風を遮る役目を果たしている。

2019年パリ〜ニース第3ステージでは大集団フィニッシュを受け入れ、サム・ベネットの勝利を見届けたムーランだが、フィナーレのコースは4年前の春とは完全に異なる。この日は残り2.5kmで、アリエ川にかかるレジュモルト橋を渡る。さらには立て続けに3つのコーナーをこなしたら、ラスト約1.3kmはほぼストレート。通常は小さな障害物がいたるところに点在し、フィニッシュライン上にさえ中央分離帯が存在するが、初めてのツール当日に向けて、大集団の全力疾走が可能なコースに早変わりする予定だ。

高低差図

高低差図

ステージ詳細テキスト:宮本あさか

J SPORTS編集部

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