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【ブエルタ・ア・エスパーニャ2021 第20ステージ結果速報】逃げに乗ったクレモン・シャンプッサンが区間優勝を鮮やかに攫う、ログリッチは総合首位のまま最終日へ
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部クレモン・シャンプッサンが嬉しいプロ初勝利
最終ステージは個人タイムトライアルであらそわれるため、ラインレースでの勝負はこの日が最後となる。サンシェンショからカストロ・デ・エルビリェまで202.2kmの山岳ステージ、アレクサンドル・ウラソフ(アスタナ・プレミアテック)とオイエル・ラスカノ(カハルラル・セグロスRGA)を除く143人がスタート。
区間優勝や総合順位や特別賞などさまざまな思惑が激しいアタック合戦となり、飛び出しと吸収を繰り返しながら16人の先頭グループで最初の3級山岳を上り始めマイケル・ストーラー(チームDSM)が先頭通過、続く2級、1級もストーラーが先頭で山岳ポイントをかき集め、完走次第の山岳賞首位を確定させた。
最初の山岳でメイン集団はイネオス グレナディアーズが中心にペースを上げ、人数は縮小され1級山岳ではプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)、エンリク・マス(モビスター チーム)、ジャック・ヘイグ(バーレーン・ヴィクトリアス)、アダム・イェーツ(イネオス グレナディアーズ)、ジーノ・マーダー(バーレーン・ヴィクトリアス)の5人となった。総合3位ミゲルアンヘル・ロペス(モビスター チーム)、総合5位エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ)の姿はない。
残り距離53.5km、先頭グループからライアン・ギボンズ(UAEチームエミレーツ)が単独アタック、区間優勝を目指した独走を開始。ヴァーチャルでヤングライダー賞首位はマーダーに移動し、総合4位のヘイグは3位へ、総合表彰台圏内へ浮上している。
総合首位グループは先頭から落ちてきたメンバーを抜き去り、ラスト3.4kmでこの日の敢闘賞ギボンズも吸収し5人でフィニッシュ地を目指す。残り距離2.5kmでミケル・ビスカラ(エウスカルテル・エウスカディ)が追い抜きイェーツがカウンター、マスがチェック、ギボンズとログリッチも追う。上り基調の沿道で声援が飛び交うラスト1.7km、後方から抜き去って行ったクレモン・シャンプッサン(AG2Rシトロエンチーム)を総合勢は見送った。
シャンプッサンはそのまま力強くペダルを回し続け独走のままフィニッシュ、プロ初優勝をブエルタの大舞台で決めた。6秒後にログリッチが、8秒後にイェーツとマス、12秒後にヘイグがフィニッシュ。ログリッチはタイム差を広げ、ヘイグは総合4位から3位表彰台へ、イェーツが総合6位から4位へ、マーダーは総合8位から5位とヤングライダー賞首位へ、この日の成果が成績に大きく反映される結果となった。
ポイント賞首位のファビオ・ヤコブセン(ドゥクーニンク・クイックステップ)は41分13秒後にチームメート全員と横並び肩を組んで時間内フィニッシュ。タイムアウトにならないという最大のミッションを成功させ一足先にお祝いをした。
「最初から逃げに乗っていたので最後の登坂口に辿り着いた時、とても疲労していたしみんなもそうだったと思う。彼らのペースは速くて、マーダーが自分たちを引き上げてくれた、そして自分は警戒されていないので幸運を掴むことができた、本当に嬉しい」シャンプッサン、勝利後インタビュー
Cycle*2021 ブエルタ・ア・エスパーニャ
ハイライト動画 第20ステージ
第20ステージ結果
1 クレモン・シャンプッサン(フランス/AG2Rシトロエンチーム)in 05h 21' 50''
2 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 00' 06''
3 アダム・イェーツ(イギリス/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 00' 08''
4 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 00' 08''
5 ジャック・ヘイグ(オーストラリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00h 00' 12''
6 クリス・ハミルトン(オーストラリア/チームDSM)+ 00h 00' 16''
7 ミケル・ビスカラ(スペイン/エウスカルテル・エウスカディ)+ 00h 00' 23''
8 ライアン・ギボンズ(南アフリカ/UAEチームエミレーツ)+ 00h 00' 26''
9 ジーノ・マーダー(スイス/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00h 00' 26''
10 フロリス・デティエ(ベルギー/アルペシン・フェニックス)+ 00h 00' 50''
・・・
112 新城幸也(日本/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00h 34' 17''
個人総合順位
1 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)in 83h 11' 27''
