【ジロ・デ・イタリア2023 第1ステージ結果速報】海岸線の個人タイムトライアル、エヴェネプールが21分18秒（平均時速55.2km/h）で区間勝利

最速で駆け抜け区間勝利したレムコ・エヴェネプール

紺碧のアドリア海を舞台に2023年のジロ・デ・イタリアは個人タイムトライアルで幕開け。第1出走のローレンス・ハイス（アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ）24分28秒でフィニッシュ、そのあとはニコ・デンツ（ボーラ・ハンスグローエ）が22分台で最初のターゲットタイムを出し、ステファン・デボッド（EFエデュケーション・イージーポスト）、マッズ・ピーダスン（トレック・セガフレード）、ブランドン・マクナルティ（UAEチームエミレーツ）が好走。マクナルティは第2計測からフィニッシュまでの4級山岳部分の最速タイムで山岳賞首位へ、マリア・アッズーラに袖を通した。

テイオ・ゲイガンハート（イネオス・グレナディアーズ）が21分58秒、総合勢の目指すべきタイムが明確になる中、ジョアン・アルメイダ（UAEチームエミレーツ）は21分48秒、そして165番出走のレムコ・エヴェネプール（スーダル・クイックステップ）がベルギーチャンピオンジャージで登場すると第1計測、第2計測のトップタイムを更新し、21分18秒（平均時速55.2km/h）でフィニッシュ。ライバルたちを大きく引き離し初日区間優勝でマリア・ローザ（総合タイム首位）、マリア・チクラミーノ（ポイント賞）、マリア・ビアンカ（ヤングライダー賞）を獲得。

区間優勝候補でアワーレコード保持者のフィリッポ・ガンナ（イネオス・グレナディアーズ）は22秒及ばず2位、アルメイダが3位、注目のプリモシュ・ログリッチ（ユンボ・ヴィスマ）は43秒遅れ6位と開幕初日に小さくない総合タイム差がついてしまった。

「これ以上ない最高の結果だった、今日は勝つことを狙っていた、次のタイムトライアルまで温存しつつ第4ステージまでマリア・ローザをキープしたい」（エヴェネプール勝利後インタビュー）

ステージ順位
１　レムコ・エヴェネプール（ベルギー／スーダル・クイックステップ）in 00h 21' 18''
２　フィリッポ・ガンナ（イタリア／イネオス・グレナディアーズ）+ 00' 22''
３　ジョアン・アルメイダ（ポルトガル／UAEチームエミレーツ）+ 00' 29''
４　テイオ・ゲイガンハート（イギリス／イネオス・グレナディアーズ）+ 00' 40''
５　シュテファン・キュング（スイス／グルパマ・エフデジ）+ 00' 43''
６　プリモシュ・ログリッチ（スロベニア／ユンボ・ヴィスマ）,,
７　ジェイ・ヴァイン（オーストラリア／UAEチームエミレーツ）+ 00' 46''
８　ブランドン・マクナルティ（アメリカ／UAEチームエミレーツ）+ 00' 48''
９　ゲラント・トーマス（イギリス／イネオス・グレナディアーズ）+ 00' 55''
10　アレクサンドル・ウラソフ（／ボーラ・ハンスグローエ）,,
・・・
90　新城幸也（日本／バーレーン・ヴィクトリアス）+ 02' 33''

個人総合順位
１　レムコ・エヴェネプール（ベルギー／スーダル・クイックステップ）in 00h 21' 18''
２　フィリッポ・ガンナ（イタリア／イネオス・グレナディアーズ）+ 00' 22''
３　ジョアン・アルメイダ（ポルトガル／UAEチームエミレーツ）+ 00' 29''
４　テイオ・ゲイガンハート（イギリス／イネオス・グレナディアーズ）+ 00' 40''
５　シュテファン・キュング（スイス／グルパマ・エフデジ）+ 00' 43''
６　プリモシュ・ログリッチ（スロベニア／ユンボ・ヴィスマ）,,
７　ジェイ・ヴァイン（オーストラリア／UAEチームエミレーツ）+ 00' 46''
８　ブランドン・マクナルティ（アメリカ／UAEチームエミレーツ）+ 00' 48''
９　ゲラント・トーマス（イギリス／イネオス・グレナディアーズ）+ 00' 55''
10　アレクサンドル・ウラソフ（／ボーラ・ハンスグローエ）,,
・・・
90　新城幸也（日本／バーレーン・ヴィクトリアス）+ 04' 32''

ポイント賞
１　レムコ・エヴェネプール（ベルギー／スーダル・クイックステップ）15 Pts
２　フィリッポ・ガンナ（イタリア／イネオス・グレナディアーズ）+ 00' 22''
３　ジョアン・アルメイダ（ポルトガル／UAEチームエミレーツ）9 Pts

山岳賞
１　ブランドン・マクナルティ（アメリカ／UAEチームエミレーツ）3 Pts
２　テイオ・ゲイガンハート（イギリス／イネオス・グレナディアーズ）2 Pts
３　ジョアン・アルメイダ（ポルトガル／UAEチームエミレーツ）1 Pts

ヤングライダー賞
１　レムコ・エヴェネプール（ベルギー／スーダル・クイックステップ）in 00h 21' 18''
２　ジョアン・アルメイダ（ポルトガル／UAEチームエミレーツ）+ 00' 29''
３　ブランドン・マクナルティ（アメリカ／UAEチームエミレーツ）+ 00' 48''

ただしグランツール最初の平坦ステージで、逃げ切りなどほぼ不可能。そもそも2つ目の中間ポイントに向けて……つまりボーナスタイム収集のために、もしかしたらメイン集団は早めの回収に動くかもしれない。いずれにせよ2つ目にして最後の4級峠を乗り越えたら、フィニッシュまで残り約72kmはほぼ平坦。前日はタイムトライアルで孤独に走ったルートを、この日は巨大なプロトンが猛スピードで南下していく。

最終盤はスプリント列車の熾烈な場所取り合戦が見もの。残り1.4km地点の大きなロータリー、さらには残り1km地点の直角コーナーへと、どのチームが好ポジションで突っ込むか。ビーチ脇に引かれた全長1kmの長い最終ストレートでは、豪快なスプリント勝負が繰り広げられること間違いなし。

高低差図

ステージ詳細テキスト：宮本あさか