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【ツール・ド・フランス2023 第2ステージ結果速報】ヴィクトル・ラフェが大会2日目にしてフランスに勝利をもたらし、コフィディスは15年ぶりのツール区間優勝
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部ツール初区間優勝のヴィクトル・ラフェ
ビトリア・ガスティスからサン・セバスティアンまで、クラシカ・サンセバスティアンに登場する峠を越える208.9kmの丘陵ステージ、マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ着用のニールソン・パウレス(EFエデュケーション・イージーポスト)が山岳ポイント収集の旅へ、同行者はレミ・カヴァニャ(スーダル・クイックステップ)、エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(トタルエネルジー)。
中間スプリントポイントは争わずにボアッソンハーゲンが、山岳ポイントはパウレスが順調にかき集めていく。メイン集団はUAEチームエミレーツが牽引、4分程度あったタイム差をじわじわと縮めつつもチーム内での連携に少し問題がみられた。
バスクの熱気が存分に詰まった2級ハイスキベルでパウレスは吸収され、ボーナスタイムポイントがある山頂に向けてマイヨ・ジョーヌ着用のアダム・イェーツがタデイ・ポガチャル(共にUAEチームエミレーツ)のために牽引、総合2位でマイヨ・ヴェール着用のサイモン・イェーツ(チーム ジェイコ・アルウラー)が加速、ポガチャルとヨナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ)がついていき、ポガチャルが山頂を先頭通過でボーナスタイム8秒を獲得、さらにペダルを踏み続け下りでヴィンゲゴーと抜け出すかたちに。
このまま先へと進みたいポガチャルに対しヴィンゲゴーはライバルをチェックするに留め、チームメートが追いつくのを待つ。追いついた後続の中からペリョ・ビルバオ(バーレーン・ヴィクトリアス)がカウンターで飛び出し逃げ切りを狙うもラスト5.5kmで捕えられ、エマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ)がさらにアタック、ユンボ・ヴィスマの牽引で追いつき、トーマス・ピドコック(イネオス・グレナディアーズ)、マティアス・スケルモース(リドル・トレック)の動きも封じる。
フラムルージュが近づき集団スプリントになるかと思われた瞬間、ヴィクトル・ラフェ(コフィディス)が早駆け、渾身のロングアタックが決まりみごとツール区間初優勝、2021年のジロ・デ・イタリアに続きグランツール2勝目。大会2日目にしてフランス人選手が勝利をおさめ、コフィディスはチームとして15年ぶりのツール・ド・フランスでの区間優勝、多くのプレッシャーを払拭する偉大な勝利となった。
「ユンボの人数が揃っていたからどうなるかわからなかったけれど、うまくいった。ユンボが働き過ぎだったので逆手を取れた」ラフェ勝利後インタビュー
J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTube
【ハイライト】ツール・ド・フランス 第2ステージ|Cycle*2023
ステージ順位
1 ヴィクトル・ラフェ(フランス/コフィディス)in 04h 46' 39''
2 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ユンボ・ヴィスマ),,
3 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ),,
4 トーマス・ピドコック(イギリス/イネオス・グレナディアーズ),,
5 ペリョ・ビルバオ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス),,
6 マイケル・ウッズ(カナダ/イスラエル・プレミアテック),,
7 ロマン・バルデ(フランス/チームDSM・フィルメニッヒ),,
8 ディラン・トゥーンス(ベルギー/イスラエル・プレミアテック),,
9 ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア/ボーラ・ハンスグローエ),,
10 ステフ・クラス(ベルギー/トタルエネルジー),,
個人総合順位
1 アダム・イェーツ(イギリス/UAEチームエミレーツ)in 09h 09' 18''
2 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)+ 00' 06''
3 サイモン・イェーツ(イギリス/チーム ジェイコ・アルウラー),,
4 ヴィクトル・ラフェ(フランス/コフィディス)+ 00' 12''
5 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ユンボ・ヴィスマ)+ 00' 16''
6 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)+ 00' 17''
7 マイケル・ウッズ(カナダ/イスラエル・プレミアテック)+ 00' 22''
8 ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア/ボーラ・ハンスグローエ),,
9 ミケル・ランダ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス),,
10 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ),,
ポイント賞
1 ヴィクトル・ラフェ(フランス/コフィディス)65 Pts
2 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)42 Pts
3 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ユンボ・ヴィスマ)36 Pts
山岳賞
1 ニールソン・パウレス(アメリカ/EFエデュケーション・イージーポスト)11 Pts
2 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)7 Pts
3 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)4 Pts
ヤングライダー賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 09h 09' 24''
2 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 00' 16''
3 マティアス・スケルモース(デンマーク/リドル・トレック),,
チーム総合順位
1 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)in 27h 29' 00''
2 バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)+ 00' 42''
3 イネオス・グレナディアーズ(イギリス),,
リタイア
41 リチャル・カラパス(エクアドル/EFエデュケーション・イージーポスト)
第3ステージコースマップ
7月3日(月)第3ステージ
アモレビエタ・エチャノ(スペイン) > バイヨンヌ
187.4 km(平坦)
プロトンは開幕の地スペインに別れを告げる。ここから先のツールは、最後まで母国フランスに留まり続ける。そして開幕以降厳しいアップダウンに苦しめられてきたピュアスプリンターたちに、大会3日目にして、ついに輝けるチャンスがやってくる。
そうはいってもバスクの道は、起伏に富んでいる。スタート地アモレビエタ・エチャノは、地球全体が新型コロナウイルスに侵される前年2019年まで、ワンデーレース「クラシカ・プリマベラ」の開催地としておなじみだった。同レースの史上最多優勝+表彰台を誇るのが、あのアレハンドロ・バルベルデであるからして……推して知るべし。ステージはいきなり3級登坂から始まり、立て続けに4級山岳も襲いかかる。
その後、道は、ビスケー湾沿いへ。雄大な海の風景を眺めながら……やはり小さな起伏の上り下りを繰り返す。ただ開催委員会によれば「風の影響は少ない」そうだし、100kmほど走った先で、本日4つ目にして、最後の山岳も晴れて終了する。前日のフィニッシュ地サン・セバスティアンを通り過ぎたら、お待ちかね、道はいよいよ平坦基調になる。
残り54kmで国境を越えると、いわゆるフランス側バスクに突入だ。2018年ツール最終個人TTの舞台となったサン・ペ・シュル・ニヴェルで、小さな小さな丘を上ったら、そこからのラスト20kmは下り気味。スプリンターチームは高速で列車を走らせるに違いない。
真夏には白シャツ・赤スカーフが正装の「バイヨンヌ祭」で賑わうフレンチバスクの都市が、マイヨ・ジョーヌを巡る戦いを受け入れるのは、実に20年ぶり。いくつものロータリーをこなし、かつて30回以上も区間フィニッシュを見届けてきた元自転車競技場=現サッカー&ラグビー競技場の前を駆け抜け、アドゥール川にかかる小さな橋を渡った先で、新しいバイヨンヌ勝者が誕生する。
高低差図
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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