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【ジロ・デ・イタリア2022 第20ステージ結果速報】ラスト53.7kmを独走したアレッサンドロ・コーヴィが伝統峠を制し、ヒンドレーは総合首位へ
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部最善のタイミングでケムナに合流したジャイ・ヒンドレー(中央)
2022年ジロ最終決戦の舞台はドロミテ山塊、満を持してのチーマ・コッピ(その年の大会最高標高山)が登場するタッポーネ(クイーンステージ)、168kmの最高難易度区間は伝統峠を3つ立て続けに上らなければならない。
ベッルーノを出発しアクチュアルスタートが切られると、この日も御多分に洩れず激しいアタック合戦が繰り広げられた。20kmほど進んだところでアタックしたジュリオ・チッコーネ(トレック・セガフレード)が少しのタイムギャップをつけることに成功、そこに合流した計15人での先頭グループが形成された。
中間スプリントポイントはダヴィデ・バッレリーニ(クイックステップ・アルファヴィニル)が先頭通過、この頃には雨は止み陽光が選手たちを照らし出す。バーレーン・ヴィクトリアスが牽引するメイン集団は6分後方に位置する。
1級サン・ペッレグリーノはダヴィデ・フォルモロ(UAEチームエミレーツ)、チッコーネの順で山頂を通過、チーマ・コッピに設定されたポルドイ峠を上り始めるとエドアルド・ザルディーニ(ドローンホッパー・アンドローニジョカトリ)がアタック、先頭グループの速度があがりマチュー・ファンデルプール(アルペシン・フェニックス)はついていけなくなった。
ザルディーニが吸収された残り距離53.7km、アレッサンドロ・コーヴィ(UAEチームエミレーツ)がカウンターアタックで抜け出し独走でチーマ・コッピに挑む。追走グループは幾つかに割れフォルモロがコーヴィを追わせないよう後方からアシスト、コーヴィは淡々とペダルを漕ぎ続けポルドイ峠を先頭通過、追走は1分27秒、メイン集団は5分50秒後方から追っている。
ダウンヒルで追走とメイン集団との差をさらに広げたコーヴィは最終峠1級フェダイアもペダルを緩めることなく上り、みごと独走でチーマ・コッピとグランツール初区間優勝を飾った。
「自分はピュアクライマーではないので遠くからアタックした、この神話級の山々でステージ優勝できたことは自分にとってもチームにとっても素晴らしいこと」コーヴィ、勝利後インタビュー
バーレーン・ヴィクトリアスからイネオス・グレナディアーズに主導権が移ったメイン集団は総合上位3人と牽引するパヴェル・シヴァコフ(イネオス・グレナディアーズ)、ヒュー・カーシー(EFエデュケーション・イージーポスト)の5人にまで絞られた。
リチャル・カラパス(イネオス・グレナディアーズ)のアタックにチェックしたジャイ・ヒンドレー(ボーラ・ハンスグローエ)がカウンター、ミケル・ランダ(バーレーン・ヴィクトリアス)とカーシーはついていけなくなった。
先頭グループから降りてきたレナード・ケムナ(ボーラ・ハンスグローエ)がヒンドレーを牽き、ケムナが力尽きた時、カラパスもついていけなくなっていた。ヒンドレーは翌日のタイムトライアルでのアドバンテージを得るため、全身全霊でペダルを漕ぎ続け、カラパスに対し1分28秒先行しフィニッシュ。2年前の最終日にマリア・ローザを失ったヒンドレーは難関山岳ステージ逆転劇で総合首位へと躍り出た。全てはヴェローナでの17.4km個人タイムトライアルで決着する。
「セーブしながら最後の上りに挑んでいた、ケムナに追いついた時はとても助けられた、明日はマリア・ローザをキープするために全力を尽くして頑張りたい」ヒンドレー、マリア・ローザ獲得インタビュー
第20ステージ結果
1 アレッサンドロ・コーヴィ(イタリア/UAEチームエミレーツ)in 04h 46' 34''
2 ドメン・ノヴァク(スロベニア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00' 32''
3 ジュリオ・チッコーネ(イタリア/トレック・セガフレード)+ 00' 37''
4 アントニオ・ペドレロ(スペイン/モビスター チーム)+ 01' 36''
5 テイメン・アレンスマン(オランダ/チームDSM)+ 01' 50''
6 ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 02' 30''
7 ハイス・リームライゼ(オランダ/ユンボ・ヴィスマ)+ 03' 04''
8 ヒュー・カーシー(イギリス/EFエデュケーション・イージーポスト)+ 03' 19''
9 ミケル・ランダ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス),,
10 レナード・ケムナ(ドイツ/ボーラ・ハンスグローエ)+ 03' 39''
11 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス・グレナディアーズ)+ 03' 58''
個人総合順位
