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【ジロ・デ・イタリア2023 第4ステージ結果速報】マリア・ローザ争奪戦 激しいアタック合戦の末、抜け出した7人の強者たちからパレパントルが区間優勝、レックネスンが総合首位へ
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部区間優勝したオレリアン・パレパントル、2位のレックネスンはマリア・ローザ獲得
総合首位レムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ)の「このステージでマリア・ローザを手放したい」宣言が、2級山岳が3つ待ち構えるこの丘陵ステージに困難をもたらす。言葉通りであれば逃げ切り勝利を容認し、さらにマリア・ローザを手に入れるチャンスもあるのだと。
アクチュアルスタートのあと、逃げに乗りたい選手たちの激しいアタック合戦が続き、ベン・ヒーリー(EFエデュケーション・イージーポスト)アレッサンドロ・デマルキ(チーム ジェイコ・アルウラー)、ブランドン・マクナルティ(UAEチームエミレーツ)、ハルム・ファンハウケ(チームDSM)あたりが積極的に攻撃してスーダル・クイックステップが捕まえに行く、そんなシーンが2級峠の山頂をティボー・ピノ(グルパマ・エフデジ)が先頭で越えてからも見られた。
濡れた路面のダウンヒルでメカトラや落車が頻発する中、積極的に前に出ていたオレリアン・パレパントル(AG2Rシトロエン)、ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(エオーロ・コメタ)、ニコラ・コンチ(アルペシン・ドゥクーニンク)、ワレン・バルギル(チーム アルケア・サムシック)、アンドレアス・レックネスン(チームDSM)、アマヌエル・ゲブレイグザビエル、トムス・スクインシュ(共にトレック・セガフレード)の7選手がタイムギャップをつけることに成功、レースはようやく落ち着きをみせた。
中間スプリントポイントはアルバネーゼが先頭通過、2級モンテ・カッルオッツォはゲブレイグザビエル、ボーナスタイムのある中間スプリントポイントはレックネスンが先頭通過で3秒獲得。最終峠モレッラには4分40秒先行し7人で上り始め、残り距離7kmでコンチが一人抜け出したあとで力尽き、バルギルは遅れ始め、スクインシュがペースを上げ、パレパントルとレックネスンの3人で山頂を目指す。
背後ではイネオス・グレナディアーズがペースアップ、エヴェネプールのアシストの姿は見えなくなり、レックネスンが3度のアタックでゲブレイブザビエルとパレパントルを引き離す。勾配が緩んだところでパレパントルが追いつき山岳ポイントを先頭通過、そのまま2人で共闘して先を急ぎ先頭交代を繰り返しながらラスト150mでパレパントルがスプリントの脚を見せて区間優勝、2秒後にレックネスンがフィニッシュ。
エヴェネプールは2分1秒後に集団ゴール、宣言通り28秒差の総合2位へと順位を落とし、マリア・ローザ獲得の結果を聞いたレックネスンは歓喜で泣き崩れた。
「ジロは今年意識していたレース、レックネスンは強かったけど、互いに勝ち取れてとても嬉しい」パレパントル勝利後インタビュー
J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTube
【ハイライト】ジロ・デ・イタリア 第4ステージ|Cycle*2023
ステージ順位
1 オレリアン・パレパントル(フランス/AG2Rシトロエン)in 04h 16' 04''
2 アンドレアス・レックネスン(ノルウェー/チームDSM)+ 00' 02''
3 トムス・スクインシュ(ラトビア/トレック・セガフレード)+ 00' 57''
4 ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(イタリア/エオーロ・コメタ),,
5 ニコラ・コンチ(イタリア/アルペシン・ドゥクーニンク)+ 01' 02''
6 アマヌエル・ゲブレイグザビエル(エリトリア/トレック・セガフレード)+ 01' 07''
7 クーン・ボウマン(オランダ/ユンボ・ヴィスマ)+ 02' 01''
8 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス),,
9 エディ・ダンバー(アイルランド/チーム ジェイコ・アルウラー),,
10 アレクサンドル・ウラソフ(/ボーラ・ハンスグローエ),,
・・・
148 新城幸也(日本/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 26' 11''
149 ジョナサン・ミラン(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス),,
個人総合順位
1 アンドレアス・レックネスン(ノルウェー/チームDSM)in 14h 35' 44''
2 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 00' 28''
3 オレリアン・パレパントル(フランス/AG2Rシトロエン)+ 00' 30''
4 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 01' 00''
5 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)+ 01' 12''
6 ゲラント・トーマス(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)+ 01' 26''
7 アレクサンドル・ウラソフ(/ボーラ・ハンスグローエ),,
8 トムス・スクインシュ(ラトビア/トレック・セガフレード)+ 01' 29''
9 テイオ・ゲイガンハート(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)+ 01' 30''
10 ジェイ・ヴァイン(オーストラリア/UAEチームエミレーツ)+ 01' 36''
・・・
155 新城幸也(日本/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 42' 59''
ポイント賞
1 ジョナサン・ミラン(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)53 Pts
2 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク)39 Pts
3 マイケル・マシューズ(オーストラリア/チーム ジェイコ・アルウラー)38 Pts
山岳賞
1 ティボー・ピノ(フランス/グルパマ・エフデジ)30 Pts
2 アマヌエル・ゲブレイグザビエル(エリトリア/トレック・セガフレード)26 Pts
3 オレリアン・パレパントル(フランス/AG2Rシトロエン)22 Pts
ヤングライダー賞
1 アンドレアス・レックネスン(ノルウェー/チームDSM)in 14h 35' 44''
2 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 00' 28''
3 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 01' 00''
チーム総合順位
1 イネオス・グレナディアーズ(イギリス)in 43h 51' 01''
2 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)+ 01' 49''
3 バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)+ 02' 15''
第5ステージコースマップ
5月10日(水)第5ステージ
アトリパルダ > サレルノ
171 km(平坦 ★★☆☆☆)
平地と銘打ってはあるけれど、前半はむしろ小さな起伏と細かいうねりが多発する。一方の最終盤は、文字通り「ピュア」スプリンターのための舞台が用意された。予定通り大集団フィニッシュに持ち込むために、序盤からスプリンターチームは注意深いコントロールを心がけるだろう。
なにしろスタート直後に、3級パッソ・セッラ(登坂距離4km、平均勾配6.5%、最大14%)への登坂が待っている。脚自慢の逃げ屋たちが、次々と飛び出しを試みるに違いない。その後も畳み掛けるように、無印の上り下りが繰り返される。さらには長くダラダラとした上りが20kmほど続き、いつの間にか標高1000m近くまで上り詰めるのだ。
ステージも残り100kmで、幸いにも道は下り基調に転じる。それでも小さなアップダウンからは決して逃れられない。途中にはわずか10kmの間に長短14のトンネル連続通過ゾーンも待っている。3級オリヴェト・チトラは2.6kmと短いものの、平均勾配7.6%、最大13%とかなりの急坂でもある。
この3級峠の後に、もう1つ小さな無印のでっぱりを越えたら、残り50kmはようやく本当に下りだけ。細かく曲がりくねっていた道も、ラスト25kmは幅の広い直線路に変わる。残り16kmでティレニア海岸に出ると、もはや完全なる一本道。さらに残り8kmで小さなカーブやロータリーをこなしたら、あとはフィニッシュまでロータリーや中央分離帯さえほぼ存在しない。
お天気さえ良ければ、最高に美しい紺碧の海を堪能できる。ただしユネスコ文化遺産アマルフィ海岸の南端サレルノへ向けて、スプリント列車は脇目も振らず猛スピードで一本道を突き進む。
高低差図
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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