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サイクル ロードレース コラム
【Cycle*2024 パリ〜ルーベ:プレビュー】あまりにも厳しくあまりに特殊な北の地獄から、先頭で生還する豪傑は誰だ!?
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【ジロ・デ・イタリア2023 第14ステージ結果速報】ニコ・デンツが今大会2勝目!マリア・ローザはブルーノ・アルミライルへ
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部区間2勝目!ニコ・デンツ(ボーラ・ハンスグローエ)
スタート地であるスイス・シエルでは陽光が降り注ぎ、深い緑が広がる山間でのパレードランは新城幸也選手(バーレーン・ヴィクトリアス)とマーク・カヴェンディッシュ(アスタナ・カザクスタン チーム)が談笑する姿も映し出された。
アクチュアルスタートが切られ、しばらく続く平坦路では逃げる気しかないローレンス・レックス(アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)が1人飛び出し、カヴェンディッシュらが追いついたグループは10km程度走ったところで吸収された。次に飛び出したオット・フェルハールデ(トレック・セガフレード)、マリウス・マイヤーホーファー(チームDSM)、ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(エオーロ・コメタ)の3人に追いつく形で合計29人の先頭グループが形成された。
1級シンプロンパス=パッソ・デル・センピオーネを上り始めると雨が降り始め、雨具を纏いながら走るメイン集団はこの日も安全に過ごすことを決めたようで、ダヴィデ・バイス(エオーロ・コメタ)が先頭で山頂を越えたとき、集団は約7分後方を走っていた。ティボー・ピノのために山岳ポイント潰しで逃げに乗ったブルーノ・アルミライル(共にグルパマ・エフデジ)は山頂2位通過、マリア・アッズーラはバイスに移動している。
45km続くダウンヒルは安全に下り再びイタリアへ、中間スプリントポイントはマイヤーホーファーが先頭通過。残り距離63kmでアルベルト・ベッティオル(EFエデュケーション・イージーポスト)が先頭グループから単独アタックをするとレースは一気に活性化。ニコ・デンツ(ボーラ・ハンスグローエ)がベッティオルを捕えると猛プッシュが続き、レックス、ダヴィデ・バッレリーニ(スーダル・クイックステップ)、ステファノ・オルダーニ(アルペシン・ドゥクーニンク)がカウンターで飛び出し、トムス・スクインシュ(トレック・セガフレード)がブリッジに成功、先頭4人が先行する。
レックスが脱落し、追走から抜け出すことに成功したベッティオル、デンツ、マイヤーホーファー、デレク・ジー(イスラエル・プレミアテック)のグループに吸収された。
残り距離3kmで14秒、2kmで15秒、1kmでも14秒と、逃げ切り目前ラスト800mで仕掛けたオルダーニのロングスプリントは力尽き、追走を牽引していたデンツが残り400mで先頭3人を捕え、ベッティオルがカウンターアタック、デンツが再び先頭に立つとジーの追い上げを許さず、粘り強いスプリントで今大会2勝目を挙げた。
ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ)のグループは21分11秒後に集団ゴール、総合タイム+18分37秒で23位につけていたアルミライルにマリア・ローザは移動している。
「今日は調子がよかったので再び先頭グループに入ることができた、最後の1kmで差を縮めることができたのはラッキーだった、ベッティオルの加速についていき全力を尽くした、素晴らしい時間を過ごしている」デンツ勝利後インタビュー
J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTube
【ハイライト】ジロ・デ・イタリア 第14ステージ|Cycle*2023
ステージ順位
1 ニコ・デンツ(ドイツ/ボーラ・ハンスグローエ)in 04h 37' 30''
2 デレク・ジー(カナダ/イスラエル・プレミアテック),,
3 アルベルト・ベッティオル(イタリア/EFエデュケーション・イージーポスト),,
4 ローレンス・レックス(ベルギー/アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)+ 00' 01''
5 ダヴィデ・バッレリーニ(イタリア/スーダル・クイックステップ),,
6 トムス・スクインシュ(ラトビア/トレック・セガフレード)+ 00' 04''
7 マリウス・マイヤーホーファー(ドイツ/チームDSM)+ 00' 10''
8 ステファノ・オルダーニ(イタリア/アルペシン・ドゥクーニンク)+ 00' 20''
9 アンドレア・パスクアロン(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00' 50''
10 ミルコ・マエストリ(イタリア/エオーロ・コメタ),,
・・・
81 新城幸也(日本/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 21' 11''
個人総合順位
1 ブルーノ・アルミライル(フランス/グルパマ・エフデジ)in 08h 17' 01''
