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【ジロ・デ・イタリア2023 第8ステージ結果速報】今季大活躍のベン・ヒーリーが50km独走しグランツール区間初優勝、ログリッチが総合タイムを14秒稼ぐ
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部活躍著しいベン・ヒーリー
テルニからフォッソンブローネまで207km丘陵ステージ、アクチュアルスタートが切られると激しいアタック合戦が繰り広げられた。ヴァランタン・パレパントル(AG2Rシトロエン)、ベン・ヒーリー(EFエデュケーション・イージーポスト)、デレク・ジー(イスラエル・プレミアテック)、カルロス・ベローナ(モビスター チーム)の4人がタイムギャップを作るもタイム差が15秒前後のまま、残り距離140kmでメイン集団が蓋をするまで時速50km/hを越える高速域での追いかけっこは続いた。
最初にトムス・スクインシュ(トレック・セガフレード)が単独で先頭4人に追いつき、サムエーレ・バティステッラ(アスタナ・カザクスタン チーム)、フィリッポ・ザナ(チーム ジェイコ・アルウラー)ら6人の追走グループにワレン・バルギル(チーム アルケア・サムシック)が、最後にオスカル・リースビーク(アルペシン・ドゥクーニンク)が合流し13人の強力な先頭グループが形成された。メイン集団はあっという間に4分以上後方へ、バルギルの総合タイム6分39秒を基準にチームDSMは集団をコントロール。多くのチームが先頭にメンバーを送っているため、追いつく必要のないチームが多い。
4級山岳イ・カップッチーニでヒーリーがアタック、誰も追いつけず残り距離50.3kmの独走を開始、下りでも軽快に飛ばし後続とのタイム差は開き続けた。ザナのアタックで追走はジー、ベローナ、バルギル、マッティア・バイス(エオーロ・コメタ)の5人に絞られた。メイン集団はイネオス・グレナディアーズがハイペースで上り、スーダル・クイックステップのアシスト陣へダメージを与えている。
2回目の4級山岳イ・カップッチーニでプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)がアタック、マリア・ローザのアンドレアス・レックネスン(チームDSM)はついていくがレムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ)は少し離され、ログリッチが再び加速しテイオ・ゲイガンハートとゲラント・トーマス(共にイネオス・グレナディアーズ)が合流し3人で協調しながらフィニッシュラインを目指す、エヴェネプールはジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ)とダミアーノ・カルーゾ(バーレーン・ヴィクトリアス)の3人でダメージを最小にするために先を急ぐ。
ヒーリーはペダルを緩めず両手をあげてフィニッシュラインへ飛び込み、グランツール区間初優勝を挙げた。4分34秒後にログリッチが、4分48秒後にエヴェネプールがフィニッシュ。ログリッチ、ゲイガンハート、トーマスの3人は総合タイムを14秒稼ぎ、レックネスンは20秒失ったもののマリア・ローザをキープ。明日は35kmの個人タイムトライアルが待っている。
「遠いところからのアタックだったけれど勝つためのチャンスを失いたくなかった、イタリアでのレースは自分に合っているし、これからも期待したい」ヒーリー勝利後インタビュー
J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTube
【ハイライト】ジロ・デ・イタリア 第8ステージ|Cycle*2023
ステージ順位
1 ベン・ヒーリー(アイルランド/EFエデュケーション・イージーポスト)in 04h 44' 24''
2 デレク・ジー(カナダ/イスラエル・プレミアテック)+ 01' 49''
3 フィリッポ・ザナ(イタリア/チーム ジェイコ・アルウラー),,
4 ワレン・バルギル(フランス/チーム アルケア・サムシック),,
5 カルロス・ベローナ(スペイン/モビスター チーム)+ 02' 12''
6 マッティア・バイス(イタリア/エオーロ・コメタ)+ 02' 37''
7 トムス・スクインシュ(ラトビア/トレック・セガフレード)+ 03' 51''
8 アレッサンドロ・トネッリ(イタリア/グリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネ)+ 03' 56''
9 オスカル・リースビーク(オランダ/アルペシン・ドゥクーニンク)+ 04' 00''
10 テイオ・ゲイガンハート(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)+ 04' 34''
11 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ),,
12 ゲラント・トーマス(イギリス/イネオス・グレナディアーズ),,
19 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 04' 48''
・・・
123 新城幸也(日本/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 24' 53''
個人総合順位
1 アンドレアス・レックネスン(ノルウェー/チームDSM)in 09h 52' 10''