1 ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア/ボーラ・ハンスグローエ)in 86h 07' 19''
2 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス・グレナディアーズ)+ 01' 25''
3 ミケル・ランダ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 01' 51''
4 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア/アスタナカザクスタン チーム)+ 07' 57''
5 ペリョ・ビルバオ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 08' 55''
6 ヤン・ヒルト(チェコ/アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)+ 09' 07''
7 エマヌエル・ブッフマン(ドイツ/ボーラ・ハンスグローエ)+ 11' 18''
8 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア/アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)+ 16' 04''
9 フアン・ロペス(スペイン/トレック・セガフレード)+ 17' 29''
10 ヒュー・カーシー(イギリス/EFエデュケーション・イージーポスト)+ 17' 56''
ポイント賞
1 アルノー・デマール(フランス/グルパマ・エフデジ)254 Pts
2 フェルナンド・ガビリア(コロンビア/UAEチームエミレーツ)136 Pts
3 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス/クイックステップ・アルファヴィニル)132 Pts
山岳賞
1 クーン・ボウマン(オランダ/ユンボ・ヴィスマ)294 Pts
2 ジュリオ・チッコーネ(イタリア/トレック・セガフレード)163 Pts Pts
3 アレッサンドロ・コーヴィ(イタリア/UAEチームエミレーツ)102 Pts
ヤングライダー賞
1 フアン・ロペス(スペイン/トレック・セガフレード)in 86h 24' 48''
2 サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 05' 56''
3 パヴェル・シヴァコフ(フランス/イネオス・グレナディアーズ)+ 23' 06''
チーム総合順位
1 バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)in 258h 34' 45''
2 ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)+ 05' 18''
3 アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ(ベルギー)+ 01h 23' 27''
第20ステージのリタイア
33 ダビ・デラクルス(スペイン/アスタナカザクスタン チーム)
コースマップ
第21ステージ 5月29日(日)午後8:30 - 深夜1:30/J SPORTS 4
[区間] ヴェローナ > ヴェローナ 17.4km(個人タイムトライアル ★★★☆☆)/古代ローマ時代の円形闘技場まで23分前後の全力疾走
■コースの特徴
今年のジロも、決して単純なパレードランでは終わらない。すでに3週間かけて壮大なバトルを繰り広げてきた選手たちが、最後に、たった1人で、17.4kmの全力疾走に挑む。最後の一瞬まで、総合争いのサスペンスは続く。
最終日に個人タイムトライアルが争われるのは4年連続。ヴェローナがジロ閉幕の地に選ばれたのは、3年ぶり史上5回目で、そのいずれもが個人TTだった。注目すべきは過去10大会のうち半分の5回が個人TTで閉幕し、うち2012年、2017年、2020年 の3回で、最終日に総合首位交代劇が起こったこと。2019年も表彰台の顔ぶれが入れ替わっている。果たして今年もドラマチックなフィナーレが演出されるのだろうか。
市街地の展示会場から、古代ローマ時代の円形闘技場まで。直線なら2.5kmほどの距離だが、開催委員会はあえて、北部の裏山へと足を伸ばすコースを描いた。すでに46もの峠を越えてきた選手たちは、おかげで最後にもう1度、4級峠へとよじ登らねばならない。時に勾配は5%に達し、上り最終盤はかなり道幅が狭い。下りには、当然のように、テクニカルなヘアピンカーブも待ち構える。
開催委員会の計算によれば、23分前後の全力疾走。ピンク色の最終走者が、悠久の時を超え、アリーナの内部へと走り込んだ瞬間、2022年のジロ・デ・イタリアの戦いはついに幕を閉じる。
高低差図
コースの特徴:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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