2 ゲラント・トーマス(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)+ 01' 41''
3 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)+ 01' 43''
4 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 02' 03''
5 アンドレアス・レックネスン(ノルウェー/チームDSM)+ 02' 23''
6 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 03' 09''
7 レナード・ケムナ(ドイツ/ボーラ・ハンスグローエ)+ 03' 33''
8 テイメン・アレンスマン(オランダ/イネオス・グレナディアーズ)+ 04' 26''
9 ローレンス・デプルス(ベルギー/イネオス・グレナディアーズ)+ 04' 49''
10 ティボー・ピノ(フランス/グルパマ・エフデジ)+ 04' 54''
・・・
131 新城幸也(日本/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 02h 46' 44''
ポイント賞
1 ジョナサン・ミラン(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)164 Pts
2 デレク・ジー(カナダ/イスラエル・プレミアテック)112 Pts
3 パスカル・アッカーマン(ドイツ/UAEチームエミレーツ)88 Pts
山岳賞
1 ダヴィデ・バイス(イタリア/エオーロ・コメタ)144 Pts
2 ティボー・ピノ(フランス/グルパマ・エフデジ)114 Pts
3 エイネルアウグスト・ルビオ(コロンビア/モビスター チーム)68 Pts<
ヤングライダー賞
1 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)in 56h 19' 04''
2 アンドレアス・レックネスン(ノルウェー/チームDSM)+ 00' 20''
3 テイメン・アレンスマン(オランダ/イネオス・グレナディアーズ)+ 02' 23''
チーム総合順位
1 バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)in 168h 23' 58''
2 イスラエル・プレミアテック(イスラエル)+ 07' 03''
3 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)+ 29' 00''
リタイア
168 アレッサンドロ・ヴェッレ(イタリア/チーム アルケア・サムシック)
32 サムエーレ・バティステッラ(イタリア/アスタナ・カザクスタン チーム)
75 ステファン・デボッド(南アフリカ/EFエデュケーション・イージーポスト)
第15ステージコースマップ
5月21日(日)第15ステージ
セレーニョ > ベルガモ
195 km(山岳 ★★★★☆)
初夏のイル・ロンバルディア風。クラシックハンターのパンチ力がうなる。もちろんT・ポガチャルが2連覇中のモニュメントコースが、大会2度目の休息日前日、総合系ライダーの意欲をかきたてないわけがない。
ギザッロ教会の鐘は鳴り響かないけれど……今ステージに組み込まれた4峠すべては、近年の「落ち葉のクラシック」で登坂済み。なにより過去10年で3回「落ち葉のクラシック」フィナーレを受け入れてきたベルガモの、最終盤の行程は完全に同じだ。
スタート直後から道はすでにうねりをはらんでいる。35kmほど走った先で早くも1級ヴァルカヴァへ。登坂距離11.6kmの山道は、平均勾配8%とかなりの急坂。しかも終盤3.5kmに渡って平均11%超・最大17%の激坂ゾーンも待ち受ける。
その後は2つの異なる大きな輪を描く。まずは東側の周回に入り、2級セルヴィーノ(11.1km、5.6%、9%)&2級ミラゴロ・サン・サルヴァトーレ(5.2%、7%、12%)の連続登坂。ヘアピンカーブで結ばれた双子の山は、2016年イル・ロンバルディアと2017年ジロ第15ステージでは逆側から使用した。今ジロは順番を入れ替えることで、難度が1つ目<2つ目とクレシェンド。
東の周回を終え、フィニッシュ地ベルガモを確認がてら一旦通過したら、今度は西側の周回へ。ここで立ちはだかるのは、2021年イル・ロンバルディアで通過した2級ロンコラ・アルタ(10km)。平均勾配6.7%に騙されてはならない。単に序盤と終盤に勾配が低いせいだ。麓から1.5km地点には17%の壁ゾーンあり。その後も500m13%+5・5km8%超と、厳しい山道は続くのだ。
繰り返される起伏と、蛇行する道の締めくくりは、「いつも」のフィナーレ。残り5kmを切った直後に始まる約1.5kmの上り坂は、平均7.9%・最大12%と爆発力を要する上に、玉石の敷き詰められたゾーンも登場する。残り3kmで一転急降下。コーナーの続くテクニカルなダウンヒルで、石門で道幅が狭まる箇所もあり。つまりはイタリア自転車界の中心地とも呼べるベルガモの、丘の上の旧市街チッタ・アルタへと力いっぱい駆け上がり、新市街チッタ・バッサへと猛スピードで駆け下りる。
高低差図
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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