2 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 00' 08''
3 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)+ 00' 38''
4 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 00' 40''
5 ゲラント・トーマス(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)+ 00' 52''
6 テイオ・ゲイガンハート(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)+ 00' 56''
7 オレリアン・パレパントル(フランス/AG2Rシトロエン)+ 00' 58''
8 アレクサンドル・ウラソフ(/ボーラ・ハンスグローエ)+ 01' 26''
9 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 01' 39''
10 レナード・ケムナ(ドイツ/ボーラ・ハンスグローエ)+ 01' 54''
・・・
155 新城幸也(日本/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 01h 48' 19''
ポイント賞
1 ジョナサン・ミラン(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)113 Pts
2 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク)100 Pts
3 マッズ・ピーダスン(デンマーク/トレック・セガフレード)89 Pts
山岳賞
1 ダヴィデ・バイス(イタリア/エオーロ・コメタ)86 Pts
2 ティボー・ピノ(フランス/グルパマ・エフデジ)50 Pts
3 カレル・ヴァチェク(チェコ/チーム コラテック)36 Pts
ヤングライダー賞
1 アンドレアス・レックネスン(ノルウェー/チームDSM)in 33h 52' 10''
2 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 00' 08''
3 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 00' 40''
チーム総合順位
1 イネオス・グレナディアーズ(イギリス)in 101h 38' 51''
2 EFエデュケーション・イージーポスト(アメリカ)+ 01' 57''
3 バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)+ 03' 03''
リタイア
163 ダヴィド・デッケル(オランダ/チーム アルケア・サムシック)
98 サムエーレ・ゾッカラート(イタリア/グリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネ)
186 フロリアン・ストーク(ドイツ/チームDSM)
114 フィリッポ・ガンナ(イタリア/イネオス・グレナディアーズ)
109 ラルス・ファンデンベルフ(オランダ/グルパマ・エフデジ)
第9ステージコースマップ
5月14日(日)第9ステージ
サヴィニャーノ・スル・ルビコーネ > チェゼーナ(テクノジム・ヴィレッジ)
35 km(個人タイムトライアル ★★★★☆)
大会第1週目の終わりの、正念場。個人タイムトライアル計3回・トータル73.2kmのうち、2回目の今ステージで、約半分の35kmを一気にこなす。道はほぼ完全に平坦で、ピュアスペシャリスト向き。最終マリア・ローザを追い求める者たちは、休息日を翌日に控えて、絶対に上手くやりこなさねばならない。
「賽は投げられた」。カエサルがこの有名な言葉を放ったのは、ルビコン川を渡る際だったという。その川辺に発展したサヴィニャーノ・スル・ルビコーネの市街地から、選手たちは孤独に1人ずつ、2度と後戻りできない戦いへと走り出していく。前ステージの総合最下位から降順にスタートし、ピンクジャージの持ち主が最終走者。ちなみに肝心のルビコン川は、10km前後で横断する。
コースは前述の通りスタートからフィニッシュまでほぼフラットで、たくさんの直線と、いくつかの直角カーブで構成されている。たいてい道幅は広く、地元メディアの報道によると「穴ひとつない」ほど完璧な舗装が施されているとのこと。計測地点は13km地点(残り22km)、23km地点(残り12km)、29km地点(残り6km)の全3か所。
最終盤はマルコ・パンターニの故郷チェゼーナの中心部を駆け抜けて、郊外の「テクノジム・ヴィレッジ」へ。今年で創設40周年のフィットネス機器会社「テクノジム」が運営する巨大なウェルネスセンターへと向かう最終ストレートは、1900mとひときわ長い。
開催委員会は走行時速52km〜56km前後、フィニッシュタイム38〜40分のハイスピードな戦いを予言する。五輪TT金メダル(プリモシュ・ログリッチ)、そして元欧州TT王者(レムコ・エヴェネプールやシュテファン・キュング)の贅沢な競演で、凄まじい数字がはじき出されるかもしれない。
高低差図
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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