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【Cycle*2022 UCI世界選手権大会 女子エリート 個人タイムトライアル:プレビュー】新たな時代へと走り出す世界選の開幕レース!女王エレン・ファンダイクの牙城を崩す選手は現れるか
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかディフェンディングチャンピオンのエレン・ファンダイク(オランダ)は、果たしてこの難解な周回をどう攻略するか。過去2回(2013年、2021年)、個人TTで世界チャンピオンの証「マイヨ・アルカンシェル」を手に入れた時、いずれも地形はほぼ平地で、かつ直線の多いコースだった。もちろん5月にアワーレコードを樹立した35歳の大ベテランは、過去5年で個人TT24戦11勝10表彰台とずば抜けた独走力を誇る。
最大のライバルは、やはり同国のアネミエク・ファンフルーテン(オランダ)だろう。東京五輪同種目の金メダリストは、世界選TTも2017年・2018年で2連覇済み。2022年はジロ・ツール・ブエルタの女子3大ツール全制覇という空前絶後の快挙を成し遂げたばかりの脚で、オーストラリアへ乗り込む。
2年連続世界2位に泣き……東京五輪でも銀メダルに終わったマーレン・ローセル(スイス)にとっては、リベンジの時。欧州選手権では2年連続でファンダイクを2位に退けて優勝を飾った。女子ツールでは23kmもの独走勝利を決めた。世界1位の座に上り詰める準備はできている。
すでに15年前から女子アンダー23部門が存在する欧州選手権で、2022年大会を制したのが20歳のシリン・ファンアンローイ(オランダ)だった。3年前のジュニア世界選個人TTでは銀メダルを持ち帰っているけれど、今年は史上初めての女子U23個人タイムトライアル世界チャンピオンになりたい。欧州U23TTで昨季優勝・今季2位の21歳ヴィットリア・グアジーニ(イタリア)も、間違いなくタイトルを虎視眈々と狙っている。
また日本からは、2014年大会で14位と好成績を残した経験を持つ與那嶺恵理がエントリー可能。もしも出走した場合、世界選手権での個人タイムトライアルは、2年ぶり9回目の挑戦となる。
文:宮本あさか
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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