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【ツール・ド・フランス2023 第4ステージ結果速報】ファンデルプールに牽かれたフィリプセンがスプリント勝負で2連勝、マイヨ・ヴェールに袖を通す
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部ヤスペル・フィリプセンが2連勝
ダックスからノガロサーキットまで181.8kmの移動ステージ、開幕からハードな日が続いていたためか、翌日の超級登坂を懸念してか、アクチュアルスタートが切られても逃げはおこらず最初の95kmの平均時速37km/hとスローペースでレースは展開された。
残り距離121kmの森の中を通る場所でワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ)やオリヴェル・ナーセン(AG2Rシトロエン)らがペースアップをはかり、集団を割るもすぐに一つに戻った。
中間スプリントポイントは万全の体制で挑んだアルペシン・ドゥクーニンクのヤスペル・フィリプセンが先頭通過、マイヨ・ヴェール争いで単独首位へ。その後ブノワ・コスヌフロワ(AG2Rシトロエン)とアントニー・ドゥラプラス(チーム アルケア・サムシック)が集団から抜け出すことに成功、1分程度先行し4級山岳はドゥラプラスが先頭通過、残り距離25kmで吸収されたがコスヌフロワは敢闘賞を手に入れた。
吸収してからは各チームが隊列を組み、位置取り争いをしながら速度はあがる。ノガロサーキットへと突入する入り口が狭く、前方に位置していなくてはならない。ヨナス・ヴィンゲゴーを守るユンボ・ヴィスマの隊列が先頭で入り口へ、マテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス)が先頭でサーキットへと飛び込み、ホームストレートで集団は縦長に伸びファビオ・ヤコブセン(スーダル・クイックステップ)が地面へと叩きつけられた。
ブライアン・コカールを牽引するアレクシー・ルナール(共にコフィディス)がフラムルージュを抜け、大きく曲がるコーナーを2つやりすごし、アレクサンダー・クリストフ(ウノエックス・プロサイクリング チーム)のリードアウトが加速、別のラインからマチュー・ファンデルプールがフィリプセン(共にアルペシン・ドゥクーニンク)が飛び出し、フィリプセンがカレブ・ユアン(ロット・デスティニー)の猛追を僅かに退け区間2連勝。総合勢も同タイム集団ゴールしている。
「サーキットは意外とトリッキーでクラッシュも多くて......、クラッシュさえなければ最高のフィニッシュだった、グリーンジャージは意識しているけどツールはまだまだ長い」フィリプセン勝利後インタビュー
J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTube
【ハイライト】ツール・ド・フランス 第4ステージ|Cycle*2023
ステージ順位
1 ヤスペル・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・ドゥクーニンク)in 04h 25' 28''
2 カレブ・ユアン(オーストラリア/ロット・デスティニー),,
3 フィル・バウハウス(ドイツ/バーレーン・ヴィクトリアス),,
4 ブライアン・コカール(フランス/コフィディス),,
5 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス/アスタナ・カザクスタン チーム),,
6 ダニー・ファンポッペル(オランダ/ボーラ・ハンスグローエ),,
7 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー/ウノエックス・プロサイクリング チーム),,
8 ルカ・メズゲッツ(スロベニア/チーム ジェイコ・アルウラー),,
9 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ユンボ・ヴィスマ),,
10 マッズ・ピーダスン(デンマーク/リドル・トレック),,
個人総合順位
1 アダム・イェーツ(イギリス/UAEチームエミレーツ)in 18h 18' 01''
2 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)+ 00' 06''
3 サイモン・イェーツ(イギリス/チーム ジェイコ・アルウラー),,
4 ヴィクトル・ラフェ(フランス/コフィディス)+ 00' 12''
5 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ユンボ・ヴィスマ)+ 00' 16''
6 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)+ 00' 17''
7 ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00' 22''
8 マイケル・ウッズ(カナダ/イスラエル・プレミアテック),,
9 マティアス・スケルモース(デンマーク/リドル・トレック),,
10 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ),,
ポイント賞
1 ヤスペル・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・ドゥクーニンク)150 Pts
2 ヴィクトル・ラフェ(フランス/コフィディス)80 Pts
3 カレブ・ユアン(オーストラリア/ロット・デスティニー)73 Pts
山岳賞
1 ニールソン・パウレス(アメリカ/EFエデュケーション・イージーポスト)18 Pts
2 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)7 Pts
3 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)4 Pts
ヤングライダー賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 18h 18' 07''
2 マティアス・スケルモース(デンマーク/リドル・トレック)+ 00' 16''
3 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ),,
チーム総合順位
1 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)in 54h 55' 09''
2 バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)+ 00' 42''
3 イネオス・グレナディアーズ(イギリス),,
リタイア
なし
第5ステージコースマップ
7月5日(水)第5ステージ
ポー > ラランス
162.7 km(山岳)
今年のプロトンはフランスの5大山脈をすべて制覇するからこそ、5日目にして、早くもピレネーへと足を踏み入れる。道の上には1級峠と超級峠が立ちはだかり、最終マイヨ・ジョーヌ候補の調子を見定める絶好の機会となりそうだ。
節目の110回大会を迎えたツールが、ポーに立ち寄るのはなんと史上74回目。この夏には第2回ツール・ド・フランス・ファム最終日の舞台ともなる。一方で 2018年に初めて区間フィニッシュを迎え入れたラランスだって、今年で早くも3回目。しかも2020年第9ステージでは、今回と同じポー発ラランス着で勝負が争われ……タデイ・ポガチャルの記念すべきツール区間初優勝を演出している!
その3年前のステージとほぼ同じコースが用意された。前半は平坦基調で、中盤には巨大山岳が立ちはだかる。その超級スデ峠(登坂距離15.2km、平均勾配7.2%)へのアプローチは少々異なるものの、後半は完全に同じ道を突き進む。つまり下った先の谷間で3級イシェール(4.2km、7%)をこなし、残り25kmから、いよいよ最後の難関1級マリー・ブランクへと挑みかかる。
ちなみに3年前は、序盤1時間ほど、壮大なアタック合戦が繰り広げられた。またスデ峠からの下りを利用して、逃げは大胆にタイム差を開きにかかった。マリー・ブランクの全長7.7km・平均8.6%の上りに入ると、満を持して総合系チームが高速隊列を組みあげる。上れば上るほど険しさが増していき、ついには勾配13%台後半にまで達する厳しい上り坂では、山頂まで3km、ポガチャルが攻撃に転じた。
山頂からフィニッシュまでは、いまだ18.5kmの距離を残している。うち半分はヘアピン多発のダウンヒルで、残る半分は追い風モードの平坦直線路。目まぐるしい展開の果ての、最後の最後までサスペンスが続くのかもしれない。3年前のポガチャルは総合ライバルたちと協力しあうことで、残り1kmで逃げの最後の1人を捕え、5人によるスプリントを制している。
高低差図
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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