2 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 02' 38''
3 ジャック・ヘイグ(オーストラリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00h 04' 48''
4 アダム・イェーツ(イギリス/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 05' 48''
5 ジーノ・マーダー(スイス/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00h 08' 14''
6 エガン・ベルナル(コロンビア/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 11' 38''
7 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 13' 42''
8 ギヨーム・マルタン(フランス/コフィディス)+ 00h 16' 11''
9 ダビ・デラクルス(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 00h 16' 19''
10 フェリックス・グロスシャートナー(オーストリア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00h 20' 30''
・・・
113 新城幸也(日本/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 04h 36' 07''
ポイント賞
1 ファビオ・ヤコブセン(オランダ/ドゥクーニンク・クイックステップ)250 Pts
2 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)179 Pts
3 マッテオ・トレンティン(イタリア/UAEチームエミレーツ)145 Pts
山岳賞
1 マイケル・ストーラー(オーストラリア/チームDSM)80 Pts
2 ロマン・バルデ(フランス/チームDSM)61 Pts
3 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)51 Pts
ヤングライダー賞
1 ジーノ・マーダー(スイス/バーレーン・ヴィクトリアス)in 83h 19' 41''
2 エガン・ベルナル(コロンビア/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 03' 24''
3 フアン・ロペス(スペイン/トレック・セガフレード)+ 00h 18' 04''
チーム総合順位
1 バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)in 249h 58' 43''
2 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)+ 00h 10' 33''
3 イネオス グレナディアーズ(イギリス)+ 00h 32' 37''
敢闘賞
223 ライアン・ギボンズ(南アフリカ/UAEチームエミレーツ)
第20ステージのリタイア
31 アレクサンドル・ウラソフ(ロシア/アスタナ・プレミアテック)
77 オイエル・ラスカノ(スペイン/カハルラル・セグロスRGA)
174 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア/モビスター チーム)
コースマップ
第21ステージ 9月5日(日)深夜1:50 - 午前4:45/J SPORTS 4
[区間] パドロン > サンティアゴ・デ・コンポステーラ 33.8km(個人TT)/英雄たちが夜の闇に浮かび上がる
■コースの特徴
3週間の長い巡礼の終わりがやってきた。11年ぶりに聖ヤコブ大祭を祝うサンティアゴ・デ・コンポステーラが、ブエルタ一団の労を優しくねぎらう。
ただし大聖堂の足元にたどり着くまで、決してその歩みをゆるめることは許されない。1993年と2014年の過去2回、同地で閉幕した時と同じように、選手たちは孤独に自分自身と向き合う時間を持たねばならない。33.8kmの個人タイムトライアル。約40分間の全力疾走だ。
ピミエントス(シシトウガラシ)の産地として名高いパドロンから走り出すコースは、3つのパートに分けられる。1つ目は北北西へと進む、延々上り基調の道。急勾配ゾーンも待ち受ける。13km地点の第1中間計測地点を過ぎると、進路を東へ方向転換し、道は下りへと転じる。いくつかのテクニカルなカーブが待ち受けているし、風向きの変化にも要注意。
そして24.8km地点の第2中間計測地点前後から、道は再びじわじわと上り始める。サンティアゴ・デ・コンポステーラの町をぐるりととりまく外周道路の、きつい勾配が最後の試練となるか。最後は旧市街の、敷石の上を駆け抜けて、大聖堂前広場へとたどり着く。
マイヨ・ロホを身にまとう選手が、今大会最後のフィニッシュラインを通過してから約30分後。日没の時が訪れ、きらびやかにライトアップされた英雄たちが、夜の闇に浮かび上がる。
高低差図
コースの特徴:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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